妊娠中に風邪や感染症にかかってしまった場合、漢方薬で使えるものがあります。

 

妊娠中は安定期以降なら多少の麻黄や桂枝の配合された処方も使えますが、まだ初期の場合は少し気を使わなくてはいけません。

葛根湯はそれでもまだ葛根が配合されていたり芍薬が配合されているので安全性は少し高いですが、麻黄湯は刺激が強くなりますからよほどでないと躊躇する処方です。

 

安全性の高さで行くと紫蘇を使った処方が良く、香蘇散や参蘇飲といった軽い薬剤が良いです。

香蘇散は頭痛や肩こり、軽い発熱につかい、食欲が少し落ちたときに使います。

参蘇飲はそのような症状の他に咳や痰があるようなときに使います。咳がひどく、痰が黄色みを帯びているようなときには、この処方に桔梗石膏というのを一緒に使うと効果が良くなります。

この桔梗石膏は、気管支や喉の炎症を鎮めるので、いろいろな処方に組み合わせて使われたりもします。

 

インフルエンザや新型コロナ感染で咳や痰が続く場合には竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう)という処方を使っても良いです。微熱や痰が出続け、体が少し微熱が続くようなときに使うと良いです。

また竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)という処方も咽が乾燥して、咳が強く出るときに使われる処方です。

 

これらの処方は経験上ですが妊娠した女性で、安定期に入った方に使われている処方です。また香蘇散や参蘇飲は妊娠初期にでも使う処方として経験上ですが使われているので漢方薬に医師や薬剤師などの専門家に相談して使うと良いです。