花王 ビオレUV(2019)の解析1概要編前半 | 化粧品犬が化粧品開発を模索するブログ

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パームアミノ・ラボ合同会社 imori@palmamino-labo.jp

化粧品犬です。

しばらく風邪を引いていたのですが、やっとの直って来たのでそろそろ更新。

 

今回から今年のビオレUVの解析に行きます。

 

関連エントリー

2019.8.28 花王 ビオレUV(2019)の解析1概要編前半を追加

2019.9.26 花王 ビオレUV(2019)の解析2概要編後半を追加

2019.11.15 花王 ビオレUV(2019)の解析3 アクアリッチウォータリーエッセンス(2019) 処方解析編を追加

2019.11.26花王 ビオレUV(2019)の解析4 アスリズム スキンプロテクトエッセンス(2019) 処方解析編を追加

2019.12.22花王 ビオレUV(2019)の解析5 アスリズム スキンプロテクトミルク(2019) 処方解析編を追加

 

今年はビオレuvのリニューアルの年なんですが、正直少し分かりにくくて、今年はやる気がないのかな???と誤解していました。

しかしそんなことはなく、むしろ今年のビオレUVは前回のリニューアル(2年前)よりも気合が入っていました

 

でもやはりちょっとわかりにくい(^_^;)

 

そこを花王さんの意図を汲んで(まぁ想像ですけど)こうなのですよ!と解説してみるのが、この概要編です。

話したい事が多いので、先に進めますね。

 

まず前回2017年度のリニューアル品の一覧図を見てください。とんど

(ちなみに翌年の2018年度はほ、メイク物以外大きな変更なかったので省きます)

2017年は、ウォータリーエッセンスとウォータリージェルが主力製品で、強く訴求していました。

当時のニュースリリースを挙げておきます。

 

 アクアリッチ ウォータリーエッセンス』『ビオレ UV アクアリッチ ウォータリージェル』 改良新発売(2017/1/12配信花王)

https://www.kao.com/jp/corporate/news/2017/20170112-001/

 

この時は特に、ウォータープルーフ性向上に開発の重点が置かれており、マーケティング的にも[大きく謳われていましたが、じっさいにけそゆけんが簡易評価しても、エッセンスは類似製品と較べても大変優れていました。

当時の化粧品犬のエントリーを挙げておきます。

 

参考:花王 ビオレUV アクアリッチウォータリージェル(2017)の解析1 製品概要編(耐水性評価付)化粧品犬ブログ

https://ameblo.jp/kesyouhinken/entry-12279412889.html

ただ、このエントリーにも書きましたが、ウォータリージェルは他社のジェルよりすぐれてはいたものの。

やはり油分の多いエッセンスのウォータープルーフ性には、敵わない感じでした。

まあ当たり前ですが。

 

 

そして今年2019年のリニューアルですが。

構成が、大きく変わっています。

一覧は、こんな感じです。(メイク物は省きます)

 

 

まず、サブブランドごとに分かれるようになり、前回リニューアル時の主力商品だったウォータリーエッセンスとウォータリージェルが「アクアリッチシリーズ」として独立しています。

 

さらにそれらの上位シリーズとして、新規に「アスリズムシリーズ」という新シリーズが設定されています。

大きな変更ですね。

どの他の製品は、キッズ向けの「親子で使えるシリーズ」と、その他全部の製品を入れた「さらさらUVシリーズ」です。

 

実は、最初のうち、アスリズムが上位商品と 気づかず、運動用(アスリート用)と誤解していたのです。

が、これは運動だけでなく海などのレジャーにも使える、湿気で落ちにくいシリーズだったんですね。

もちろん普段の生活でも、長持ちする強力な日焼け止めとして使用可能使用可能な製品であり、ビオレUVの最上位製品です。

 

今回のリニューアルでは、主力商品だったウォータリーエッセンス&ジェル(現アクアリッチシリーズ)も、きちんと新技術を導入し、中身もちゃんとリニューアルされています。

新技術は「ミクロディフェンス処方」と言うものです(詳細後述します)。

 

ではアスリズムはどうかと言うと、こちらもきっちりと中身は新規作成されています。ア

スリズムシリーズにはエッセンスとミルクがあるのですが、エッセンスは先程の、新ウォータリーエッセンスの処方をさらに見直して、ウォータープルーフ性をさらに引き上げたもののようです。

この技術を「タフブーストtech」と名付けています。

つまりアスリズムのエッセンスは、「ミクロディフェンス処方」と「タフブーストtech」の二重がけということです(^_^;)

 

アスリズムのミルクも同様に、今年のさらさらUVのミルク処方を見直しています。これも「タフブーストtech」。

たただし、ミルクは「タフブーストtech」のみで、「ミクロディフェンス処方」は採用されていません

これは後述しますが、「ミクロディフェンス処方」というのは外相が水のo/w乳化物専用の技術なので、UVミルクのような、外相が油のw/o乳化物では必要ないからです。

ちょっと不整合は感じますが(^_^;)、とにかく、今回は1度に2回分のリニューアルを行っている感じなのです。

 

 

なぜ丁寧に検討をし、不整合を起こしてまで、アスリズムを生み出したのか?ですが。

化粧品犬の想像ですが、花王さんの目標は資生堂(金のアネッサ)なのだと思います。

 

花王さんはウォータリー2品の改良に真剣に取り組んだ結果、このウォータリー2品には限界があり、資生堂のアネッサには勝てない(特にジェルのウォータープルーフ性などは、向上しない)と言う結論を出してしまったんじゃないでしょうか。

ウォータープルーフ性では、ジェル、エッセンスなどの外相が水のo/w乳化物は、アネッサなどの外相が油のw/o乳化物には勝てません。

そこで花王さんは、資生堂に追いつくために、主力のウォータリージェル&エッセンスを捨て、キンキンにウォータープルーフ性を上げた新エッセンスと、アネッサ路同じw/o乳化物であるミルクからなる、アスリズムを生み出した、というか生み出させるえなかった、、、のではないかと思います。

どうせならミルクだけにすればよかったのにとも思いますが、販売の主力であるエッセンスを捨てれなかったのでしょう。そこがちょっと弱い気もしますが、実際触ってみると、アスリズムでは確かにエッセンスの方が使用感が良くて、ミルクはまだ熟成しきってない気がします。@cosmeの評価値でもミルクの値は、エッセンスよりもやや低いです(@cosme評価値は表中に記入しました)。まあジェルは更に低いのですが。

 

いずれにしても、花王さんのこのチャレンジ精神には非常に驚かされます。

同じ会社の製品ですけどメリットピュアンの手抜きぶりとは対照的です(^_^;)

 

ちょっと長くなったので、一いったん切って後半に続きます。

今後半ではアクアリッチ、アスリズムの2シリーズを更に掘り下げたり、「ミクロディフェンス処方」と「タフブーストtech」の詳細を書く予定です。

 

 

CM

アクアリッチ、アスリズム共に、CMが作られています。

豪華ですね(^_^;)

 

花王 ビオレさらさらUV ミクロUV篇 CM 

 

王 ビオレUV アスリズム 「強さをまとえ」篇 CM

これはアスリート専用と誤解する(^_^;)