クマの散歩道 Vol. 77 クマが鬼怒川に架かる橋をご案内します。~その3浜子橋 | クマの散歩道~大好きなふるさと日光市を紹介するブログです~

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鬼怒川に架かる橋のご案内、3回目は「浜子橋(はまこばし)」になります。
 
前回 その2では、川治温泉駅から小網ダムの堤体天端を渡って、鬼怒川右岸に至るご案内をしました。小網ダムの右岸では、その1でご案内した川治温泉の薬師の湯駐車場から黄金橋を渡ってくるコースが合流します。
 
今回は鬼怒川上流部(北部)から橋をご案内しておりますので、北部から龍王峡遊歩道にアクセスしている形になっていますが、実際には龍王峡駐車場から上流部に歩いてくる場合が多いかもしれまんね。前回までにもご案内してきた通り、龍王峡遊歩道はいくつかの出入口があって北部では白岩(しらいわ)というポイントと、ここ浜子橋がメインのアクセスポイント(出入口)になります。白岩は国道121号線に上がってバス利用となります。
 
※龍王峡遊歩道については文末に参考になるリンクを張ってありますのでご利用ください。

前回、小網ダムから県道23号線(川俣温泉川治線)に出てくると、道路の向こうにこのような遊歩道への案内板が出ていることはお伝えした通りです。今回の浜子橋へのご案内はここから始めます。
 
小網ダムから歩いてくると、ここで県道を一度右折します。
この写真は、上の写真の場所から50mあるかないかの本当に短い距離を歩いてきた部分で、浜子橋に至る道路入口から道路対面を写したものです。こちらには今回来た方向、小網ダムから川治温泉駅に抜けるルートと、薬師の湯へ抜けるルートの案内板が立てられています。
そしてこれがその浜子橋へ至る道路の入口部分です。看板には「龍王峡遊歩道」と書かれ、←(左矢印)で案内されています。
こちらが実際にその道路です。国道や県道といったメインの道路ではないのですが、かなり幅員のある立派な道路です。
しばらく(たぶん300mくらい)進むと大きなトンネルが現れます。僕はここに初めて来たときに、ここにこんな大きくて立派なトンネルがあることに驚きました。しかも同じようなトンネルが3つ続きます。まず一つ目のトンネルの名前は「逆川(さかせがわ)第一トンネル」です。
 
逆川というのは、鬼怒川温泉にあるおさるの山(鬼怒川ロープウェイ)山頂から更に山奥に入った辺りに源を発し、鬼怒川の河原にある川治第二発電所の対岸近辺で鬼怒川に合流する沢の名前からきています。
 
川治第二発電所は、これから進む浜子橋を渡って龍王峡遊歩道を進むとすぐそばを通ります。
 
そしてこれは僕得意の〝マニアックな世界〟ですが、逆川の源流部付近には、鬼怒川発電所の調整池(発電所に使う水を一時的に貯える貯水池)である逆川ダムがあります。ここのに貯水される水は、逆川自体の水もありますが、多くは日光市黒部(旧栗山村域)にある黒部ダムから山の下を貫く暗渠(地下水路)で送水されてきた水を使います。
 
※マニアックなリンク集爆  笑
水力発電所ギャラリー 鬼怒川発電所(全国の水力発電所の紹介をしている個人のサイト。僕みたいな発電所マニアには御用達のありがたいサイト)。鬼怒川発電所のほか、取水先の黒部ダム、調整池の逆川ダムまで丁寧に取材されています。
②僕のこのブログでも、クマの散歩道 Vol. 24 クマ、山に帰る!? 川俣方面へ(ほとんどダムの紹介ですw)。で川俣ダムへ行った帰路に、取水先の黒部ダムにも寄っています。
話を元に戻して先へ進みましょう。これは上で書いたように、3つ続くトンネルです。逆川第二トンネル(上の写真)と逆川第三トンネルです。どうですか?3つとも国道でも県道でもないのにずいぶん立派なトンネルですよね。最初に訪れたとき、僕が驚いたのもわかるでしょう?そのときは、国道121号線の旧道か?とか、逆にバイパスにしようとして工事をしたものの途中で建設を断念したのか?などと勘繰りましたが、そうではないようです。なぜこんな大きいトンネルを掘ったかは未だ不明ですショボーン
3つ目のトンネルを抜けて200mくらい歩いて来ると、いよいよ浜子橋のに下りる分岐点になります。この写真の右手奥側の道がトンネルがある方向です。右手前に下っている道が浜子橋に至る道ということになります。
上の写真の擁壁についている案内板を近くで撮影してみました。右が今までご案内してきたルート、左へ行くと一般車両は進入禁止の逆川林道を通って、逆川ダム近くの恋路沢に至る恋路沢ハイキングコース(鬼怒川ロープウェイのサイトへリンク)となっています。恋路沢へは鬼怒川ロープウェイ(おさるのやま)の頂上駅からもアクセス出来ます。

※恋路沢ハイキングコースは現在落石で荒れているという情報もあります。恋路沢ハイキングコースをご利用になる方は。上記鬼怒川ロープウェイ(リンク画面の左にあるメニューから「鬼怒川温泉ロープウェイのご案内」というところをクリックすると電話番号が表示されます)か、日光観光協会に予めお問い合わせの上、現地の情報を得てください。
これが上の写真の左方向すぐのところにある恋路沢、逆川ダム方面へと至る逆川林道の入口ゲートです。一般車は進入禁止ですが、徒歩でなら進入可能です。
 
今回はこちらではなく、2つ上の写真の分岐点で右下の道を鬼怒川に向って下りていきましょう。
下りる道はところどころ少し荒れているところもありますが、比較的きれいに整備されています。ただ前にここに来たときは、この道の下の渓谷沿いを回るルートもあったのですが、今回見てみたら、そちらは立入禁止になっていました。これらは皆さんの記憶にもあるかもしれませんが、2015年9月10日に起きた日光市集中豪雨(鬼怒川の下流部茨城県常総市で堤防決壊の被害も出た自然災害です)による被害と思われます。
いよいよ浜子橋に着きました。こちらが鬼怒川右岸側の橋入口の様子です。写真で見ても緑が目に鮮やかですね。
ちょっと近づいてこれから進む橋の様子がわかるところでもう一度写真を撮ってみました。浜子橋、結構広くてしっかりした橋に見えますよね。ところが・・・
ちなみに浜子橋はこの写真でわかるように吊り橋です。でも橋自体はしっかりしていてほとんど揺れません。ところが・・・(もったいつけるところがミソ口笛
ちょっと橋の通路部分がわかるように写してみました。何か両側によく道路端にある側溝のふたのような金網がありますね。
 
その金網から下を覗いたところです。この2枚は右岸から見ると右側(下流側)の金網です。ん?今一つわかりにくいか。
ならばこれはどうじゃ~。これは左側の金網です。川の中に大きな岩があって、その頭が水面に出ている様子です。そう、金網越しに下が丸見えなんですガーン
 
橋は吊り橋の割にはしっかりしていてほとんど揺れません。本当に吊り橋かと思うくらいに揺れません、でも両側がこんな感じなので、高所恐怖症方にはちょっと恐いかもしれません。たぶん揺れる以上に恐い(揺れにもよりますけどね。小さな吊り橋ほど揺れますからね)かもしれません。僕も今回はそうでもなかったけど、初めて来たときはかなりビビりましたあせるあせる
 
あ、驚かせたらここに来てもらえないか汗 
 
でも正確な情報としてウインク そしてその恐ささえ払拭する景色の素晴らしさです。
橋を渡り切って左岸側から、右岸側のときと同じように橋の入口を2枚撮影しました。
遊歩道はここで二手に分かれています。真っ直ぐ行けば切り枝で土留めされた簡易の階段、左に行くと回り込む形で坂道となっています。左に進んだ場合は、回り込んでちょうど写真の上辺りに道が続いています。要するに一度左(北側)に行って90℃転回して道は南に進路を変える形になっているということです。
 
結局は合流するのでどちらの道を行ってもを大丈夫ですが、階段路のほうはかなり勾配がきつい部分もあります。左側の坂道は道幅も広く、比較的勾配も緩やかです。
階段路は国有林管理歩道ということなので、営林署で設置した道ということでしょうね。
 
僕は前にこちらの階段路のほうを通りましたが、決してショートカットする近道というわけではありません。いえ、もしかすると距離的には確かに短いのかもしれませんが、勾配の急なことなども考えると所要時間はほとんど変わりませんその時は、この先の川治第二発電所で折り返して帰りは坂道のほうを来たので比較出来ました(上りと下りとでは、感じ方に多少の違いはあるでしょうけど)。階段路はショートカットするために設置されたわけではなく、営林署の職員の方が木々を見て回れるように設置されたのだろうと思います。そこを一般の方にも開放している形です。
僕の今回の取材は、第1回の川治温泉・黄金橋からここまでが同一日にしているため、ここで折り返したので写真掲載が逆になっていますが、こちらが浜子橋からの鬼怒川上流の様子です。
 
ちなみにこの写真撮影は例の金網の上に乗って行なっています。前のときは写真を撮るのも恐かったけど、今回はちょっと恐かったくらいで撮影出来ましたニコニコ
そして下流の様子です。きれいですよね。この先龍王峡遊歩道を歩くとこんな・・・いえ、これよりもっと緑と渓谷、奇岩が織りなす素晴らしい景色を堪能出来ますよ。ぜひとも龍王峡ハイキングにおいでください。
 
※新緑の季節も素敵ですが、紅葉はまた素晴らしいです。資料を探すのにググッていて見つけたサイトをリンク張っておきますので、ご覧になってみてください。リンク先の選択窓で、龍王峡の紅葉や小網ダムの紅葉なども見ることが出来ます。
  →鹿沼みてあるきという方のホームページ(浜子橋から下流部の紅葉を写した写真にリンク)
 

※龍王峡のハイキングコースについては次の3つのサイトを参考にしてください。

 ①龍王峡の案内サイト(トップページにリンクしますので、そこから「ハイキングコースを選択するとモデルコースが見られます)

  →「日光国立公園 水と岩の公園 龍王峡」

 ②東武鉄道のお出かけ情報サイトの龍王峡に関する部分

  →「電車の旅 東武沿線おでかけ情報 電車でハイキング 東武沿線自然ハイキング 龍王峡コース」

 ③日光市ホームページ内の龍王峡ハイキングに関するページ(ハイキングマップとハイキングコースのみどころという資料をPDFファイル 

  で見ることが出来ます)

  →日光市ホームページ 観光の情報 鬼怒川川治エリア 龍王峡ハイキングコース


 
「クマが鬼怒川に架かる橋をご案内します。」の3回目は浜子橋のレポートでした。次回は龍王峡遊歩道の半ばにある「むささび橋」をレポートする予定です。
 
〈取材日:2018年5月26日〉
 
 
 
★★★おまけ★★★
 
普段の取材では、写真をたくさん撮って、その中から必要なものを選択することが多いのですが、今回の取材でも撮影はしたものの記事の趣旨からは外れているのでボツになった写真を載せてみます。
 
記事本文の一番上の写真のでも写っている県道23号線は、川治温泉の手前で国道121号線から分かれますが、今回はその分岐点も取材しています。そこをちょっと載せてみます。
これは分岐点のすぐ手前にあるミツ岩トンネルの龍王峡駅側坑口です。
 
龍王峡方向から川治温泉に向かうと、まず龍王隧道(ずいどう)という昔からあるトンネルを潜ります。ちなみに本文中に出てくる、白岩にはこの龍王隧道の龍王峡側坑口の袂からアクセス出来ます。そこにはバス停があって、川治温泉、湯西川温泉方面及び鬼怒川温泉方面へ行くバスに乗ることが出来ます。
 
そして龍王隧道を抜けて、くねくねと曲がる国道を少し進むと、いよいよこのミツ岩トンネルが現れます。龍王隧道と比べて、こちらのトンネルは見た目からもわかる通り比較的新しく掘られたトンネルで、開通は1998年〈平成10年〉です。
 
それまでは、ミツ岩トンネル左側に道が通じてました。正面に聳える山を迂回するように鬼怒川の川沿いに道があったのです。国道121号線は、至るところでトンネルや橋梁を新設して、ョートカットし、所要時間の短縮と走行性能の向上を図っていますが、このトンネルもその一つです。
 
旧道は使われなくなってから、それほど年月が経っていないにもかかわらず、崖崩れなどでかなり荒れた状態になっています。
 
それでも途中までは川治第二発電所の点検のために車が通行出来るようになっています。もちろん一般車は進入禁止で、車止めが設けられています。
 
そんなわけでここは正式には龍王峡遊歩道の出入口にはなっていませんが、川治第二発電所の傍らを通る龍王峡遊歩道にも、徒歩であれば下りることが出来ます。
一方こちらはミツ岩トンネルの川治側坑口です。旧道(廃道)が右側から合流しています。
上の写真でもトンネル坑口の左側の空き地に見えていますが、そこに道祖神が鎮座されていました。今まで何度もこの道を車で通過していますが初めて気づきました。この区間は手前は川治温泉方面から大きなカーブを曲がってきて、カーブを抜けたところが三ツ岩トンネルになっているので車窓からは、助手席からでも外をじっくり見ていない限りはまず気づかないでしょう。新しいものではなさそうだからかつては旧道沿いにでもあったのでしょうか。
 
※重要なお願い ネットでこういう記事を載せると興味をお持ちいいただき、この道祖神を見ようという方もいらっしゃるかもしれないことを考えてのお願いです。ここは下の写真でわかる通り、川治温泉方面からは、大きなカーブで見通しが悪くなっています。また鬼怒川温泉方面は三ツ岩トンネル坑口がすぐそばですから、トンネル内は直線とはいうものの接近する車には気づきにくいです。歩行者から見通しが悪いということは、走行する車の中かからは歩行者がもっと見えにくいのは当然です。通行する車には十分お気をつけください。また見通しが悪いわけですから当然路上に駐停車することはお止めください(そもそもカーブの途中に駐車することは道路交通法違反です)。
三ツ岩トンネルを抜けると、国道121号線は大きく右にカーブして、小網ダムと川治温泉駅の前を通り川治温泉街へ。県道23号線(川俣温泉川治線)が左に分かれ、このシリーズのその1でご案内した小網大橋で鬼怒川を渡河して、この記事の一番上の写真の場所を通過して川俣温泉方面へと至ります。
 
なお、僕もこの記事を書くために資料調べをしていて初めて知ったのですが、日塩有料道路(もみじライン)入口付近から現道の東側の山にトンネルを掘り、この三ツ岩トンネルと県道23号線の川治第一トンネルまでの区間を利用、そこからはまた橋梁とトンネルを新設して五十里まで至る国道121号線のバイパスを建設する計画が具体化しているようです。この区間はカーブも多く、雨が多く降ると通行止めになることもあるのでますます道が整備されて走行しやすくなりますね。
日刊建設新聞2018年3月15日付 栃木版  約8kmのバイパス整備へ 121号防災検討会が初会合 川治地区改善を優先 トンネル2カ所、鬼怒川に橋梁