サロメの切手 | ケネディスタンプクラブ日記

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四谷駅前のケネディスタンプクラブの日記です
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昨日ユディトについて書きましたが、書いた後で、聖書にはもっと有名な「生首を持つ女性」がいたのを思い出しました。

それがサロメです。

古代イスラエルの領主ヘロデ(つまり古代ローマ帝国のイスラエル統治責任者)の娘サロメが、舞の褒美として「洗礼者ヨハネの首」を求めた話があります。
キリストに洗礼をほどこしたヨハネの首をです。
このとんでもない故事は、そのとんでもなさゆえに様々な画家に描かれ、後にはオペラの題材にもなります。

というわけで、確認してみました。

ありますね、サロメの切手。しっかりと生首まで描かれています。

 

イギリス領バージン諸島
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ「サロメ」

 

モナコ
サルガルニエ劇場100周年 リヒャルト・ストラウス「サロメ」

 

アンドラ

「サロメ」

 

これはリヒャルト・ストラウスのオペラ「サロメ」の切手で、生首はありません。

 

 

なお、こちらの切手はドミニカで発行されたヴェチェッリオ作のサロメの切手ですが、

 

こちらは違います

 

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ生誕500周年記念 切手6種セット ブルガリア発行 | 切手,ヨーロッパ・ロシア | 趣味の中古切手や紙幣・硬貨の販売と買い取り|ケネディ・スタンプ・クラブ (kennedystamp.jp)

 

同じ構図なので、これもサロメだと誤解して紹介しているサイトもありますが、よく見れば盆の上に載っているのが生首ではなくフルーツですからサロメでない事がわかります。

これは同じくヴェチェッリオの「ティツィアーノの娘ラビニア」です。

おそらくはモデルさんにポーズとってもらってスケッチして、そのスケッチを基にして完成させた作品が複数あるのでしょう。

フェルメールの「手紙を読む青衣の女」と「窓辺で手紙を読む女」も同じですね。


気楽に写真撮っていくつものポーズをストックしておくことなんてできない時代ですから、昔の絵を描く人の苦労が忍ばれます。