唯一現役のキハ20系気動車に乗って… 那珂湊から阿字ヶ浦へ【茨城県のローカル気動車旅(2)】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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「湘南軽便鉄道」です。

本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回ブログの続き)

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※撮影日:2018年(平成30年)6月23日(土)
※スマートフォン撮影





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茨城県ひたちなか市を走る第三セクター鉄道
ひたちなか海浜鉄道・
  湊(みなと)線



普段は予備車である元 国鉄の旧型気動車のキハ20系(キハ205)を、
この日は特別運行
日中の定期列車に充当。


機関区から出庫したキハ20系は、
那珂湊駅ホームに入線(那珂湊始発・阿字ヶ浦行き)


昭和40年 帝国車輌製造


カラカラと懐かしいDMH17エンジン音


貴重なプレスドア。
足元には明かり取り窓付き。




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キハ20系気動車 阿字ヶ浦行きに乗車。
発車時刻までまだしばらく時間があるため、車内観察


このキハ205は、
国鉄(JR)から水島臨海鉄道に移籍後、ワンマン化と冷房化改造を行い、便所は撤去。

運転台後ろにはワンマン装置


車内の中央部の両側には、排気管が通っています。



乗客が自ら操作する扇風機の作動スイッチ


国鉄(JR)から水島臨海鉄道に移籍後、冷房化されましたが、扇風機も現役。
扇風機の中心部には、国鉄を表すJNR(Japan National Railways=日本国有鉄道)のマークが残存。


壁には帽子掛け(衣類掛け)と座席プレート


車内に排気管が通っており、この部分だけ座席の背もたれに厚みがあり、窓と窓の間隔も広め。


懐かしい青いモケットのクロスシート(ボックスシート)



乗降口には段差


ドア付近だけロングシート。
運転台後ろはワンマン化改造。



ロングシート部分には吊り革を設置


発車まで時間があるため、車内はまだガラガラ。


内側塗装のプレスドア


ドアの窓には「自動扉」の表記。
手動扉がまだ主流だった時代に製造した車両である証。




乗務員スペース後ろ


運転台

乗務員スペースの貫通扉と前面窓


運転台には、様々なアナログ機器


運転台後ろのスペースには座席はなし。


非常用ドアコックのプレート注意書には、時代を感じさせる「汽車」の語句も。



通風器と扇風機と冷房機(冷房機は水島臨海鉄道時代に取り付け)


時代を感じるドア


窓は2段上昇の開閉式

窓下には小さなテーブル

下段窓を開閉するための、つまみ

小さなテーブル下には、ビンの栓抜きの金属製プレートが残存



古きよき旅を演出するボックスシート

日除けのブラインド


本当の網を使用した網棚


下段窓を開けたところ。


この日は、暑くも寒くもない日で空調も入っていなかったため、乗客それぞれ窓を開けて旅を楽しんでいました。



運転助手席側

手ブレーキのハンドル

運転助手席側の乗務員室扉

運転台


車掌弁


車端部から見渡す車内


白抜き文字の行先板(サボ)



現代においても、下段窓の開く貴重な車両


古いホームで発車を待つ古参気動車


3番線ホームに停車中の阿字ヶ浦行き


駅舎のある1番線は、途中で線路が分岐



ひたちなか海浜鉄道の拠点駅
那珂湊 駅舎


駅舎内の待合スペース

ひたちなか海浜鉄道を応援するボランティア団体「おらが湊鉄道応援団」の各種案内


駅舎内には、茨城交通時代の名物車両、
日本初のステンレス製気動車ケハ600形の大きな模型を展示


駅舎内の切符売場と改札口


改札口の頭上にある時刻表


ローカル線でありながら意外と本数は多い。


1番線ホームの途中で線路が分岐


1番線の阿字ヶ浦方には古いホームのようなものが残存




発車を待つ那珂湊始発・阿字ヶ浦行き


勝田からやって来る列車の接続を待ってから発車


デッキのある乗降口



向こう1番線に上り・勝田行きキハ11形気動車が到着



勝田からの列車が到着すると、乗り換え客がキハ205に続々と乗り込んできました。


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那珂湊(なかみなと)駅 午前9時48分発車


発車するとすぐに左へ大きくカーブ


那珂湊~阿字ヶ浦間は、利用客が少ない区間




殿山(とのやま)駅






晴れていれば太平洋がちらっと見え隠れしますが、この日はもやのため見えず。




平磯(ひらいそ)駅



那珂湊~阿字ヶ浦間は海に近い高台を走りますが、海は殆ど見えず、広大な畑が車窓の主役に。





磯崎(いそざき)駅




終点の阿字ヶ浦(あじがうら)駅 午前9時59分到着



無人の小さな駅舎
かつては、夏になると都心から国鉄の海水浴列車・臨時急行「あじがうら号」が乗り入れしていた駅





阿字ヶ浦駅構内には、近年引退してしまった旧型気動車が留置されています。



こちらはキハ222
1962年(昭和37年)富士重工で製造。
北海道の羽幌炭礦鉄道で活躍していた気動車。
1970年(昭和45年)の同鉄道営業廃止に伴い、1971年(昭和46年)に購入。国鉄キハ22形と同形の雪国仕様の気動車。
2015年(平成27年)5月、ひたちなか海浜鉄道での運行終了。



かつて国鉄時代に存在した横須賀色(スカ色)の気動車を再現した塗装


引退した2両の旧型気動車が阿字ヶ浦に留置


旧型気動車同士の連結部分





こちらは国鉄急行色の、キハ2000形(キハ2005)
1966年(昭和41年)、東急車輛で製造。
北海道の留萌鉄道で活躍していた気動車で、1969年(昭和44年)に同鉄道から購入。
床は板張りでワンマン化改造済み。
2015年(平成27年)12月、ひたちなか海浜鉄道での運行終了。


ヒゲ付きの顔






潮風や雨風に晒され、だいぶ外板が傷んだ車体


運転台には旋回窓


雪国・北海道を走っていた車両は、吹雪の中ではワイパーは役に立たず、旋回窓を高速回転させ、窓の雪を吹き飛ばしていました。




さよなら運転時の貼り紙がそのままに。


どちらも北海道の私鉄で活躍していた大変貴重な車両









阿字ヶ浦駅ホームの有効長は7両分。
これは、かつて上野駅から臨時急行「あじがうら号」が乗り入れていた名残



行き止まりの終着駅
近年、この先にある国営ひたちなか海浜公園まで延伸の計画が持ち上がっています。



昔の蒸気機関車時代の給水塔の遺構



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(続く)