懐かしの初代西武レッドアロー乗車(富山地鉄16010形)【北国の冬列車 富山地鉄編②】 | 湘南軽便鉄道のブログ

湘南軽便鉄道のブログ

「湘南軽便鉄道」です。

本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)

(元・西武 初代レッドアロー  @富山地方鉄道 上市駅)


★過去記事↓↓↓↓↓


富山地方鉄道  電鉄富山駅始発、上市行き普通列車に乗車
電鉄富山(でんてつとやま)駅 午前11時54分発車


使用列車は16010形「第一編成」
←上市  モハ16011(2号車)+モハ16012(1号車)  電鉄富山→

乗車中の16010形「第一編成」は、元・西武鉄道の特急用車両・初代レッドアロー5000系。現在はワンマン化改造されているものの、西武レッドアロー時代の姿を色濃く残している編成。
ちなみに、「第二編成」のほうは、工業デザイナー水戸岡鋭治氏の手により、観光列車「アルプスエキスプレス」用として車内を中心に大きく改造されている。


西武レッドアロー時代の座席やテーブルが、ほぼそのままの状態で残っている16010形第一編成。

乗車中の列車は、普通列車のため特急料金はかからない「乗り得列車」。富山地鉄では、観光列車を除き、どの列車も車種に関係なく特急列車と普通列車に充当される。(すなわち、特急型車両が普通列車運用、元・東急電鉄のロングシート車両が特急列車運用ということもよくある。)

16010形車両は、ワンマン化改造に際し、客室とデッキの間の仕切り壁はほぼ撤去されている。

窓上に座席番号プレートが残っているが、富山地鉄では特急運用でも基本自由席。



乗降用ドアは、内側塗装の折戸



列車は、先頭車(上市寄り)が2号車、後ろが1号車。便所や洗面所はない。
1号車デッキは広々したスペースになっている。

1号車デッキの車端部スペース。吊り革が設置されている。

1号車デッキ車端部には飲料水の自動販売機も設置(この日は故障中)

車両間の渡り板

2号車は車端部にボックスシートがある。





乗務員室後ろ。ワンマン化改造されている。

運転台



ツーハンドルでアナログな運転台






乗務員すぐ後ろのドア。ワンマン運転のため、窓ガラスに「乗降口」と書かれている。

ドア上の路線図


元・西武鉄道特急用車両が、富山地鉄では普通列車としてローカル輸送にも従事。


日中の区間列車の車内は閑散

北アルプス立山連峰に源を発する常願寺川を渡る。










窓下の小テーブル
 
小テーブルには、瓶飲料の栓抜きが今も残る。

昭和時代の名残りの瓶の栓抜き。かつて西武鉄道のレジャー特急「ちちぶ」「こぶし」「むさし」「おくちちぶ」などに充当されていた頃を偲ばせる。





僅かな客を乗せ、のんびり富山平野を走る。ローカル線らしく上下左右によく揺れる。




途中駅で乗客は徐々に降りていき、後部車両はほぼ貸切状態。



寺田(てらだ)駅

寺田駅では、ホーム手前で、本線と立山線が分岐しているため、本線ホームと立山線ホームが平面上で分かれている珍しい構造。JR鶴見線(神奈川県)の浅野駅などにも似た構造。
《寺田駅構内図︰富山地方鉄道ホームページより》

本線の上市・宇奈月温泉方面ホームに停車

座席は僅かにリクライニングする。


越中泉(えっちゅういずみ)駅


車窓右側に立山連峰が見えてくる。

雪を抱いた雄大な立山連峰

立山連峰は、観光シーズンが終わり深い雪に包まれる。富山地方鉄道も、立山・黒部の観光シーズンが終わり、「冬ダイヤ」での運行。冬ダイヤでは、観光特急の運転はなく、特急列車自体の本数も少なくなる。

2号車車端部のボックス席



乗車中の列車の終点・上市(かみいち)駅に昼12時19分到着 












2号車(16011号)車体にあった製造銘板。昭和44年日立製作所製造。

駅名標には、ローカル私鉄らしい地方色溢れる広告も。


上市駅はスイッチバック構造のため、ここから先、電鉄魚津・電鉄黒部・宇奈月温泉方面へ向かう列車は、この駅で進行方向が変わる。

頭端式2面3線のホームを持つ上市駅











上市駅の改札口

上市駅の駅舎はコンクリート建てのレトロな駅ビル。かつてはスーパーマーケット、食堂街、ボウリング場などが入居していたが、現在はアルプス農業協同組合(JA)と数軒の店舗だけの寂しい佇まい。

ここ上市駅からは特急「うなづき」に乗換え、宇奈月温泉へ。



※2020年(令和2年)12月29日(火)


(続く)