薬局よりDIニュース(5月号)のご案内です | 花川病院のブログ

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みなさん、こんにちはほっこり毎月院内向けに発行している「花川病院DIニュース5月号」をブログでご紹介します。今月は、新型コロナウイルスの治療薬として注目を浴びているアビガンというお薬についてまとめました鉛筆

 

アビガンはそもそもインフルエンザの治療薬として開発されたお薬です。2014年に開発されたお薬ですが、新型インフルエンザが流行し、他の薬剤が効かないと日本政府が判断した場合に、厚生労働大臣の要請を受けて製造を開始するという特殊な承認となっていますひらめき電球一般には流通しておらず、医療機関の判断で自由に処方できる薬ではありません。

 

このような特殊な承認の背景として、動物実験で胎児に対する催奇形性の可能性が指摘されたことが理由となっています。それにも関わらず、条件付きといえどもアビガンの承認が進んだ理由としては、タミフルやイナビルなどの従来の抗インフルエンザ薬と全く異なる作用メカニズムを有していたからです。DIニュース本誌では、アビガンの詳細な作用メカニズムについて記載しています薬

 

また、アビガンはインフルエンザウイルスの治療薬であり、コロナウイルスの治療薬として承認されていませんあせるニュースでも報道されているように、アビガンは治験と並行し、患者の同意を得た上で使用できる「観察研究」により、新型コロナウイルスの治療でも投与が多数始まっています。「観察研究」における使用のため、現状ではアビガンを使用できる病院は限定されています。今後、アビガンが治療薬として承認されれば、さらに多くの患者に幅広く投与できるようになると考えられますパンチ!

 

いかがでしたでしょうか?アビガンに関する情報は日々更新されているので、今後も薬剤師としてしっかりと動向を追っていきたいと思います。皆様に少しでもアビガンについて理解を深めて頂ければ嬉しく思います。(薬局 長谷川)