Moon 1 | 上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

上目遣いのけんちゃん先生 V6カミセン 小説

V6の三宅健と森田剛と岡田准一をイメージしたイケメン教師が、今どきの女子高校生たちと繰り広げる学園ドラマ。ドラマの進行の合間に出てくるけんちゃん先生の古典講義は勉強にもなる?

* 35歳の健ちゃんと20歳の女の子の一夜を描いたVirgin の続編。2014年別ブログ既出の小説です。




健ちゃんと、ロスで10ヶ月ぶりに再会したのは、月の明るい夜だった。


 ホテルの部屋のドアが、内側からガチャッと開いて、健ちゃんが笑顔を見せる。



「超久しぶりっ」


「健ちゃーん‼︎」


あたしは健ちゃんの首に腕をまわしてギュッとしがみつく。健ちゃんはあたしをぶら下げた?まんま、部屋の中に体を引いて、ドアを閉めた。



「会いたかったー!毎日健ちゃんのこと考えてた!」



「ほんとかよ」


って照れ笑い。


可愛い!たまんない!



「健ちゃん、髪、黒くしたんだね。サラサラで可愛い!また若返ったよ?」


「ミオちゃんも黒に戻してんじゃん」


「うん。ちょっとオリエンタルビューティーな感じで売り出し中」


ってあたしはオカッパの髪を手ですいてみせる。



「あ、つけてくれてんだ」


健ちゃんがターコイズのピアスに気づく。


「Sure!」


健ちゃんはあたしの手をとって部屋の中に招き入れてくれた。



「ミオちゃんお酒いけたっけ?」


って冷蔵庫をのぞく健ちゃん。



「…あー、うん。でも今日はやめとく」


「なんで?付き合うよ」


「酔っ払った健ちゃんは見たいけどー、今日はあたし、飲んだら寝ちゃうと思う」


「なんで?」


「徹夜明けだから。健ちゃんに会うから大急ぎで一晩でレポート仕上げてー、そのまま学校行ってー、直でこっち来たの」


「そうなんだー。ごめんね。無理させて」


「いいのいいの!…ってか無理させてんのどっちかっていうとあたしの方だし」


健ちゃんはグラスにサイダーを注いでる。



「…健ちゃん、時間作ってくれて、ありがとう。健ちゃんから、会えるってメール来たとき、すっごい嬉しかった」


でもって、そんときからあたしが何考えてたかっていうと…。



あたしは、カウンターの健ちゃんの隣に立って、健ちゃんの腰に手を触れる。


健ちゃんは、サイダー注ぎながら、チラッと優しくあたしを見る。


あー、その大人な余裕の眼差し、なんかちょっと距離あるかんじ?久しぶりで、ちょっと人見知っちゃってるのかなー?


「あー、でもすっごい葛藤だったの!健ちゃんと会う時間の長さとるのとー、徹夜明けの最悪のお肌でいくのと」


健ちゃんがクシャッて笑う。

よしっ!そんな感じでほぐしていってあげましょう!



「全然、大丈夫だよ…」

ってグラス渡して、視線外すのなんで?


「え?クマできてる?ヤバい?」


あたしは、サイダー飲んでる健ちゃんの横顔に言う。


「大丈夫だって」


だからなんで目合わせてくんないのよー!あたしは、健ちゃんと目合わせようと正面に回り込む。


健ちゃんはサイダーを吹き出しそうになって、向こうむいてむせる。


あたしはまた回り込む。


「健ちゃんってば!」


健ちゃんは口の周りのサイダーを手でぬぐって、グラスを置く。


それから、片手で自分の目のあたり覆っておデコぬぐうみたいにして、


「大丈夫だって…」

って手を上にずらして、やっとあたしと視線合わせてくれる。


え?なに?もしかして、単に照れてるだけなの?


それから手をおろして、両手を下の方で軽く広げて、


「ミオちゃん」

って…それ、おいで!のポーズだよね?


あたしはそっと健ちゃんの胸に体を投げ出す。


硬くて広い健ちゃんの胸。


健ちゃんがあたしを抱き締める。ギュッと。密着する体。


硬いのは胸だけじゃない、みたい…。


あたしは、健ちゃんの欲望に気づく。



「健ちゃん…」


「すごく…綺麗だよ…」


「健ちゃんの胸ドキドキしてる…」


「うん」


「健ちゃんのあそこも…なんか、もう…」


「うん…」


しばらく無言できつく抱き合う。


「…抱いていい?」


「…ダメ」


「抱きたい」


耳元で、健ちゃんの熱のこもった声。もっと聞きたい。


「イヤ」


「……」


健ちゃんが耳にくちづける。耳たぶを甘く噛む。あたしは、思わず声が出る。


「…あん…」


「感じてんじゃん」

って、声のトーンがさっきと変わって攻めモードになってる。そんなのもいい…。


ディープキスをしたまま服の上から胸をまさぐられて、あたしはジリジリと壁際まで押されてく。


あたしの背中を壁に押し付けた健ちゃんは、ワンピースの下から、手を忍び込ませてくる。


「あっ…!ダメ…健ちゃんっ…」


「…抱かせてくれないんだろ?」


「健ちゃん…」


健ちゃんに攻められて、壁にもたれかかっていても、立ってられなくなってきて、あたしは、切れ切れに声をあげる。


と、健ちゃんがワンピの下からパッと手を外へ出しちゃう。あたしは焦れた声を出す。


「健ちゃんっ…!」


「なに?」


なに?って…。なに?その意地悪モード。あたしは下から健ちゃんを睨む。


くやしいけど、可愛い顔。サラサラの前髪の間からのぞくキュートな目。キュッと上がった口角。ちょっと厚い唇。


「…もっとチューして」

ってあたしはねだる。


「チューだけ?」


「……」


「ほかに、何して欲しい?」


って顔を近づける。整った顔にあたしは見惚れる。


「なんでもしてあげるよ?」


ってあの声で耳元で囁く。


あたしは、健ちゃんの声聞いてるだけなのに、息が荒くなる。



「ミオちゃん…俺に、どうして欲しい?」



あたしはたまらなくなって、健ちゃんの顔を両手でつかんで、自分からくちづける。



「抱いて…!早く」



健ちゃんは、やったね!って感じで子供みたいに笑う。



「やーっと、素直になったね」