ステラシード アミノメイソン モイスト ホイップクリーム シャンプー/トリートメントの解析 | 化粧品犬が化粧品開発を模索するブログ

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テーマ:

化粧品犬です。

 

まただいぶ間が空いてしまった・・・すみません(^_^;)

 

今回はラムちゃんさんからリクエストを頂いたので、ステラシード社のアミノメイソン モイストシャンプー・トリートメントを取りあげます。発売日は2017/10/11です。

 

正式名称は、シャンプーが

 アミノメイソン モイスト ホイップクリーム シャンプー

トリートメントが

 アミノメイソン モイスト ミルククリーム トリートメント

になります。うーん、長過ぎ(^_^;)

それに「ホイップクリーム シャンプー」に対して、トリートメントが「ミルククリーム トリートメント」ってのが、対称になっていなくて、わかり辛いなあ(^_^;)

 

とりあえず外観はこんな感じの製品です。

 

外観

 

これはなかなかおしゃれ感が高い。

容器に大変拘っているのが分かります。

 

価格は1400円/450ml。やや高いですね。

ただ成分的には高価なものを多用しているので、やむを得ない感じもします。

 

 

また今回は取りあげませんが、2018/3/18にバリエーションとしてサラサラタイプも発売されています(アミノメイソン スムース ホイップクリーム シャンプー/スムース フルーツクリーム トリートメント)。

アミノメイソンスムースシリーズですね。

こちらの容器も良く似ているので、店頭で買うときは気をつける必要があります。

 

そもそも、シャンプーとトリートメントの容器自体も、似ているんですよ。

購入するときは中身が入っているので間違えませんが、空の時は良く似ています。

なにしろステラシード自身、生産時に間違えてしまい、回収騒ぎになったほどです。

回収:ステラシード「シャンプー」(トリートメントのボトルが混入)   2018/2/22

 

またおしゃれな容器なのですが、初期の頃には不良もあったようで、その時も回収しています。

回収:ステラシード シャンプー一部 ポンプストロー変形 2017/09/12

 

結構、生産体制に難がありそうですね。

ステラシードさんはアハロバターシリーズを発売した頃は、製造販売業の許可を取っておらず、コスメカンパニー社に生産をを委託するかたちだったのですが、現在では自社で製造販売業の許可をとっています(生産工場は作っていないようですが)。

そうすると、生産の下請け先などの自由度が増すのですが、管理することも多くなるので、その辺りが原因で二度の回収をい招いてしまったのかもしれません。

ただ中身の問題で回収と言うことではないので、中身についての心配は要りません。

 

概要

この製品は、「怪しいコンセプト成分配合」(^_^;) ということと、理美容向け的な「堅実なアミノ酸系シャンプー」という、二つの面を持っています。

まず怪しいコンセプト成分の方を、ニュースリリースから見てみましょう。

 

ニュースリリース

西海岸で話題のアメリカランキングNo.1(*)Next Botanical Hair Care日本デビュー!新ヘアケアブランド「アミノメイソン」全5アイテム

 

「アミノメイソン」全5アイテムは、“脱パサパサ宣言!”をキーコンセプトに、スーパーアミノ酸処方と豊潤なボタニカル原料、アボカドやチェリモヤといった森のミルククリームなど、リッチな成分をブレンドした、もっと潤う“Next Botanical Hair Care”です

 

ボタニカル成分や、アボカドなどの半固形油などが配合されているのですが、意地悪な言い方をすれば、この辺りは同社の過去のヒット製品アハロバターシリーズと同じです。

。チェリモヤはアメリカなどで栽培されている、実が白くて甘い果実です。

 

またアボガド油は実は動物に対しては毒であるが、人間はおいしく頂ける変わった果物である事が知られています。これについては詳しいことはわかってなく、人間がおいしく頂けるならイイと思うのですが。

ただ化粧品の観点からは、アボガド油は人によっては感作(アレルギー)を起こす成分として有名です。

この感作性は強くはないのですが、特にラテックス(ゴム)アレルギーや白樺の花粉アレルギーの人は要注意です。

アボカド油とは…成分効果と毒性を解説-化粧品成分オンライン

 

 

「アミノメイソン」は、水分保持とダメージ補修のためにアミノ酸とケラチンをプラチナに結合させたオリジナル成分 “スーパーアミノ酸”を開発。キューティクルの内側までアミノ酸を補給します。

 

この製品の1番のとんでも成分が、この、「アミノ酸とケラチンをプラチナに結合させたオリジナル成分 “スーパーアミノ酸”」です(^_^;)

株式会社JOHZENと言う会社に似たような原料があるので、そこに頼んで作って貰ったのかなと思いますが。

プラチナマリンコラーゲン

 

本当に何らかの効果があるかどうかは分かりません(^_^;)

まあ白金は、アレルギーの出やすい金属ではないので、安全性上の懸念はありません。

あと、アミノ酸やケラチンとしての効果はあると思います。

 

また、“森のバター”と呼ばれるアボカドと“森のアイスクリーム”と呼ばれるチェリモヤのミルクタンパク質・カゼインと、生シルク&生ケラチンでタンパク質の流出を防ぎ、ダメージを補修。美髪に導く潤い成分で毛先までケアし、髪を守ります。

 

タンパクやバター(半固形油)は、配合量にもよりますが、ヘアケアには効果的な成分です。

とくにこの製品のトリートメントには、結構多く配合されているようで、使用感に寄与しているようです。

 

全体として、スーパーアミノ酸(白金+アミノ酸・タンパク)が、インパクトは強いです(^_^;)

怪しいとしか言いようがない(^_^;)

 

次にこの製品の、もう一つの面である「堅実なアミノ酸系シャンプー」について書きます。

マジこのシャンプーの全成分は以下の通り。

 

(モイスト ホイップクリーム シャンプー全成分)

水、ラウロイルメチルアラニンNa、コカミドプロピルベタイン、コカミドメチルMEA、グリセリン、ハチミツ、加水分解カゼイン、加水分解乳タンパク、ヨーグルト液(牛乳)、アーモンド油、アルガニアスピノサ核油、マンゴー種子油、アボカド油、オレンジ油、カキタンニン、加水分解チェリモヤ果実エキス、加水分解マンゴスチン果実エキス、加水分解マンゴー液汁エキス、ウメ果実エキス、シルク、加水分解ケラチン(羊毛)、加水分解コンキオリン、タウリン、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン、リシンHCl、乳酸Na、乳酸、ケラチン(羊毛)、グルタミン酸、ロイシン、ヒスチジンHCl、セリン、バリン、アスパラギン酸Na、トレオニン、アラニン、イソロイシン、アラントイン、シスチン、フェニルアラニン、クオタニウム-18、アルギニン、プロリン、ベヘントリモニウムクロリド、チロシン、γ-ドコサラクトン、イノシン酸2Na、グアニル酸2Na、ヒアルロン酸Na、ダイズステロール、白金、グリシン、フィチン酸、酸化銀、クエン酸Na、PPG-7、ラウリルグルコシド、プロパンジオール、クエン酸、塩化Na、ポリクオタニウム-10、安息香酸Na、EDTA-2Na、BG、フェノキシエタノール、香料

 

水の次に多いのが、ラウロイルメチルアラニンNaとなっています。

lこの洗浄時は、ピジョンのベビー泡ソープも使われていつもので、かなり低刺激で泡立ちもまずまず。そして値段はかなり高いです。

低刺激という点では、ジュレーム等に配合されている、アシルグルタミン酸には負けるのですが、泡立ちは若干ですが勝っており、逆に値段はアシルグルタミン酸より高い(^_^;)

アシルグルタミン酸と同じぐらい古い洗浄剤なのですが、値段が高止まりしてしまったのが、いまいち藤生しない原因だと思います。

また、コンディショニング剤を髪に引きつける力も、アシルグルタミン酸に較べて弱い。しかしこれは考えようによっては、髪にコンディショニング剤か蓄積して、髪がごわつくのを、微妙にですが避けられるということでもあります。

ただ若干泡立ちが良いとか、微妙に蓄積を避けられるとか、微妙な優位せいなので、効果をはっきり出すにはある程度の配合量が必要なのです。

でも、値段は高い(^_^;)→やはり不採用、、、か、あまり効果の出ない低配合ですか使おう、となりがちなのです。

そのラウロイルメチルアラニンNaを、これだけ多く配合するなんて、ステラシードさんは偉いです。

おかげで、ラウロイルメチルアラニンNaに良さを引き出せています。

 

 

@cosme評価

クチコミ 1137件、注目人数 1854人、評価点5.3点。

シャンプー・コンディショナー部門のランキングは、なんと1位です(2018/8/14閲覧)

すごいですね。

化粧品犬が店頭で見た実感でも、売れてます。

また通販を禁止してるらしく、買いにくくて仕方ないです(^_^;)

売ってるところもプレミアム値段をつけてたりするし。

ヨドバシカメラ2店回ったが買えず、逆に近所のドラッグストアで買えました(^_^;)

 

使用感など

上の方でも書きましたが、アミノ酸系にしては髪が重くなりにくく、長期間気持ちよく使えるシャンプーです。

泡立ちはやや少ない感じもしますが、これはアミノ酸系の洗浄剤は一般的にCMC(最少ミセル濃度。泡を形成するための最少の濃度のことです)が高めな為なので、少し多めに使えば急に泡立ちが良くなります。

 

ただ使い始めた頃のインパクトは、同じアミノ酸系のアシルグルタミン酸を使ったシャンプーの方が、大きいですね。

やはりすすぎの滑らかさとかは、アシルグルタミン酸の方が優れているんですよ。

そう意味では少し使ってからの方が、このシャンプーの良さが出てきます。

 

またここまであまり触れませんでしたが、トリートメントについても少し触れておきます。

このトリートメントは、最近のトリートメントでは定番のコンディショニング剤である、ベヘントリモニウムクロリドの配合量を敢えて下げて、油性成分多めで堅めに仕上げたトリートメントですね。濃厚な使用感がなかなか良いです。

でも別にベヘントリモニウムクロリドの配合量を下げなくても出来たはずなので(ベヘントリモニウムクロリドは、それ自体で油性感が強く、粘度も上がりやすい)、むしろその方が更に乾燥後の保湿感が上がって、更に良くなったのでは??と思います。

まあ小さいことですが。

 

まとめると、長期間快適に使えるシャンプー・トリートメントですね。

ちなみに自分はこれまで10日ぐらい使っています。

次回はシャンプー解析編です。