ロマンチックじゃないアートのはなし -3ページ目

exhausted

第1回シンガポール・ビエンナーレ2006



1日に100近い作品を見るのはつらい。 


ましてや会場が市内に点在しているのだから。


せまいシンガポールといえども。




かつてシンガポール軍の基地であった展覧会場「タングリン・キャンプ」で山口大学の藤川さんとばったり。 


彼の研究テーマのひとつであるビエンナリゼーションから見たコメントをうかがう。 


少し前までは地域性が強調されたこのような国際展もある意味転機を迎えているようだ。 


ひとつの臨界点かもしれませんね。 



                       singapore  



あまりに清潔な光ばかりのこの街で闇を探そうと友人が言う。


どこにもないようだ。


もしかしたらここでは国家と金融機関が影なのかもしれない。




ラッキー

ライブドア・ショック以降、静観していた株式市場だけどバンコック滞在中に買ったWOWOW(4839)に材料が出た。 というか正式発表前にマスコミにリークされた。


ホント?


おとといD社のSさんに「何もっているの?」って聞かれて「安いと思うんだよね、たぶん」と答えたところでした。


日経の夕刊にデカデカと出たけど2時ごろから昇り龍だったみたい。



WOWOW_day

うふっ


実は上場来高値を抜いてくることを夢見ている


10


な~んて、冗談!



そういえば最近冴えてるNHKの「プロフェッショナル」にザインエレクトロニクスの飯塚社長が出ていましたね。 番組案内のリード見て時価総額320億で売り上げ210億円もあってもはやベンチャーといえるのかと思っていましたけど、番組を観たら納得した。 台湾メーカーとの交渉のテーブルでの社長は迫力あったなぁ。 ビジネスは命の奪い合いっていってたのが印象的だった。


LSIのファブレスメーカーであるザインは株を始めたばかりのよちよち歩きのころに買った銘柄で、初心者らしくずいぶんと感情移入していた会社なんですよ。 今期の業績予想からもうかがえるように競争が激しく難しい業界でしょうけど「がんばれ、ザイン」とエールを送りたい。



ベンチャーといえばインキュベーターをやっている友人と今日から旅に出ます。 ビエンナーレが開催されるシンガポール&上海へ1週間ほど。 アートの現場を一緒に見てこようというわけですが、彼はコンサルタントでもあるわけですからアートビジネスについていろいろと相談にのってもらうつもり。



もうすぐ8月15日

朝はやくタイから帰国しました。


久しぶりにサンデープロジェクトを見ることができ森元首相の総裁選へのコメントも意味深げでしたけど、かくしゃくとした聖路加の日野原理事長の反戦への立派な姿勢に考えるところがありました。 一見非現実的とも受け取れるキリスト者の論理はボケて安穏な頭には心地よかった。 世の中には立派な人がいるものだ。


あと手嶋龍一さんの英国のインテリジェンスへのコメントもさすがだと思った。


午後からスタッフとミーティングをしたあと、アーティストTさんが新宿二丁目のNPOが入るビルの壁に新作を展示するというのでみんなで出かけた。 二丁目は、この時期はいつもそうなのだが、地方から大勢のゲイの人たちがやってきてお祭り騒ぎ。 Tさんの蝉の彫刻も耳をすましてようやく聞こえるほど喧騒の中で穏やかな夏の風景となっていた。 蝉がないていた。


帰宅途中に書店により書籍を数冊買い求める。 文芸春秋に安倍晋三さんが寄稿している。 「闘う政治家ーこの国のために命を捨てる」とのリードが目にとまる。 内容は北朝鮮ミサイル当日のレポートなのだが命を捨てるとはどういうこと? パフォーマンスかだろうけどあなたが命など捨てなくともいいでしょ。 しっかりやってくれさえすれば。 そんな言葉は望んではいない。 NHKスペシャル「日中戦争ーなぜ戦争は拡大したのか」を見たあとだからなおさら気になった。


このところ東アジアの国を訪れることが多いけれども若い国を見るにつけ軽い嫉妬心を覚える。 まえにも言ったけれどもこの国のスピリットががだんだん年老いていくのを感じるから。


夜、リビングのテーブルランプ脇にバンコックの市場で買った像をかたどった古い薬箱をかざってみた。




elephant




タイとは自由を意味するコトバらしい。



あ、あぁ

バンコクなんだけど、そろそろ仕事に戻りたくなってきた。



長期の休暇なんて貧しい日本人には似合わないのかもしれない。 何をどのように判断すればよいのか迷うなぁ。  マッサージ



受けたりお気楽な観光をすればするほど戸惑ってしまう。




                         monkey soldier



タイの現代美術状況など教えてもらうけどぜんぜん頭に入らない。



こまった。



タイランド

東京からフライトを乗り継いで10時間ほどでタイのサムイ島に到着しました。




ひと足早い夏休みです。 昨年の暮れ以来のタイ。



ここは東京の外資証券LBの債権部門に勤める知り合いが再生ビジネスとして手がけたリゾートホテルです。 グレードがあがるように徹底的にブラッシュアップして他の投資家に売却したらしい。 ロイヤル・メリディアン・バーン・タリン・ンガム。 まだLBの資本が入っているので特別のレートで泊まらせていただけるというわけです。 中東のオイルマネーがNYと東京を迂回してマレーシア近くのこの小さな島に投資されているわけです。




royal meridien



広大な敷地に自然を生かしたコッテージが軒を連ねていてとても快適な環境です。



beach




おととい名古屋でもらったI'm not a GunのCDも連れてきたのでマレー半島を背景にプレイしてみると妙にマッチする。 




flower




気に入った4曲目のギターはドラムのお兄さんがプレイしているようだ。  今日は2曲目もいいぞ。



I'm not a Gun




We Think as Instruments


きょう名古屋で、


アーティストのSさんから「We Think as Instruments」というI'm not a Gunの新譜をもらった。



前のCDも彼からいただき初めてギタリストのTakeshi Nishimotoさんのことを知った。


Sさんは前のほうがいいかもしれないと言うけど、このサード・アルバムも悪くはない。 4曲目のLong Afternoonなど聴くとこの2人組ユニットの余裕さえ感じる。 決して悪くはない。 音やリズムに余白があるんだよ。



we think as instruments



we think as instruments とタイトルされている。



Sさんは愛知県立美術館で明日から始まる展覧会のためにロンドンから来日している。 ごく普通の展覧会だけどこんなパブリックな場所で彼の作品を見ると一緒に仕事をしてよかったと思う。



作品という名の決定稿に向かっていつも格闘しているSさんと仕事ができてうれしい。



we think as instrumentsというタイトルに思いをめぐらせると新幹線のなかで読んだ本の一節を思い出しました。


「もちろん、その○○に対する態度とは、決まった選択肢の中から選ぶようなものではありません。 自分自身の力で練り上げられなければならないものです。 この態度のとり方を、仮に『思想』の作業と呼ぶならば、それは常に階梯でありながら、しかし誰にでも誰に対しても開かれているものです」(丸川哲史)







チャイナ・コレクターの受容度

日本ははるか昔から中国や朝鮮からのさまざまなものを受け入れてきたから明治維新以降に西洋文明を受け入れる際にも苦労はなかったのではないか。 ゆるい国民性(笑)


「Super City」という現地の日本企業向けビジネス誌の7月号の特集が「株・不動産に続く中国第3の投資

それは芸術品だ」とある。 加熱し拡大する美術品のオークション市場をレポートしているわけですが、驚いたのは企業が美術品を購入した場合に中国の会計制度ではパソコンや家具といった備品と同様、会社設備という統一管理下におかれる。 つまり法人名義で美術品を購入した場合に減価償却が適用されるというのだ。 少しぐらい高額で購入しても年を追うごとに会計上の価値が下がり税金も下がっていくという。 これが金融セクターから美術品市場への資金の移動をたやすくしているとレポートしている。


シャオシェンのマザーギャラリーのオーナーであるアメリカ人ジェレミーの話によると、市場で活発に売買されるのは主に自国の骨董品であり、現代美術のカテゴリーでのチャイナ・アーティストはまだまだこれからという。 5年前は北京に3軒ほどしかなかった現代美術のギャラリーがいまや300軒もある。 買い手のほとんどは外国人の投資家やコレクターで中国人コレクターはまだまだ少数だけど増加傾向にあるらしい。 ただギャラリー制度の不備もあってプライシングも不透明。 コレクターも美術史や理論を理解せず熱気のなかで購入しているという。 したがって日本や韓国を含め外国の美術は購入対象とはなっていなくっていましばらく時間が必要だろうとコメントしてくれた。 「ただひょっとすると2年後は分からない」という。 オリンピック後に立ち上がるということか。



天安門



先に読んだ「ポスト<東アジア>」にも書かれていたけど中国は国内が広すぎて韓国や台湾、日本が思い描いているほど東アジアという概念がない。 国内が世界ほど広いのだから。 また独特の大国意識はアメリカや石油に向いており周辺の小国の文化になぞ興味はないということだろう。 ハイテク技術や自動車は別にして。 ただ日本や韓国が20年以上かけて学んできたものを5年ほどで会得するに違いない。 悠久の時間を見てきた彼らの目をいまはブラインド・コレクターと呼ぶのはしょうがないけど、ほんの少し時間がたてば「あのころはね~」なんてことになってしまう気がする。


ビエンナーレもあることだし来月は上海に行ってみよう。



取材旅行


シャオシェンと小沢に誘われて取材のための小旅行に同行した。


 万里の長城だ。



great wall



ふたりはシャボン玉を飛ばした。


少し想像力が逞しければ、北京にいるだけでこの国の大きさが分かる。 万里の長城を見ればその大きさに時間と空間が加算される。 歴史を読めば気が遠くなる。 こんな国とよくも戦争したものだと小沢と反省した。 見りゃ無謀だって分からなかったのかな? 


そもそも戦争などしちゃいけない。

ニィハオ、北京!

地図にない領域などと観念的なことを書いてしまったけど、まだ自分にとって実際の地図がなかった北京に来てしまった。 初めての北京。


まだ空港に降り立ってから9時間くらいしか経っていないけど大勢の美術関係者から話を聞いたのでまとめるのが難しい。  ひと言でいうと大国とはこういう国のことをいうのだ。


北京訪問の目的はアンダーコンストラクションの共同企画者であった皮力(ピーリ)の運営するオルタナティブスペースである「ユニバーサル・スタジオ」でのチェン・シャオシェン+小沢剛のオープニング・パーティに出席するため。 「サマーホリディ」と題された展覧会で両作家とその家族が協力して毎日共同で作品をつくる。 大きな会場は碁盤の目のゆおうに区切られそれぞれ記された日付けの上に作品が設置される。 ホリディインプログレスだ。 パンダの物見の塔、娘たちの影絵、天安門前での両家族の記念写真。 パーティでは流しそうめんのサービスもあった。 これから我々はどうしていこうかと問いかけるような展覧会だった。 美術誌などで話題になった798地区とは違って今後の北京アートシーンを牽引する場所とウォッチしているところだ。 



    somen



昨日まで森美術館のMKさんが調査に来ていたらしい。 オープニングでは数年前までソウルのアート・ソンジェのチーフ・キュレーターだったキム・サンジュンとあう。 仕事の話もいただいた。 こん後この街にちゃんとした現代美術館や研究機関ができれば確実に東アジア美術のハブとなるでしょうね。

 


    universal studios



前にも書いたようにティーンエイジャーのような活力のあるこの国の変化は早い。 明日は798地区に行こうと計画していたが何もいまさら土産物屋に行く必要はなよといわれた。 皮力が万里の長城に誘ってくれたから迷わずプランにのってみることにした。



まとめようとはせず、もろもろ走りながら考えよう。



まだ地図にない領域

先週末に山口情報芸術センターに行った。 カナダのダンサーであるポール=アンドレ・フォルティエがメディア・アーティストと制作したステージを観に行ってきた。 このようなコラボレーションはひとりががイニシャチブをとってもう一方が背景や脇役となる例がしばしばあるのですが、ハイテク機材での効果が実際の身体とステージの上で見せる幸せな結婚のようでした。 故あっての共同作業に映った。 見事でした。 「こんなの観たことがない!」 これが重要なのです。


このステージと同様にこの施設の独創性にはおどろく。 未知の領域を目指しているところがこの国の文化施設にしてはとても珍しいのだ。 アートを扱いながら展示室はなく大きな暗室のようなスタジオがあるだけ。 既存の作品を持ち込むのではなく、ほとんどがプロジェクト・ベースでアーティストが長期にわたり滞在制作する。 そのための機材を備えたラボが完備されている。 欧米に範を求めそれにいかに近づくかに全力をそそいだこれまでの美術施設とは性格が違う。 あらかじめゴールを設定して最短距離で走ろうとはしていない。 よく言われるところの「日本は10年遅れている」ではないのだ。


ステージのあと8月の公開を控えてリハーサル中の渋谷慶一郎さんと池上高志さんに特別にサウンドのデモを聴かせてもらった。 4次元のスタジオにサウンドをマッピングする作品。 イイのだ。 当然過去に依っている感覚は通用せずかなりの緊張を強いられるけれどもこの聴覚経験のリスクがいいのだ。 とうていCDなどには収めようがないのもまたいい。


このセンターはYCAMと呼ばれる。 比較できない新しい領域を積極的に受け入れて評価することはとても楽しい。


褒めすぎだろうか?