東京散歩・妙法寺旧参道入口燈籠と六つ塚跡 | ゆるゆるな毎日

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水曜どうでしょうやマンホール、キリスト看板などの趣味に走りすぎた日々を綴っています。

蚕糸の森公園の門の前の青梅街道の歩道上には大きな燈籠があります。

この燈籠は高さ5.65メートルもある大きなもので、

 

明治43年(1910年)に建立されたものです。

 

何故ここに燈籠があるのかというと、

 

ここが昔、中野駅方面からの妙法寺へやってくる参拝客のための

 

参道の入口だったからです。

 

蚕糸の森公園の東側の細い路地が参道で、

 

南西にある妙法寺まで続いていたそうです。

 

ところが、環状7号線の開通により、参道は分断されてしまい、

 

昔の面影は全くなくなってしまいました。

 

参道自体もマンションや雑居ビルに囲まれてしまった路地になっているので、

 

今回は妙法寺まで行きませんでした。

 

 

代わりに青梅街道を環七まで歩き、北上することにしました。

 

蚕糸の森公園の横にある青梅街道の案内板。

青梅街道は慶長11年(1601年)、

 

江戸城の城壁修復のために現在の青梅市で産出された石灰を運ぶために

 

大久保長安によって開かれた街道です。

 

江戸時代初期には、成宗村と田端村の領主だった岡部氏が、

 

村の境が分かるようにと青梅街道に杉を植えた杉並木があったため、

 

現在の「杉並」の地名の由来になっていると言われています。

 

江戸中期になると、青梅街道は江戸市中と近郊の農村との流通を担ったほか、

 

御嶽神社や秩父巡礼でも使われた街道でした。

 

案内板には、もう少し細かく説明されていましたよ。

 

 

青梅街道から蚕糸の森公園へと入る入口もあります。

青梅街道側にはちゃんと門があるんですよね。

 

 

蚕糸の森公園の正門横のレンガ塀。

昔はこのデザインのレンガ塀が続いていような記憶があります。

 

記憶違いかな?

 

 

妙法寺の参道入口の燈籠がある場所から西へ進みます。

写真を撮らなかったのでGoogleのストリートビューをお借りしました。

 

燈籠のある地点から西を見ると環七の高円寺陸橋が見えます。

 

まずはそこまで歩きます。

 

 

高円寺陸橋下交差点です。

この交差点を北上して、JR高円寺駅を目指します。

 

こちらもストリートビューの画像をお借りしました。

 

何故写真がないのかと言うと、通勤通学時間が近づいてきたためか、

 

お巡りさんが交差点に立って交通整理をしていたからです。

 

写真を撮るのは別に構わないのでしょうけれど、

 

少し前、近所で鳥や花を撮っていた時、警邏中のパトカーが通り過ぎました。

 

その時、私の行動が怪しかったのか、再び戻って来て速度を落とし、

 

助手席のお巡りさんがジッと私の顔を見た後に顔を背け、

 

スピードを上げて走り去って行ったことがありました。

 

あれ以来、お巡りさんの前でカメラを構えるのが

 

少しトラウマになってしまいまして、

 

今回もカメラをバッグに仕舞ったままになってしまいました。

 

 

環七を約250メートル北上すると、左手に一方通行路の出口があります。

ゆるく下る坂道です。

 

 

この坂道の入口から見えるのは杉並区立高円寺図書館の看板。

小説や児童書はそれほど多くないと思うのですが、

 

専門書が多いと思う図書館です。

 

 

こちらが図書館の建物です。

1階からでも2階からでも入れる不思議な造り。

 

 

用事があるのは図書館だけでなく、建物の前にあるこちら。

六つ塚跡の案内板です。

 

昔、この近くに土饅頭のように円墳型の塚が6つあったそうです。

 

4基は小さかったものの、2基は高さ4メートル、

 

直径6メートルの大きなもので、雑木林の中にあり、

 

ボロボロになった刀などが出土したため、

 

太田道灌と豊島氏との戦で亡くなった人を弔ったという説もあるそうです。

 

しかし、大正末期に桃園川流域の低湿地埋め立ての際、

 

全て崩されてしまったそうです。

 

ここまでは知っていたのですが、改めて読んでみて分かったのは、

 

塚はこの場所にあったのではなく、

 

図書館の前の道を北へ60メートルほど行った場所にあったということでした。

 

更に案内板には名取眼科医院付近にあったとあるので、

 

塚があった場所へ行ってみることにしました。

 

 

図書館の前の坂道を北へ。

マンションと住宅が並んでいて、塚も雑木林も面影はありません。

 

 

60メートル…。

左手はタイムズ高円寺南第22、右手は民家。

 

名取眼科医院はありませんが、間もなく丁字路に出てしまいます。

 

 

丁字路の突き当りにも名取眼科院はありません。

丁字路の南側を望む。

 

左手は住宅、右手は光塩学園の校舎で、こらちにも眼科らしき建物はなし。

 

 

北側。

左手はマンション、右手は美容院と整体ですが、眼科はなし。

 

もしや整体の場所が眼科だったのかとも思いましたが、

 

60メートルどころから倍の120メートルくらいの場所にあります。

 

 

う~ん。

見落としたのかと思い、一度戻ってみました。

 

廃業しているかもしれないので、医院風の建物が残っていないかも確認。

 

しかしありません。

 

案内板を再びよく見ると、

 

平成4年(1994年)3月に杉並区教育委員会が建てたものでした。

 

ということは、名取医院は既に廃業し、建物も残っていないのかも…。

 

 

そこで再び図書館の前から60メートルを測ってみました(私の歩数調べ)。

再び坂の下から図書館方面を望んだアングル。

 

左手の民家や右手のタイムスの辺りが60メートルだと思います。

 

民家は築年数がかなりいっているようなので、元医院と思えません。

 

となると、タイムスの場所にあったのかな?

 

少なくともこのどちらかに名取眼科医院があり、

 

かつては六つ塚があった場所のようです。

 

都市部の建物や街並みは変わってしまうことが多いので仕方ないですが、

 

できれば現在でも分かるように

 

案内板も書き直して下さるといいなと思いました。

 

 

今回のおでかけ

★六つ塚跡(杉並区立高円寺図書館)

 住所:東京都杉並区高円寺南2-36-2

 見学時間:24時間

 駐車場:なし

 公式ウェブサイト:六つ塚跡(杉並区)