[源氏物語女君] 末摘花 【第6帖・末摘花他】 | コンデジ片手に出かけよう

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第6帖・末摘花(すえつむはな)に登場する源氏物語の姫君・末摘花。
帖名は光源氏の歌「なつかしき 色ともなしに 何にこの すえつむ花を 袖にふれけむ」から来ていますが、姫君のあだ名は光源氏が彼女の「鼻が紅い」こととベニバナの「花が紅い」ことをかけたものになります。
※Top写真は第22帖・玉鬘で末摘花に贈られた衣装モチーフ


<末摘花の登場場面>
NHK趣味どきっの「源氏物語の女君たち」のガイド本に全54帖それぞれに登場する女君が紹介されていましたので、そこより参考にしました。
因みに末摘花は長い黒髪だった様子です。


◎第6帖・末摘花よ


◎第15帖・蓬生より

 


◎第22帖・玉鬘より
歳暮の布配りで光源氏から新しい衣装をもらっている
 



<末摘花は紫式部の事?>
故・瀬戸内寂静さんは「もしかしたら、紫式部は器量が良くなかったのでは?」と書かれています。それは、末摘花自身が紫式部の事と重なる部分がいくつかあるからです。
◎父親は昔は裕福だったが、光源氏と出会った時には落ちぶれていた。
◎父親に愛されていた。
◎良い品物を持っていたが、当時の流行からすると古臭いものだった。
◎光源氏を信じて、ずっと待っていた。



末摘花の帖での光源氏は「深窓の令嬢好き」という面が出ていますが、それ以外に面倒見の良さも出ていますね。また、同帖で光源氏と若紫の仲睦まじさも描かれていますね。
源氏物語では後見人(主に父親)がいるかいないかで、運命が変わった登場人物が複数描かれています。物語自体には紫式部の父親を連想させる人は出てきませんが、出来るだけ感謝の気持ちを出したいって思ったのが末摘花の帖かもしれませんね。