クマの散歩道 Vol.121 クマが鬼怒川に架かる橋をご案内します~その5 白岩からむささび橋へ | クマの散歩道~大好きなふるさと日光市を紹介するブログです~

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大観からの龍王峡の眺め
 
 

さて、では前回の記事の通り、浜子橋まで再来ましましたので、ここからは春に書いたクマの散歩道 Vol. 77 クマが鬼怒川に架かる橋をご案内します。~その3浜子橋に話をつなげるべく先に進んでみましょう。そうはいっても今回のハイクでは白岩から龍王遊歩道に入ったので、そこまでは来た道を戻ることになります。浜子橋で折り返したのは9:30頃でした。白岩バス停に着いたのは8:30頃ですから2km余りの道を1時間近くかけて歩いたんですね。
 
帰りはこの上に伸びている遊歩道まで、国有林巡視路でショートカットしてみました。でも実際は距離的には短絡しているのかもしれませんが、斜面が急で獣道のような狭い道なので、元来た遊歩道(写真左手に伸びる道路)を戻っても時間的にはほとんど変わらないかも知れません。歩き安い分、正規の遊歩道を経由したほうがいいような気がします。
 
来た道を1.5kmほどひたすら戻ったのですが、ブログでは一気に白岩園地まで一飛びです口笛
 
これが白岩園地に着いて最初に目に入った東京電力の発電関連設備です。ものすごい量の水が川に放流されていました。遊歩道はちょうどこの放流口の上を通路が通っているので、そこを渡るようになっています。この写真はその上から撮影したものです。
 
反対側から川に流れ込むところを見てみると、こんなに大量の水がすごい勢いで川に放流されています。バス停から下りて来た時は、大きな滝が落ちているのかと思って、「こんなところに滝あったかな?」と思いました。
 
これは確かな情報ではなく僕の想像なのですが、この水は五十里湖で取水した水を川治第一発電所で発電に使い、次に前回の記事でも載せた川治第二発電所にその水を送り、ここでも発電に使ったあと、更に東京電力竹の沢発電所に送るための水路なのでしょうね。水門で開閉が可能になっていましたから、この日は竹の沢発電所で発電していないので送水せずに、ここで川に戻していたのかもしれません。あるいは竹の沢発電所で使うには多い分の余水を放流しているのかな?いずれにしても東京電力の管轄になっていますから、竹の沢発電所に関連する設備であることは間違いないでしょう。
 
あ、話がマニアックな方向に逸れたグラサン
 
では先へ。この辺の川原も岩があって龍王峡らしい景色です。この岩が川の浸食で出来たというのですから、自然の力って本当にすごいですね。
 
白岩からむささび橋までの区間は、川治第二発電所から白岩まで来る区間よりは歩きやすかったですが、それでもアップダウンはあって、このような岩が出ている場所がありますので、足元には注意が必要です。
 
更に進むとこんな木道の際に迫り出す紅葉した樹木、そして河床の岩。
 
川の流れと紅葉を楽しみ名がらゆっくり歩きます。むささび橋までは、多少上の岩場みたいな路盤もありましたが、割とこんな感じの歩きやすい木道部分などフラットな路盤が多いです。
 
この辺は紫龍峡(しりゅうきょう)というみたいですね。見てきた岩は、安山岩か。何かどこかで聞いたことがある岩の名前ですね。高校の教科書とかかな。
 
龍王遊歩道もこの辺まで来る人はたくさんはおらず、それでも4、5組のハイカーの方にお会いしました。大体は川下の龍王峡市営駐車場のほうから歩いてくるので、僕みたいに川下に下るのは珍しいかもしれません。
 
考えてみると、僕は虹見の滝からむささび橋までは来たことはあるけれど、この区間を歩くのは初めてです。紅葉もきれいですし、見どころも結構あって、この区間おすすめですよ。まずは「かめ穴」というのがありました。
 
岩場から川の反対側の岩の上を見てみると、確かにたくさんの穴が見えました。ここも安山岩です。かめ穴の〝かめ〟は、水瓶とかの〝かめ〟?それとも爬虫類のあの亀?その辺の説明が現地の案内板ではわかりませんでした。たぶん大釜という別名もあるなら、水瓶のかめかな。
 
紅葉がやっぱりきれいですね。この区間は遊歩道がずっと川の流れに沿うように設置されているので、川の美しさと紅葉の美しさが相まって最高です。前回の記事の最初に書いた、「龍王遊歩道には白岩からアクセスするのがおすすめです」と書いたのは、この辺にあります。本当は浜子橋からの景色も、小網ダムからの景色も最高だから、川治温泉駅まで歩くと尚更いいのですが。ただそこまでだと時間がかかるから、せめて白岩までと。
 
次は「兎はね」という場所がありました。
 
川岸まで下りてみました。写真ではわかりませんが、撮影場所から手前の岩までは結構落差があります。う~ん、確かに岩と岩の間は狭まっていますね。でも兎って4mもジャンプ出来るのか。な~んて不届きな考えが頭をよぎりましたてへぺろ
 
実は兎はねの岩場を見るには、こんなふうに岩と木の根っこが出ているところまで下りるのですが、そこまでが 短いけど結構急な勾配になっています。それを下りきった先に上の写真の岩場があるわけです。勾配がきついので、足に自信のない方は下りないほうがいいと思います。
 
遊歩道からでも木々が少し邪魔するけど、岩場が迫っている様子はわかります。
 
さて更に歩を進めましょう。この日は曇っていたので、逆光などを気にせずに写真が撮れました。歩くにもこれくらいの天候が一番歩きやすいかもしれませんね。
 
そして今度は柱状節理がありました。これも理科で勉強しましたね。
 
本当にしっかり柱状に見えますね。これも自然が作った産物です。
 
カメラを寄せて撮影したものです。こうして見ると、岩が緑色凝灰岩だと聞いて、なるほどなって思いますよね。
 
そして「五光岩」です。
 
この大きな岩のえぐられた穴の部分に水が貯まっていました。かつては貯まった水が、天候によって五色に光って見えたことからこの名がついたようです。
 
更に進んでみましょう。水が流れてなかったけど、雨が降るとここも沢が現れるんでしょうね。小さな木橋が架かっていました。
 
この辺の木も細いけど、赤、黄に緑が入ってきれいでした。
 
正に自然探究路。今まで見てきた岩や紅葉の全てが、この地球が作り出した自然美です。この辺の岩は大谷緑色凝灰岩(だいやりょくしょくぎょうかいがん)で、あの大谷石(おおやいし)と同じ材質なのか。むささび橋から上流は青龍峡と呼ばれています。
 
そしてこの区間最大の見せ場でしょう。大観(だいかん)です。
 
この景色、よく龍王峡の写真としてガイドブックなどでも使われている場所です。ここはむささび橋からもそんなに離れていないので、龍王峡市営駐車場からむささび橋を往復する場合でも少し足を伸ばしてみるといいですよ。
 
 
大観の辺りは広くてテーブルとベンチ、公衆トイレもあるので、大自然の中でお弁当を食べるのもいいかもしれませんね。ただし必ずゴミは持ち帰りましょう。
 
ここからはむささび橋も間近です。
 
むささび橋の左岸に到着しました。
 
ここから龍王峡市営駐車場までは、鬼怒川左岸を通るルートと、むささび橋を渡って右岸を通るルートに分かれます。
 
むささび橋の際には売店があります。さすがにむささび橋にはたくさんの人がいました。ここまでは皆さん歩いてくるようです。
 
虹見橋まで左岸ルートで0.7km、右岸」ルートだと0.9kmです。歩きやすさでは左岸ルートですね。ただこの日は皆さん、市営駐車場から虹見橋に下りて、そのまま虹見橋を右岸に渡り、右岸ルートからむささび橋へ。帰りは左岸ルートで駐車場に帰るという方がほとんどでした。僕は北から歩いて来たので、ここから右岸ルートを取りましたが、途中でたくさんの方と行き交いました。
 
むささび橋の袂には堀口大学の詩碑が建立されています。
 
これがむささび橋です。
 
むささび橋も吊り橋ですが、こちらは路盤もしっかりしていて全く揺れませんでした。浜子橋のように脇が金網張りという恐怖感もありませんし爆  笑
 
むささび橋から上流側を望んだところです。
 
反対の下流側です。遠くに虹見橋が見えています。皆さんは、これくらいの距離なら歩けるでしょうか。
 
スマホの機能でズームしてみました。虹見橋の上にもたくさんの人がいることが見てとれます。この日は木曜日ウィークデイでしたが、結構たくさんの人がここ龍王峡に来てくださっていました。日光市民としてはありがたい限りです。
 
むささび橋を右岸に渡って来ました。
 
右岸に渡ってすぐのところにあった看板です。凝灰岩と火成岩、その違いがよくわかりました。
 
ちょうどその看板の後ろ辺りには清冽な沢が流れていました。
 
さあ、ここから右岸ルートで虹見橋を目指しましょう。
 
 
(取材日:2018.11.8)