一日僅か3本、究極の秘境路線・只見線キハで峠越えの旅 ~小出から只見へ~【2019春旅(2)】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回の続き)

★前回記事はこちら
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(JR只見線  只見駅と残雪の山々)

※撮影日:2019年(令和元年)5月1日(水)



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JR只見線は、会津若松駅(福島県)と小出駅(新潟県)間135.2kmを結ぶ、全線非電化・単線の長大ローカル線。只見川に沿って、冬は豪雪地帯の奥深い奥会津地方を走る。
2011年(平成23年)7月の新潟・福島豪雨により、現在も会津川口~只見間27.6kmが不通のまま(代行バスを運行)。
廃線の危機に晒されたが、上下分離方式で復旧の方向。復旧時期は2021年度(令和3年度)を目指すと報じられている。


JR上越線との乗換駅・小出駅から発車するJR只見線は一日僅か4本のみ(只見行き3本、大白川行き1本)。
数年前の豪雨災害により、現在も只見~会津川口間が不通のため、新潟県側からの只見線は只見止まりで、不通区間は代行バスが結ぶ。




発車間際にJR上越線からの乗換え客がどっと乗り込み、地元客と観光客で座席はほぼ埋まり車内は賑やかな状態に。

13時11分、2424D只見行き、小出(こいで)駅を発車

小出駅を発車するとすぐに右へカーブし、上越線が左へ離れていく。

新潟色の国鉄型気動車は、カーブしながら橋梁へ。


魚野川を渡る。

谷川連峰に源を発する魚野川は、雪融け水で水量は多い。





列車は魚沼丘陵の里山の中をのんびり走る。

終点の只見は、はるか前方に立ちはだかる残雪の山の向こう。





破間川(あぶるまがわ)に沿って走る。

破間川は、米どころ新潟県魚沼地方の重要な水源



小出駅から只見駅間にある途中駅のホームは、ずっと進行方向左側。

藪神(やぶかみ)駅(ホームは反対側)



越後広瀬(えちごひろせ)駅(ホームは反対側)



魚沼田中(うおぬまたなか)駅(ホームは反対側)




越後須原(えちごすはら)駅(ホームは反対側)

地元客は、途中駅で少しずつ下車し、車内はだんだん空席が目立つようになる。






上条(かみじょう)駅(ホームは反対側)


只見線はワンマン化が一切行われておらず、今も車掌が乗務する。



入広瀬(いりひろせ)駅(ホームは反対側)




2015年(平成27年)3月14日に廃駅になった柿ノ木(かきのき)駅の跡を過ぎ、列車は山間部へ。

渓谷沿いを走る列車は、何度も橋梁を渡る。





トンネル






新潟県内最後の駅、
大白川(おおしらかわ)駅(ホームは反対側)

駅の目の前を流れる清流は末沢川

駅に停車中の気動車のアイドリングと、川の流れる音しか聞こえない。


大白川駅辺りまで来ると、新緑は始まったばかり。

大白川駅を発車すると、いよいよ峠越え。
車内の乗客はほぼ観光客だけになってきた。



下段窓の開く国鉄型気動車

人家もなくなり、ローカル線・只見線の中で最も秘境の区間へ。


大白川駅を過ぎると、次は終点の只見駅だが、六十里越の峠を越えるため、距離20.8km、所要約30分もかかる。

日本有数の豪雪地帯を走る只見線。
並行する国道252号線は、六十里越峠の県境区間は冬季通行止めになるため、
冬季は、新潟県魚沼地方と福島県只見地方を結ぶ交通は、鉄道(只見線)だけになる。




この辺りまで来ると、5月に入ってもまだ所々雪が残る。

雪崩から鉄路をまもるスノーシェッド


列車はゆっくり勾配を上り、峠へ向かう。




そして列車は、新潟県と福島県を隔てる
六十里越トンネル(6359m)へ。

国道が冬季閉鎖される県境で、只見線だけ冬季も運行できるのは、この長いトンネルで峠を越えられるため。




長いトンネルを抜け、新潟県から福島県へ。



県境の浅草岳(1585m)、鬼が面山(1465m)に源を発する清流を渡る。

まだ雪が残る。

この辺りのスノーシェッド内には、臨時駅の田子倉(たごくら)駅があった
周囲に人家が一軒もない田子倉駅は冬季は営業しない究極の秘境駅であったが、2013年(平成25年)3月16日に廃駅に。





一瞬、田子倉湖が見える。





列車は、再び長い田子倉トンネル(3712m)を通り抜け、人の営みがある山里へ。



只見の集落

間もなく終点の只見駅

駅構内に転車台が残る。

只見は、5月になってもまだ桜が満開

前方に只見の駅舎




14時28分、終点の只見(ただみ)駅に到着

観光客が狭いホームに降り立つ。



一日3本しか列車の来ない只見駅ホーム



会津若松方面。会津川口駅まで、いまだに不通。

只見線は、JR東日本仙台支社の管轄だが、災害で路線が分断されているため、只見側はJR東日本新潟支社(新津運輸区)の気動車で運行。


ホームにある只見線の写真




新津運輸区所属の2両編成キハ40系気動車




奥会津に位置する只見町の春の訪れは遅い。

只見駅裏の小さな神社境内の満開の桜と、列車を迎えるカカシ。

木製の枕木


新潟県の小出は、あの山の遥か向こう。


ホームから駅舎(左奥)へ続く長い通路


只見は春が訪れたばかり。新緑はまだこれから。

平屋の只見駅舎


只見駅の小出方面列車時刻表。一日3本のみの究極の超ローカル線。

運賃表の路線図は、只見線(会津若松~小出)のみ。

只見線で数少ない有人駅。みどりの窓口はない。



只見駅舎内には、観光まちづくり協会が運営する「只見町インフォメーションセンター」が入居。
只見線車窓ガイドブック、只見線パンフレット、観光案内などを配布。



只見町の特産物なども販売

採りたての山菜(こごみ)を販売

只見線の写真集など、様々な只見線グッズも販売。俳優・六角精児がうたう只見線の応援歌CDも扱う。


只見駅を訪れた芸能人のサインなど。

沿線住民の皆で只見線の全線復旧を願い、廃止の危機と隣り合わせの只見線を応援





只見線不通区間の只見駅~会津川口駅間を結ぶJR代行バス


只見駅前からは、会津鉄道の会津田島行き路線バスが一日2便運行。会津田島駅までの所要は約1時間20分。



JR只見駅の駅舎




★動画はこちら
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(只見駅を発車する小出行き気動車)


(続く)