前回【第19回】の聴き比べ♪
♪I Didn't Know What Time It Was(時さえ忘れて)♪
前回はピアノ・トリオによる聴き比べだったのですが、
ヴォーカルも聴いてみたくなりました。
ということで、
【第20回】聴き比べ♪は、
ヴォーカル編 ♪I Didn't Know What Time It Was(時さえ忘れて)♪
邦題の(時さえ忘れて)なんですが・・・
いろいろ調べてみると大意は、
あなたに出会ったのはいつだったかしら...
あなただけのものになるって最高だった...
人生がつまらなくなったのはいつからだったかしら...
堅くなった今がどんな時かわかる..?
という、
《 愛が冷めた現在から昔を振り替っている歌 》
なんだそうです。
ナルホド~~
多数の歌姫の名唱があるのですが今回登場するのは、
どちらも女性ジャズ・ヴォーカルの黒人、白人を代表する大御所の2人です。
カーメン・マクレエ
アニタ・オデイ
私、殆どジャズ・ヴォーカルは聴かないので数枚かしか持っておりません。
数少ない手持ちのジャズ・ヴォーカル盤から2人の聴き比べとして選んだのが、
『Live at Sugar Hill』Carmen McRae
Carmen McRae (vo)
Norman Simmons (p)
Victor Sproles (b)
Stewart Martin (ds)
rec : 1963.9
サンフランシスコ「シュガー・ヒル」
『Live at Mingos』Anita O'day
Anita O'day(vo)
Norman Simmons(p)
Bob Maize(b)
John Poole(ds)
rec : 1976.10.22
六本木「ミンゴス」
2枚の盤に共通しているのがライブ盤。
それも小さなステージでバックがピアノ・トリオという編成。
さらに、ピアノが歌伴の名手ノーマン・シモンズ。
アルコール片手に聴いてみたくなります。
ライブでは、楽器以上にゴマカシが通用しないヴォーカル。
良くも悪くも生を目の前で聴いている雰囲気に浸れます。
それでは、聴き比べです。
『Live at Sugar Hill』Carmen McRae
絶頂期を迎える41歳のカーメン・マクレエ。
独特なメタリック・ヴォイス(金属的な声)も少々感じられます。
3:03~あたりから、♪飾りのついた四輪馬車♪のフレーズがスキャットで出てくるあたりが憎い!
『Live at Mingos』Anita O'day
57歳を迎えたばかりのアニタ・オデイ。
全盛期の張りのある声から衰えがあるものの貫禄十分な姉御の風格。
ヴァースから入り、本曲(0:55~)に移るあたりが渋い!
2人共、解釈・表現が違っていて面白いですね。
お付き合い、ありがとうございました。