国慶節の連休はどこも大混雑するというので、全国的な景勝地に旅行するのは諦めた。代わりに連休に帰省しないと言う2年生二人に声をかけて、近郊の鍾乳洞に出かけることにした。
バス停でバスを待っていると、二人が道路の反対側にいたお兄さんにしつこく客引きされている。ちょっと心配な気もしたが、彼女たちもバスの行き方や現地での歩き方も分からないので、このワゴン車に乗ることにした。
最初は一人10元で現地までと言っていたが、そのうち何カ所もある行き先を全部回るから、全体で300元でどうだということになった。
最初は一人10元で現地までと言っていたが、そのうち何カ所もある行き先を全部回るから、全体で300元でどうだということになった。
何カ所もあるというが歩いては行けないのかとか、いろいろ質問するが、日本語を1年学んだばかりの2年生である。教室では予習して来た問題にすらすら答えているが、複雑な話にはお手上げ。おまけに道路は途中から山中の未舗装で、揺れもひどく急カーブも多い。一人は車の中で文字や地図を書いたせいで、もう一人は元々車に弱いらしく、気持ち悪くなってしまった。一人は「マーマー」と叫んでいた。からだは大きくてもまだこどもだ。もう一人は「通訳疲れで死にそうだ」と中国語でつぶやいていたが、ワゴン兄さんは「へん、そんなことも通訳できないのか」と馬鹿にしている様子だった。
結局言い値の300元で、4カ所ほどの鍾乳洞と立派な道教寺院を回った。全体でひとつの観光エリアになっていて、一人90元の入場料が要る。ところが、外国専門家証の身分証で、学生と同じように半額になったのは予想外だった。
結局言い値の300元で、4カ所ほどの鍾乳洞と立派な道教寺院を回った。全体でひとつの観光エリアになっていて、一人90元の入場料が要る。ところが、外国専門家証の身分証で、学生と同じように半額になったのは予想外だった。
道教寺院では入り口で花火を売りつけに来るので、変だなあと思っていたら、入って分かった。線香のようなそなえものであった。
鍾乳洞で度肝を抜かれたのは、小舟に寝そべっての入洞である。鍾乳石が上から水面ぎりぎりまで来ているので、そこを通り抜けるため仰向けになって舟で渡るのである。鼻先を岩がかすめるのはかなりスリルがあった。向こう岸に着くと中は広々としており、また豪快な滝もいくつかあってとても見応えがあった(豪快な滝は水しぶきがかかってうまく撮影できませんでした。)。
鍾乳洞で度肝を抜かれたのは、小舟に寝そべっての入洞である。鍾乳石が上から水面ぎりぎりまで来ているので、そこを通り抜けるため仰向けになって舟で渡るのである。鼻先を岩がかすめるのはかなりスリルがあった。向こう岸に着くと中は広々としており、また豪快な滝もいくつかあってとても見応えがあった(豪快な滝は水しぶきがかかってうまく撮影できませんでした。)。
鍾乳洞に入るまでに1時間半も並ぶのに、ワゴン兄さんは待っていてくれるのかと聞くと、その間は別の客の仕事をしているから大丈夫とのこと。そう言えば、乗ってすぐに携帯の番号を教え合っていた。ワゴン兄さんは中国人にしては珍しく目つきがはっきりしている。同僚のUdさんが彼はハンサムだと言ったら、学生が「帥?」(シュワイ)「あの人がシュワイなら中国の男はみなシュワイだ」と笑いこけていた。
暗い鍾乳洞の中で一度よろめきかけたら、それ以後暗いところでは女子学生が腕をとってくれた。女の子のいないけんじいにとって、中国で急に娘ができたような気持ちに・・・。
暗い鍾乳洞の中で一度よろめきかけたら、それ以後暗いところでは女子学生が腕をとってくれた。女の子のいないけんじいにとって、中国で急に娘ができたような気持ちに・・・。