乞田川(こったがわ)は、多摩市を流れる一級河川で多摩川水系の支流(6.3km)
(源流域)多摩市鶴牧西公園 (終点)多摩市連光寺で大栗川に合流
(状況)三面コンクリート張りの都市河川だが、うまく環境整備している。全体が、鉄道や主要道路沿いであるため、帰路を心配しないで行ける。
(参考)乞田の地名の由来
・昔、干ばつで住民が領主に「田を乞うた」ことに由来している。
・当初は多摩NT外であったが住民全員の陳情で土地区画整理事業により多摩NTへ
乞田川と大栗川の合流地点(右が上流)
中流域は桜並木が整備されている
木陰は案外涼しい。季節の変化を感じた。
諏訪下橋付近で、乞田川右岸に流れ込む沢(たぶん馬引沢)
諏訪神社(永山諏訪神社または連光寺諏訪神社とも)
・馬引沢沿いに鎮座。結構広い境内で立派な神社であった。
・創建年代は不詳。大石信濃守顕重(室町時代)が長野県諏訪大社を奉斎したものと伝えられ、連光寺村字馬引澤の鎮守だった。
東京都水道局愛宕配水所給水塔
・「愛宕団地の給水塔」として割と有名らしい。
・1972年竣工。給水塔には見えない特徴的な建造物。乞田川から見える。
・映画「耳をすませば」で団地の背景として描かれている。
自然ぽい感じの中流域
小さい川(沢)の合流がいくつかある
京王線の下を潜って流れてきている
下落合橋から上流
落合橋(多摩センター駅付近)より上流(高架は多摩都市モノレール)
稲荷橋より上流方面
・かつては土管までが乞田川であった。土管の先を中沢川」と左方向から流入する水路を「唐木田川」と称していた。しかし、現在は、唐木田川も含めて乞田川という。
乞田川は、右のトンネルに向かう(旧唐木田川)
乞田川の上流域
鶴牧西公園の入り口で地下化・暗渠化
暗渠:奥多摩尾根幹線道路(尾根上)を源流域にしているように地図上でわかる
鶴牧西公園
・多摩丘陵の谷戸地形を利用した公園で高低差大。2つの湧水あり。
・鶴牧地区は、1983年に第一次入居開始の多摩NTの最終期にあたる。オイルショックの影響から、緑地を増やした余裕のある造りで、高級なイメージを持つ。
乞田川源流と思われる沢
水田(近くの小学生によるもの)、かつての谷戸風景の再現か
湧水はさらにこの上の崖を登る
地図上ではここ。石の間から湧出(半人工的か)。冬ならちゃんと見れそう
ヤマユリの群落、かつての多摩丘陵はこういう感じだったとか
もうひとつの湧水は近寄れず(枯れている)
鶴牧東公園「ガリバー山」
・この地域を代表する公園で展望台。
・ロケ地としても有名。私は「絶対零度」の印象がある。
冬なら富士山も見えるらしい
小田急多摩線終点「唐木田駅」
多摩市における多摩NTの入居開始年(およそ乞田川沿い)
1971年 諏訪・永山地区
1972年 愛宕地区
1974年 聖ヶ丘地区
1976年 貝取地区・豊ヶ丘地区・落合地区
1982年 落合地区(オープンスぺ―ス重視・高級化)
1983年 鶴牧地区(同上)
1991年 唐木田地区
1993年 中沢地区
乞田川は下流から上流に向けて開発が進められていった。当時の住宅事情を反映している姿が見られる点は、意外とおもしろい。