ますます顕著になるムーの太陽“奇跡のインフレ化” | KEN筆.txt

KEN筆.txt

鈴木健.txtブログ――プロレス、音楽、演劇、映画等の表現ジャンルについて伝えたいこと

BGM:矢野顕子『ごはんができたよ』

 

5日はニコニコプロレスチャンネルで実況2本録り。まずWRESTLE-1 2・22新宿FACE大会を収録。その後、みちのくプロレス2・25新木場1stRING大会を。例によってみちのくでは番組的に一番人気となるのがムーの太陽の試合なのだが、今さらながらマスターことザ・グレート・サスケの“奇跡のインフレ化”に拍車がかかっており、もはやプロレスの試合でありながら技よりも奇跡の方が多いという、なんの出し物なのかさえわからないありさまとなっている。

 

この日は奇跡からも遠ざかり、高校時代にバレンタインのチョコをいくつもらったかという案件のやりとりだけで、イーグルスマスクと数分間持たせていた。それすらも信者の皆さんにとっては「ありがたや」となる。サークル活動とはそういうものなのだ。

 

まあ、信者の皆さんがプロレスの技よりも奇跡を見たがっているのだから仕方がないっちゃあ仕方がない。ヘタに通常のプロレスを展開したら「おい、俺は奇跡を見るために金を払ってチケットを買ったんだぞ! こうなったら解約してやる!!」などと罵声が飛んでくる可能性もある。

 

▲サークル活動が盛んなムーの太陽のご一行(画像は昨年の宇宙大戦争より)

 

この調子でいくと、ムーの太陽はますますプロレスというジャンルから逸脱していきそう。もともとマスターは世間に届いている人だからこのサークルが世間一般でどのように受け取られるかは、じっさいに見てみたい気がする。

 

ただ例の成宮問題の時でさえ、ザ・グレート・サスケの名が露出し騒動にはなったものの、ムーの太陽の“ム”の字も出なかった。そこはマスター自身の言葉(予言がハズレた時の免罪符的決まり文句)を借りるならば「努力が足りない」となるのだろう。努力に勝る力なし(大和ヒロシ)、料理すっかり食うものなし(月の家圓鏡)なのだ。

 

また、この日は近々デビューする2人の練習生が紹介された。川村興史大瀬良康貴の両練習生はいずれも23歳。みちのくといえば団体設立から現在まで一貫してデビューするまでのハードルが高く、かつて在籍した北海珍念などは3年ぐらいかかったため“プロの練習生”の異名をほしいままにしたものだった。

 

そんなみちのくでデビューにこぎ着けたのだから、それだけでも奇跡と言える。みちのく生え抜きとしての成長が楽しみである。