技術の進歩と安全の停滞 | Korea Economic News by KANI

Korea Economic News by KANI

韓国経済を主題に日本語では報道されていないニュースを紹介します

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 <韓国マスコミは最近の日本語版でも、高速貨物鉄道開発と、非接触給電鉄道車輌開発を報じています。

韓国政府、時速300キロの「貨物KTX」を開発中 【朝鮮日報日本語版】
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/05/20/2014052000949.html

 韓国国土交通部(省に相当)と韓国鉄道技術研究院は19日、世界最速となる最高時速300キロの高速貨物列車「CTX(貨物KTX〈韓国高速鉄道〉)」を開発していると発表した。高速貨物列車の機関車は、既存のKTX山川(サンチョン)と同じものだが、貨車は現在開発中で、荷台には荷役用の床面レールを備え、前後に高さ2メートル、幅3.2メートル超の大型ドアを設ける方式になっている。研究院は、2016年までに列車を試作する計画だ。

 鉄道技術研究院は、仁川空港経由で輸出される携帯電話、半導体、医薬品、自動車部品、冷蔵食品など高付加価値製品をターゲットにしている。現在は、これらの製品をトラックで仁川空港まで運んでいる。



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 <最大の問題は、韓国内だけで300km/hで運んだだけで、どれほどの時間短縮が望めるのかどうか、そして短縮に必要な費用に見合った効果があるのかというところです。記事からは航空コンテナを積載するのではなく、バラ積みかパレット荷役だと考えられ、この積み替えの手間は現在のトラック輸送と同じですし、積み込みに時間がかかって発車が遅れたらどうするのかという疑問もあります。

 鉄道貨物が力を発揮するとしたら、長距離を一定以上の速度で走り続けた場合です。例えば時速60kmであっても500kmや1000km以上を走り続ける場合、道路交通では渋滞や運転者の疲労も考慮しなくてはなりませんが、鉄道では1~2時間走行しては数分の停車で運転士を交代させることで、何十時間でも走り続けることができます。また、時速60kmは30ノット以上であり、速さでも船舶に勝てる計算になります。


韓国の無線高速鉄道、世界で初めて走行に成功 【中央日報日本語版】
http://japanese.joins.com/article/611/185611.html


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 <こちらは翻訳したものがあります。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1400456716/144-145
144 名前:蟹 ◆Uy8zHC0F8E [sage] 投稿日:2014/05/21(水) 13:45:48.69 ID:eBrwsd69
無線電力で高速列車走る 【アジア経済】
http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2014052111114610434
http://cphoto.asiae.co.kr/listimglink/6/2014052111114610434_1.jpg
鉄道研、無線電力供給システム開発

 無線電力供給によって走行する高速列車が作られた。

 韓国鉄道技術研究院(以下鉄道研、院長キム・キファン)は21日、頭上の電車線ではなく列車下方から電気を供給して高速列車を動かす、大容量高周波(60kHz、1MW級)無線電力伝送技術を世界で初めて高速列車に採用して、鉄道研無線給電試験線で公開した。

 無線電力伝送技術は物理的な接触なしで大容量の電源を供給する方法だ。軌道に沿って設置された無線給電装置で60kHzの高周波電力を磁場に変換して、列車に電源を供給する。高速列車に採用した1MWは、大型バス10台を同時に動かすことができる大容量だ。今後大容量電力が必要な高速鉄道、都市鉄道などすべての鉄道システムに無線電力伝送技術を利用できることになる。

 今回の無線電力伝送技術は、既存のバスやトラムの充電式無線電力伝送技術とは違い、バッテリーなしで無線によって供給される電力だけで1MW級大電力が必要な高速列車を動かしたということに意味がある。これまでの無線充電型電気バス容量の100Kwより10倍高く、無線給電トラム容量の180Kwより5倍以上高い容量である、1MW級の大容量技術を世界で初めて実現したのだ。

 高速列車を動かすためには1MW級2800Vの大容量高電圧が必要だが、これを制限された空間内で無線で伝送する場合、高電圧状態で絶縁破壊現象が発生する問題点があった。これを解決するために電圧分散型構造を開発し、絶縁設計を最適化する方法などを採用した。

 無線電力伝送システムは、電車線に代わって列車下部を通じて非接触方式で電力を供給するため、電車には設備など部品のメンテナンスと交換の必要がなくなり、地上で保守作業が可能になるためメンテナンス費用が減る。電車線がなくなることで周辺環境を破壊せず、コンテナ荷役時にはディーゼル車を使わなければならなかった港湾やコンテナヤードなどでも電気貨物列車に転換でき、線路周辺の空気汚染と騒音を減らすことができる。

 イ・ジュノ鉄道研先端推進無線給電研究団博士は、"無線電力伝送技術の実用化のために集電装置の小型化と軽量化、集電装置と給電装置の間隔増大にともなう無線電力の円滑な送受信技術確保、費用削減のための最適設計技術開発などを進める計画"として、"鉄道電力の供給方法を変えて、鉄道システムのパラダイムを変化させる無線電力伝送技術開発をより一層加速化して軽電鉄、高速列車に商用化する"と話した。


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 <記事にもあるように、試験的に採用した事例は韓国だけでなく日本や世界にもあります。そしてKTX車輌は在来線乗り入れが前提で製造されているのに、何故、わざわざ専用線しか走れない車輌を開発するのかという疑問があります。

 新幹線の最大の特徴は、高速旅客専用線であるということです。遅い列車や頻繁に停車する列車が走らず、一定性能以上の車輌に統一することで、高速かつ高頻度の運転を可能にしているのです。逆に専用線と在来線を直通するKTXでは乗り換えの頻度が減り、在来線も強度を引き上げる程度で最高速ではないにしても高速運転が可能になります。

 技術的には面白いことは間違いなく、どのように生かしていくかに注目といったところでしょう。

 このように次々と新たな技術が開発され、鉄道は今も進化を続けているのですが、新技術に熱心なだけで、今使っている技術には関心が低すぎるようです。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1400456716/190-191
190 名前:蟹 ◆Uy8zHC0F8E [sage] 投稿日:2014/05/22(木) 00:31:09.81 ID:fRoYCiEu
[危険な鉄道]分岐器、トンネル防災施設…あちこちに穴が空いた安全 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2014/05/21/2014052101923.html

http://image.chosun.com/sitedata/image/201405/21/2014052101860_0.jpg
京畿道光明(クァンミョン)駅近くのイルチクトンネルで脱線したKTXと破損した線路。

 鉄道の分岐器やトンネルなど、鉄道関連施設あちこちで安全に穴がある事実が確認された。

 監査院は20日、鉄道施設安全および経営管理実態監査結果を公開した。鉄道施設の建設主体である鉄道施設公団と、監督責任がある国土交通部が監査対象だった。今回の監査の結果、様々な問題点が明らかになったが、共通した指摘は、線路分岐器の障害と鉄道トンネル防災施設不良問題であった。

 特に列車の走行線路を切り替える分岐器で、安全問題が深刻なことが分かった。国土部と韓国鉄道公社(コレール)、鉄道施設公団は、2011年2月の光明駅KTX脱線事故を契機にKTX安全強化対策を作り、ここに‘高速鉄道線路分岐器障害発生防止対策’も含まれた。

 だが、3年が過ぎた今も分岐器の障害は続いている。2010年11月から2013年9月までの3年あまりの間に、京釜(キョンブ)第2期KTX区間で発生した分岐器障害はのべ956件あった。このうち原因が明らかにならなかった障害が350件、原因が確認された障害が606件に達する。毎年障害件数は少しずつ減っているが、昨年も87件の障害が発生しているほど、相変らず問題が深刻な状態だ。

 監査院は、分岐器の安全性問題は深刻な状況であり、コレールと鉄道施設公団が力を合わせて解決策を探さなければならないと指摘した。だが、コレイルと鉄道施設公団は、互いに問題解決を押し付けて意見対立だけ見せている。コレールは“運営主体であるコレールが施工上の誤りで発生した障害まで措置するのは妥当でない”という立場で、鉄道施設公団は“すべての分岐器で障害が発生しているのではなく、すでに3年も使ったために問題が生じている分岐器に対しては、コレールが対策を用意しなければならない”と対抗している。

 監査院関係者は“分岐器問題が解決されていないため、蔚山駅では駅に停車しない列車も正常速度で本線を通過することができず、速度を半分程度に下げて通過するなど速度低下と乗客安全に問題がある”として、“コレールと鉄道施設公団が共同で、分岐器障害の解決策を探さなければならない”と指摘した。

 鉄道トンネルも安全死角地帯だ。鉄道施設公団は延長1km以上の既存一般鉄道トンネル54ヶ所に対して安全性分析を実施し、トンネル防災補強対策基本計画を作成した。これに基づき、2009年から防災施設補強作業を推進している。基本計画によれば、54ヶ所のトンネルの防災施設補強作業総事業費は605億ウォンと推算されたが、実際の事業予算は毎年10億~30億ウォン程度に終わっている。

 予算が不足しているため、安全性が低いトンネルから防災施設を補強することが妥当だが、鉄道施設公団は安全性と関係なくトンネル防災施設補強の順序を定めた。鉄道施設公団は2009年に嶺南(ヨンナム)本部のトンネルを同時に改善するとして、忠清(チュンチョン)本部のトンネルより補強順位が低いシンド、密陽(ミリャン)、長福山(チャンボクサン)など3つのトンネルから補強した。湖南(ホナム)本部が管轄するトンネル4ヶ所も優先的に補強することができたが、これを補強せずに他のトンネルから補強する姿を見せた。特に優先順位が低いとされた湖南本部管轄のトンネル4ヶ所は、トンネル延長が長いにもかかわらず避難通路が設置されていないため、避難通路新設が至急だったが、鉄道施設公団は手をつけていない。


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 <分岐器(ポイント)の問題で見られる責任回避と押し付け合いが、鉄道だけでなく韓国社会を象徴しています。補強実施順序の基準が不明瞭なトンネル工事に至っては分けがわかりません。各地区本部ごとに力関係があって、予算配分にも影響しているのでしょうか。カネがなければどうしようもないと理由をつけても、セウォル号事件を見てしまった以上、国が本腰を入れなければならないのは明白です。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1400456716/136-137
136 名前:蟹 ◆Uy8zHC0F8E [sage] 投稿日:2014/05/21(水) 12:46:10.00 ID:eBrwsd69
20年を経過した鉄道車輌を集中点検、"問題があれば全部廃車" 【アジア経済】
http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2014052108464042507
チュ・ヨンヒェ コレール社長指示、1輌あたり145億ウォンの費用負担が障害
16年以上の車輌が半分。点検システム再確認も伴わなければ

 韓国鉄道公社(コレール)が、鉄道事故予防のために大々的な老朽システム改善に出る。特に、問題があることが明らかになった20年以上の老朽車輌は、全て廃車することにした。

 ソウル地下鉄4号線衿井(クムジョン)駅事故が発生した翌日の20日、コレールは緊急役員会議を開き、この席でチュ・ヨンヒェ社長が"20年以上経過した車輌を集中点検し、問題がある場合、全部廃車するように"と指示したことが分かった。セウォル号惨事以後に安全が最大イシューに浮上しているなか、国家基幹交通網である鉄道でも各種の事故が相次ぎ、その原因に老朽システムが指定されたことから、事故原因を除去するように注文したのだ。

 このようなコレールの決定は、鉄道交通を監督する国土交通部の意志と合致して力を得るものと見られる。国土部でも老朽車輌や部品が、相次いだ事故の原因と見ている。国土部関係者は"事故の原因に老朽車輌が指定されているが、10%以上が20年以上の老朽車輌であることは正しい"として、"コレールとソウル市が保守や交換などの作業を進めていると聞いている"と話した。

 ただし予算問題により、困難に陥るだろうという指摘が出ている。新規路線に限っては政府が車輌1輌あたり50%を支援するが、既存路線の場合はコレールが全額負担することになる。新しい鉄道車輌1両を購入するのにかかる費用は145億ウォンに達する。今回チェ社長の指示で廃車を検討することになる車両は全て既存路線に投入されていて、新たな車輌購入費用は全てコレールが支払わなければならない。

 さらにコレールが保有している車輌は合計2485輌で、このうち20年以上の車輌は415輌(16.7%)に達する。16~20年なった車輌は824輌で33.2%もなる。16年以上の車輌が全体の半分を占めるわけだ。このほか▲5年未満562輌(22.6%)▲6~10年354輌(14.2%) ▲11~15年330輌(13.3%)だ。

 コレール関係者は"車輌置き換えに費用がかかり、全てコレールが支払わなければならない"として、"政府の支援が切実な状況"と話した。続けて"老朽車輌を運行から除外させる場合、旅客混雑などの問題も発生する可能性があって、関連部署で解決策用意に腐心中であることと理解する"と話した。

 このようにコレールが老朽車輌交換に積極的に乗り出すのは、国民の鉄道安全に対する不安心理を落ちつかせなければならないという意からだ。国民は鉄道が高速定時性を保障して安全だと信じていたが、相次いだ鉄道事故がこのような意識を後退させる憂慮が大きいということだ。

 事実今月に入って、コレール、ソウルメトロなどが運営する地下鉄路線で大小の列車事故が6回も発生した。2日にはソウルメトロが運営する地下鉄2号線上往十里(サンワンシムリ)駅追突事故で200人あまりのケガ人が発生し、8日には松内(ソンネ)駅での逆走、9日到着遅延、12日と13日にはドア故障で市民が不便を体験した。

 これに対し一部では、車輌やシステムなどに対する再整備と点検システムの再確認が必要だという指摘が出ている。ソ・スンファン国土部長官が17日首都圏鉄道車輌整備団を訪問し、"鉄道車両検収実名制を通じて、安全を阻害する要因を完全に解消しなければならない"として、"これからすべての分野で実名制が施行されるようにする"と宣言したが、19日夜には再び地下鉄4号線衿井(クムジョン)駅で安全事故が発生して、意志と面目を失わせた。

 コレールでも相次いだ事故から、先月は主な駅と現場を対象に特別安全点検を実施した。それでも事故が絶えないことから、今回の機会に老朽した部分を精密に捜し出して、点検がまともになされているかを再確認し、鉄道交通に対する信頼を回復させなければならないということだ。


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 <蛇足ですが、今日5月22日にもソウルで地下鉄電車が逆走しています。

 それにしても20年で老朽車とは、JR西日本が涙を流しながら殴りかかりそうな記事ですね。最近ではJR東日本が際立っていますが、製造費用を安くする代わりに耐用年数を短く設計し、新技術の採用をしやすくするという考えがあります。それでも十数年は使い続けることになり、その間の保守で手抜きができるわけではありません。

 新技術の獲得には熱心なのに、今使っているモノを安全に使い続ける努力をしない。このことに韓国人は疑問を持たないのでしょうか。


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