クマの散歩道Vol.126クマが鬼怒川に架かる橋をご案内します~その9立岩橋、鬼怒楯岩大釣り橋 | クマの散歩道~大好きなふるさと日光市を紹介するブログです~

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クマの散歩道のテーマ、鬼怒川に架かる橋を紹介するシリーズも、3クール目の3番目のご案内になります。トータルすると9本目の記事になります。
 
→前回の記事クマの散歩道 vol.125 クマが鬼怒川に架かる橋をご案内します~その8くろがね橋、ふれあい橋(それ以前の記事には前の記事から順にアクセス出来るようになっています)。

 

今回ご案内する橋は、鬼怒川温泉街の南部にある、立岩橋と鬼怒楯岩大吊橋の2橋です。場所は東武鬼怒川線の鬼怒川温泉駅からもそう遠くないところです。
 

これは立岩橋から上流部を望んだところです。右岸に鉄塔が見える辺りの向かい側の川原には、鬼怒川ライン下りの乗船場があります。
 
左岸の橋の袂には鬼怒太の像と、スタンプラリーのスタンプがあります。
 
左岸から見た橋の様子です。こちらの橋は車も通れる車道橋です。橋の先に見えている高架が鬼怒川バイパスで、小佐越地区から鬼怒川右岸の山沿いを鬼怒川トンネルで抜けてきます。この区間は有料道路区間です(鬼怒川有料道路)。そちらの道路が出来る前から、この写真の道が、国道121号線の旧道(※1)の迂回路である鬼怒川バイパスとして機能していました。
 
※1 前々回クマの散歩道 vol.124 クマが鬼怒川に架かる橋をご案内します~その7 鬼怒岩橋、滝見橋の記事で、滝見橋を上がって東武鬼怒川線の電車と一緒に写っている道で、鬼怒川の左岸を通る幅員の狭い道が国道121号線旧道です。途中藤原中学校の近くの大原という三叉路交差点で旧道と分かれてこの場所に来ます。
 
もう一度、橋から上流部を見てみましょう。ここから下流部にも少しだけホテルや旅館がありますが、ほとんどの宿泊施設はこの橋から北側に集中しています。写真右から川沿いに張り出している山が、前回の記事で右岸に見えていた山になりますから、川が蛇行していなければ、ふれあい橋も何とか見える距離かもしれません。ふれあい橋までは、1.5kmくらいの距離だと思います。
 
橋の上流側の直下には、東京電力ホールディングス株式会社鬼怒川発電所(個人のサイトにリンク)発電後の水の放流口が見えます。ただこの放流口から放流することはほとんどなく、鬼怒川の地下を左岸から右岸へ、そして鬼怒川温泉駅付近、そこから鬼怒川温泉街の東部にある山塊も地下水路で導水して、東側の塩谷郡塩谷町船生(ふにゅう)の山中にある西古屋(にしこや)ダムに送水、東京電力ホールディングス株式会社塩谷発電所(同上)で発電に再利用してから、白石川を通じて鬼怒川に水を戻しています。この西古屋ダムも、次回の記事で紹介する鬼怒川本流にある中岩ダム(日本ダム協会のサイトへリンク)にしても、最大出力127000kWという、一般水力発電所としては大きな出力を誇る鬼怒川発電所からの放流水を下流に一気に流さないような役目を果たす逆調整池の役目と、これらのダム自身でも発電(中岩ダムの貯水を利用するのは中岩発電所)をするという、限られた水資源を有効に活用する方法が取られています。
 
また上の写真の放流口の上辺りに、鬼怒川発電所の前身になった下滝発電所(厳密には少し位置が違い、現在の鬼怒川発電所は地下230mの場所に発電所があります)がありました。下滝発電所の写真は、上記鬼怒川発電所のリンク先に載っています。下滝発電所の跡地は現在は東京電力ホールディングスの施設があったり、今は閉鎖してしまったTEPCO鬼怒川ランド(2011年の福島第一原子力発電所事故のあとしばらく休館、その後閉館)がありました。
 
あ、また発電所マニアの記事になっちゃったてへぺろ
 
話を元に戻して、これが立岩橋から見た下流側の様子です。写真の真ん中より少し左側、鬼怒川の右岸に高くそびえている岩が楯岩です。楯のように見えることから、そう呼ばれていますが、立岩と表記している文献もあります。正確には岩の名前は〝楯〟、こちらの橋の名前には〝立〟を使うようです。
 
この場所は今回のような紅葉の時季や新緑の時季には、岩と木々のコントラストがきれいな名所です。橋上は路側帯が広めではありますが、歩道はないので、景色を見るときは車道の車に十分お気をつけください。
 
どころで、山側の崖が崩れているのが見えるでしょうか。かつて鬼怒川の右岸には地元民しか通らないような道が通っていたのですが、この山肌の崖が崩れてそれ以来その道は廃道になっています。現在はその山肌を補修してあります。一時、その廃道を再開発して、鬼怒立岩大吊橋までの遊歩道にしようという話が持ち上がっていましたが、その後進展がないようなので廃案になってしまったのでしょうか。遊歩道といえば、古くからあるものなのでちょっと整備が完全には行き届いていないのですが、下の写真のトラックが見えている右手辺りに、石段があって、途中松原公園という公園を通り、鬼怒楯岩大吊橋までの遊歩道もあります。川沿いの紅葉を見ながら歩けるのでそちらを通ってみるのもいいかもしれません。
 
今は橋の下部を工事しているようです。
 
 
これは立岩橋左岸から50mほどのところにある交差点です。角には鬼怒川パークホテルズとセブンイレブンがあります。この交差点を立岩橋のほうから見て右折した先に、次にご案内する鬼怒楯岩大吊橋があります。距離にして200mほどの至近距離です。立岩橋には専用の駐車場はないので、鬼怒楯岩大吊橋の駐車場に停めて歩くか、この写真の道路の右側にある茶色い屋根の建物(下水道関連の施設)の向こう側に松原公園という小さな公園があって、そこに3台ほどの車が停められます。下水道関連施設の手前の大きな駐車場はホテルの専用駐車場になりますから、関係車以外は駐車禁止ですからお気をつけください。
 
上の写真の道路を200mほど進んでくると、鬼怒楯岩大吊橋の看板が出ていて、こちらには大きな駐車場があります。ちなみに上の立岩橋のところで紹介した現存の左岸の遊歩道は写真奥に見えるホテルの裏手を通って、左手のほうからこの駐車場に上がってきます。
 
橋の左岸側から大吊橋全体を望んでみました。ここは渡るだけで有料ということもありませんし、駐車場も無料ですから、お気軽にご利用ください。ただ紅葉の時季の休日には車が停めきれないことも考えられます。
 
橋の袂にはこの橋周辺の案内図がありますから、観光の参考になさってください。
 
さあ、橋を渡ってみましょう。この日はウィークデイでしたがたくさんのお客様にいらっしゃっていただきました。ありがとうございます。
 
 
対岸の紅葉もきれいです。
 
この橋は2009年に架橋された新しい観光橋なのですが、新しいけど結構揺れますよ。ある意味吊橋らしくてそれが醍醐味でもあるんですけどね。
 
こちらが上流側を望んだところです。先に見える岩が、上の立岩橋でも見えた楯岩です。こちらからの紅葉とのコントラストも素敵でしょう。この紅葉を見んがために、この日もたくさんのお客様にいらっしゃっていただきました。
 
 
こちらは下流側の様子です。ちょうど鬼怒川ライン下りが通っています。
 
さあ、無事右岸に着きました。右岸側もちょっとした広場になっています。
 
右岸に渡ったところに、鬼怒太の像があります。
 
そしてスタンプラリーのスタンプも。
おく
奥には石段があります。写真だと看板が読みにくいですが、ここを登ると古釜沢(ふるかわざわ)と古釜の滝、楯岩展望台があると表記されています。
 
えっちらおっちら少しだけ階段をの登りましょう。
 
階段を登り切ると道が二手に分かれます。右に行けば楯岩展望台、左なら古釜沢、古釜の滝、末広池です。どちらも400mくらい。徒歩5分くらいです。
 
まず右の楯岩展望台にご案内しましょう。こちらにはこんな素掘りの隧道があります。これは鬼怒楯岩大吊橋を作ったときに観光目的で掘ったものでなく、相当昔に掘られたものです。上のほうの立岩橋のところで、楯岩の近くをかつては地元民しか知らないような道があったと書きましたが、その一部がこの道です。鬼怒楯岩大吊橋を作ったときに、その一部分を整備し直してきれいにしたものです。かつては車が走っていて、国道121号線が渋滞しているときの抜け道によく利用されていました。現在は歩行者専用道になっているので、車を気にせず安心して歩けます(緊急車両は入れるような構造になっています)。
 
少し隧道内を進んでみるとこんな感じになっています。素掘りとはいっても、現在はコンクリートで補強されています。かつては完全に岩が剥き出しのそれこそ素掘りそのものだったのですが。
 
隧道を出たところ。
 
こちらにも鬼怒太の像があります。
 
そして楯岩鬼怒姫神社の小さなお社も鎮座しています。看板に書いてある通り、この神社は森友瀧尾神社(もりともたきのうじんじゃ)を分祀したものです。瀧尾神社は東照宮の裏手など日光市の各地に本社、分社がありますが、森友瀧尾神社は姫神様である田心姫命(たごりひめのみこと)を始めとした御祭神が祀られており、縁結び、子授安産、病気平癒のご利益がある神社なのですが、こちらも分祀された神社であるので、同じようなご利益があるそうです。
 
展望台までは、ちょっと長い石段を登らなければなりませんよ。でも上からの景色は素晴らしいですから、さあ頑張って登ってみましょう。
 
頂上には縁結びの鐘があります。
 
これが展望台から北部の鬼怒川温泉街の眺望です。見えている橋が先に見てきた立岩橋です。言葉はいらず、ゆっくりご堪能ください。いえ、写真より実際にいらっしゃってこの景色をご覧になってみてください。鬼怒楯岩大吊橋を渡って、楯岩鬼怒姫神社に手を合わせ、ここまで登ってきて、縁結びの鐘を叩けばきっと彼、彼女と良い縁が結ばれる・・・かもしれません。でも日光市で観光を楽しんで帰ればきっと末永く幸せになれることでしょう。
 
こちらは川下、南部を望んでみました。はるか下に鬼怒楯岩大吊橋が見えています。この展望台は見て来た楯岩の頂上に設けられています。楯岩の高さが170mといわれているので結構高いでしょ。
 
こちらは中程、鬼怒川温泉駅周辺を望んだところです。展望台に立っている木の右に目を移してください。写真でいえば真ん中少し右寄り山の端の手前に、横に細長い建物らしきものが見えているのがわかるでしょうか。それが鬼怒川温泉駅のホームです。その更に右に、左から右斜め奥に伸びている構造物は、国道121号線が東武鬼怒川線を超える跨線橋です。
 
行きにはご紹介しませんでしたが、展望台までの隧道の途中では一部壁に穴が開いている部分があるのですが、そこからも麓の景色を見ることが出来ます。
 
さて、では次は鬼怒楯岩大吊橋を渡って、二手に分かれたところまで戻って来ましたから、ここは今度は右手(展望台から来たら直進ですが)に行ってみましょう。そうですね、古釜沢と古釜の滝、末広池があるんでしたね。
 
少し歩くと道がまた二手に分かれます。ここは左側の道を下りていきましょう。ちなみに右は鬼怒川ほとんど車は通りませんが、この辺りまでくると、一応車も通行可能になっています。念のためお気をつけください。有料道路のパーキングに行けます。実際にはほとんど通りませんが、ここ辺りまでくると車の進入も可能になっていますから、念のためお気をつけください。
 
これが古釜の滝です。小さな滝ですがきれいな清流です。
 
 
 
下流側には広末池があります。もう少し水が多いともう少し迫力もあるのですが・・・この日は正直、ちょろちょろって感じでした。
 
すぐ先の石段を登ると、鬼怒川パーキングに出られます、こちらにもトイレがありますのでご利用ください。この先は鬼怒川有料道路を歩いて、小佐越地区にある花いちもんめ(ベゴニアガーデン)日光江戸村方面へも行けます。ただ距離は5kmほどありますけど。
 
鬼怒川パーキングからは、鬼怒川温泉街のほうへも鬼怒川有料道路を歩いて行けるようです。僕も完全に確認したわけではないのですが、この先にある鬼怒川トンネルは歩道があったように思います。それ以外のところは路側帯は広めに取ってあるけど、歩道がなかったように記憶していますから、温泉街までハイキングで行く方は十分車にお気をつけください。出来ればまた吊橋を戻ったほうが無難かと思われます。今回は元来た道を戻りますので、左に行きましょう。
 
登って来た石段の最上部にも、古釜沢等の案内板があります。
 
さあ、吊橋まで戻ってきました。ここを左岸に渡って駐車場まで帰りましょう。
 
帰りも名残り惜しく、上流側の楯岩方向の紅葉を見てみましょう。
 
恐いけど、橋から下の川を覗き込んでみました。こちらは上流側。
 
そして下流側。川に石積みで通路のようになっているのは、鬼怒川ライン下りが通りやすいようにです。
 
左岸側の駐車場脇はちょっと広めの園地になっていて、きちんとトイレがあります。ここのトイレは清掃が行き届いていますから、女性の方も安心してご利用いただけます。
 
そして隣には無人ですが、観光案内所があって、観光の」パンフレットやリーフレットが置いてありますからぜひご活用ください。
 
以上、クマの散歩道の鬼怒川に架かる橋の紹介、3クール目の第3回は、鬼怒川温泉南部に位置する立岩橋と鬼怒楯岩大吊橋をご案内いたしました。都会の喧騒を離れて、自然一杯の鬼怒川温泉で目の保養と心の洗濯をしてみませんか。ぜひともお出かけください。
 
 
(取材日2018.11.12)