船内見学【あおがしま丸で冬の東京湾半日船の旅②】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)


(あおがしま丸船首の貨物艙)



普段なかなか乗れない離島航路の貨客船「あおがしま丸」に乗船し、東京湾を半日かけて周遊する団体ツアー

ツアーを企画したのは、小笠原諸島専門の旅行会社「ナショナルランド」

今回乗船する「あおがしま丸」は、
太平洋に浮かぶ伊豆諸島最南端の有人島で絶海の孤島・青ヶ島定期航路向け(八丈島〜青ヶ島)の貨客船として建造され、伊豆諸島開発(株)が運行。
現在は、青ヶ島航路に新船「くろしお丸」が投入されたため、「あおがしま丸」は予備船となり、主に東京港・伊東港等と伊豆諸島を結ぶ貨物船として活躍。また、新船「くろしお丸」の代船としてたまに青ヶ島定期航路に復帰する。
この「あおがしま丸」を貸し切り、ツアーを実施。



太平洋の絶海の孤島・青ヶ島
今回乗船する「あおがしま丸」が活躍していた青ヶ島(東京都青ヶ島村)は、東京都心から遥か南へ358km、八丈島からも68km南に位置する、伊豆諸島有人島最南端の離島。世界でも珍しい二重式火山島。島の周りは断崖絶壁。
島の人口は170人で、市町村では日本一人口が少ない。
島への交通は、八丈島底土港から伊豆諸島開発の貨客船「くろしお丸」で約3時間(今も「あおがしま丸」が代航する場合あり)。外洋に面した断崖絶壁の青ヶ島の港は、高波やうねりに洗われ、船が着岸できない日も多い。
または、八丈島・青ヶ島間にヘリコプター(東京愛らんどシャトル)の便があるが、こちらも濃霧や強風で欠航することが多い。
絶海の孤島・青ヶ島は、島の宿泊先を予約していないと上陸できない到達難易度が高い島。
(写真︰海上保安庁)






●あおがしま丸に乗船、船内見学
東京港竹芝桟橋に着岸中の貨客船「あおがしま丸」に乗船

乗船口はC甲板(2階)



●船倉(貨物艙)【B甲板(3階)】
普段立ち入ることができない乗組員居住区を通り、
船内B甲板(3階)前方へ。

船倉(貨物艙)の見学


船首にクレーンがあり、コンテナを積み下ろしする。

コンテナは38個積載できる。これは東海汽船の大型貨客船「さるびあ丸」とほぼ同数。






「あおがしま丸」は、2013年(平成25年)12月、三菱重工下関造船所にて竣工

船舶番号142049、総トン数460t






●操舵室【A甲板(4階)】
次に、A甲板(4階)にある操舵室へ。
操舵室からの前方の眺め(※内部撮影可であったが、内部は運行その他に係る機器や資料等があるため掲載不可)

船長による解説を聞きながら、操舵室内を見学

「あおがしま丸」のドック修繕は、静岡県賀茂郡西伊豆町安良里にある藤高造船で行う。



前方には、竹芝桟橋の隣にある、日の出桟橋を出港した、東京湾を周遊するレストラン船「シンフォニー クラシカ」の姿


操舵室後方からの風景。隅田川河口、遠くに東京スカイツリーが見える。


東京湾周遊に向かうレストラン船「シンフォニー クラシカ」





●展望デッキ【A甲板(4階)】
操舵室から乗組員居住区(乗組員食堂)などがある通路を抜け、乗客用の展望デッキへ。

A甲板(4階)左舷の救命いかだ支援艇

左舷から操舵室方向を望む。

最上階A甲板(4階)後部の展望デッキ

救命いかだ支援艇




展望デッキにはベンチを設置。海鳥等観察用の双眼鏡も設置。



●乗降口【C甲板(2階)】
客室等があるC甲板(2階)へ。

乗降口

C甲板(2階)の乗降口は頑丈な水密扉となっている。この乗降口は、青ヶ島航路就航時には八丈島の港で使用。青ヶ島の港の乗降口は、ここではなく一段上の階のB甲板(3階)後部の外部デッキになる。










●エントランス【C甲板(2階)】




エントランスの前方に客室を配置

乗客用のフロア案内図(C甲板(2階))

乗客フロアには、大部屋カーペット敷きの2等客室が一部屋あるほかは、化粧室と喫煙室があるだけ。
売店、食堂、自動販売機などの設備は一切無い。



●客室(2等客室)【C甲板(2階)】
エントランス前側に客室が一つある。

客室入口


あおがしま丸の旅客定員は近海区域で50名、沿海区域で88名。
船舶の航行区域には、「平水区域」「沿海区域」「近海区域」「遠洋区域」の4種類あるが、あおがしま丸は「近海区域(非国際)」の船舶のため、日本国内の海域のほぼ全域を航行できる。

客室は、この2等船室一部屋のみ。

離島生活航路の貨客船らしい、大部屋カーペット敷きの雑魚寝スタイル


客室各所の手すりにはビニール袋がぶら下げられている。これは外洋航海時の揺れで船酔いする乗客用。


客室内の丸窓






運賃表

厳しい外洋を航行するローカル離島航路のため、運賃は割高



●乗客フロア通路【C甲板(2階)】

通路の手すりにはビニール袋がぶら下げられている。これは外洋航海時に揺れで船酔いする乗客用。

船内通路には、伊豆諸島・青ヶ島の写真が何枚も飾られている。


外洋(太平洋)を航行する際は、船は動揺することが多いため、通路各所に手すりを設置





島焼酎など、青ヶ島の特産品の写真


C甲板(2階)後部





船内解剖図

一般配置図




記念スタンプ





C甲板(2階)最後部は、係船索やウインチなど係船装置類がある乗組員作業スペース





御朱印の船版である「御船印」のギャラリー

全国各地の御船印


C甲板(2階)後部の喫煙室






●外部デッキへ
外部デッキは、C甲板(2階)乗降口の脇にある階段を上ぼると、B甲板(3階)の外部に出られる。


階段を上がり、B甲板(3階)の外部展望デッキへ。

青ヶ島の港では、ここB甲板(3階)後部が乗下船口になる。


東海汽船や小笠原海運の大型貨客船や、東海汽船の高速ジェット船が発着する東京港竹芝桟橋

向こうには、東海汽船の高速ジェット船「セブンアイランド大漁」

高速ジェット船は、乗船中の「あおがしま丸」出港後の13時30分に東京港竹芝桟橋を出港し、伊豆大島に向かう。

東京スカイツリー
乗船中の「あおがしま丸」は、間もなく出港


※2023年(令和5年)12月24日(日)



★動画↓↓








(次回へ続く)