[光る君へ] 『第03回・謎の男』のあらすじ他 | コンデジ片手に出かけよう

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私の旅の思い出を紹介します。


<あらすじ:NHKサイトでの概略紹介>
放免に捕えられた道長(柄本佑)を案ずるまひろ(吉高由里子)。為時(岸谷五朗)に謹慎を強いられ、成す術もない。ある日、まひろは為時から思わぬ依頼を受けることに。

自分のせいで放免に捕らえられた道長(柄本佑)を心配するまひろ(吉高由里子)。しかし、父の為時(岸谷五朗)に謹慎を強いられたため、ただ案じることしかできない。兼家(段田安則)の指示で道兼(玉置玲央)は女官を使って帝の食事に毒を仕込み、円融天皇(坂東巳之助)は急激に体が弱っていく。政権を掌握するために二の手を打ちたい兼家は、ライバルの左大臣家の動向を探るため、為時を利用してまひろを間者として送り込む。

 


<光る君へ紀行紹介地>
風俗博物館:京都市下京区堀川通新花屋町下る 井筒左女牛ビル5F
源氏物語、当時の貴族の風俗や生活を知るため、その舞台となった六條院「春の御殿(はるのおとど)」を1/4スケールで展示しています。毎年テーマを決めた展示が有り、なじみのない平安貴族の風習なども知ることが出来る博物館です。

 

 

<気になるキーワード>
◎東宮
元々は皇太子の居所を指していましたが、皇太子そのものを示すようになったようです。「東」が付いているのは日の出の方向を意味しているんでしょうね。

◎北の方
平安時代の貴族の館は寝殿造ですが、北の対(たい)という居住棟がありそこにに住んだことから、身分の高い人の正妻をいいます。そして、北の方が家政の諸事万端を決裁したと言われます。あと、娘の花嫁教育の為のサロンの先生や参加者メンバーの選定も北の方の役目なんでしょうね。
◎源倫子
宇多天皇の曽孫で、左大臣・源雅信(みなもとのまさのぶ)の娘。黒木華さんが演じられていますね。源倫子については別記事で詳しく紹介します

◎赤染衛門(あかぞめえもん)
第三話では、源倫子のサロンで和歌の教師(家庭教師)をされていましたね。平安時代中期の女流歌人になります。

◎古今和歌集
平安時代の歌集で全二十巻の構成。勅撰和歌集として最初に編纂されたものになります。撰者は紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑の4人で、在原業平・小野小町の和歌などが有ります。ドラマでは小野小町の恋の和歌がとりあげられていましたね。

◎倫子のサロン
高位の平安貴族は、娘の花嫁教育の為に『文化サロン』を持っていたんですね。和歌は平安貴族の交流の為の必須アイテム。あと平安時代の女性は『ひらがな』を使用していたので、嫁いでからの子女教育を行うために『偏つぎ』で勉強したんですね。
そんな意味では『和歌を作るの実力(能力)』『漢字の知識』を持っているというのは、高等な教育を受けて習得している証拠ですね。

◎偏つぎ
平安貴族の子女が行っていた漢字の勉強。偏と旁(つくり)を併せるかるた遊び。遊びで興味を持たせることが重要なんですね。

◎扇子
貴族生活での平安女性必須アイテムなんですね。ロバート秋山さんが演じる頭中将(とうのちゅうじょう)に使える女官が扇子で口を隠して嫌味を言う姿は引いてしまいました。「陰口」という言葉の語源ってあんな様子なんでしょうか?
あと、源倫子の和歌サロンでの倫子の仕草、口を隠して笑っていましたが、表情を見せないテクニックで高貴なほど使うんでしょう。そうすると、同席していた3名の家庭はさほど高貴な家ではないのかな?


<注目したポイント1>
第三回では、源氏物語第二帖・帚木(ははきぎ)に出てくる『雨夜の品定め(あまよのしなさだめ)』を連想させるシーンが出てきましたね。源氏物語で出てくる人物は光源氏・頭中将(とうのちゅうじょう)、左馬頭(さまのかみ)、藤式部丞(とうしきぶのじょう)。光源氏にあたるのは藤原道長で源氏物語では恋愛下手なのが書かれていますが、その設定どおりでした。
他に六条院&二条院という光源氏の邸宅を彩るヒロインのモデルが気になるところですが、そのヒントが第二回・第三回と隠されていたと思います。その件については別記事で紹介します。


<注目したポイント2>
源氏物語は長編恋愛小説と言われますが「しつけの手本書」として江戸時代には尾張徳川家が率先して使っていたといわれます。大名などの子女教育では源氏物語は聞かせてもらうもの。そのために「源氏絵」なども発展したかもしれません。そして源氏物語第帖・初音(はつね)から源氏物語に触れて言ったそうです。初音とは元旦正月の朝に子供が親に対して行う挨拶が書かれているんですよ。

 

 

そして徳川第三代将軍・家光が娘・千代姫「初音の調度」と呼ばれる花嫁道具。かなり豪華な花嫁道具です。これは、名古屋の徳川美術館所有で、時々展示されるそうです。

 

 

第三回では次のようなしつけ関連シーンがありました。
◎男女の付き合いの開始は、男性からの恋文から
⇒基本的に平安時代の男女のアプロ―チは男性から。

◎意中の女性もものにするなら、訪ねてしまえばいい
⇒これは基本的にルール違反。ただ、紫式部関連で考えると面白そうなので別記事で特集します。

◎帝の妃を目指すなら、女性は強くなくてはならない
⇒妃争いで様々なことが起きるし、帝の妃になってからも女性関係で苦労する場合があるので、芯の強い女性であることが必要


紫式部は様々な体験や見分などを元に源氏物語を書いています。そして、第2帖・帚木では、読者に興味を持ってもらえる「雨夜の品定め」などを取り入れていますね。「光る君へ」の大石静さんもそれを意識して、様々な小ネタをばらまいています。
今気になるのは「光る君へ」ではどれくらいの時期まで描いているかですか、ちょっと予想してみたいと思います。その予想は別記事で。