龍穏寺(りゅうおんじ)は、埼玉県越生町にある曹洞宗の寺院。江戸幕府・徳川家康により、「関三刹」*の筆頭に任命された名門寺院。
*関東三大寺:全日本1万5千の寺院を統括し、十万石の格式を拝領した
伝承では807年に基礎となる寺院が建立。その後、黒山三滝や三峰山の影響から天台宗系の修験道に属した。1430年に 室町幕府6代将軍・足利義教が開基となり曹洞宗に改宗。1472年に太田道灌・道真により中興された。江戸幕府では重用され、10万石相当の待遇を受けた。第22世住職・鉄心御洲が永平寺貫首となる。
しかし、1752年、 火災により、建造物を焼失。1841年再建し七堂伽藍が建立され、学寮が発達した。多数の修行僧が在住し小永平寺と呼ばれるようになる。1913年に再度火災に遭い、学寮などを焼失する。山門・経蔵・熊野神社などは火災を免れた。
龍穏寺山門(町指定文化財)
・1842年に道海により再建。再建後、道海は永平寺貫主に昇進。
・階下:四天王、階上:観音菩薩、八大神将と十六羅漢を祀る
本堂への石段
紅葉が有名なお寺
あじさも有名だそうです
本堂
龍穏寺経蔵(県指定文化財)
・1841年、道海の代に750両をかけて建立された。
・木造・漆喰壁
・漆喰壁に「道元禅師入宋求法」の彫刻(現太田市、岸亦八作)のはめ込みなど
熊野神社
・1492年に紀州熊野本宮大社より当寺の鎮守として勧請(高い格式の神社)
・神仏分離令により村社に変更。
・現建物は1844年再建。彫刻は、名工岸亦八によるもの。
拝殿
拝殿の裏側の彫刻
境内から道を挟んでは川が流れている
(アクセス)
広い駐車場があるので車で良い。最後の2kmは狭い道だが問題ない。
公共交通だと、越生駅前から路線バス。昼間で1時間に1本で近いバス停から2km。うまくセットすれば往復バスは使えそう。越生駅から歩くと8kmで2時間。越生梅林などもあるので片道ならありかな。
植生をみても紅葉シーズンがベストだと思う。でも混雑もしそう。平日の早朝とかに行けばいいだろうけど。