起立性低血圧 | 頚髄損傷.comのブログ

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頚髄損傷、脊髄損傷の方々やご家族さん、ご友人が役に立つ情報をお伝えします。

頚髄損傷,脊髄損傷の方は起立性低血圧という症状があります。



この症状は姿勢が寝た姿勢から座る姿勢のときに,頭や体の上部にあった血液がお腹や足に移動します。




本来であれば,脊髄が血圧を一定に保つシステムの1つとして機能するのですが,これが破たんするため,血液が心臓より高い位置にある頭部まで上がってこないことで,頭がふわふわしたり,視界が白くなったりするのです。



この症状に対する簡単な対処方法をお伝えします。



1.お腹は血液がたまりやすいので,しっかりと腹帯を巻く。呼吸苦がでるほど,締めてはいけませんよ。

腹帯は腰椎コルセットが使用できますが,支柱は外してくださいね。



2.足に血液がたまりすぎないように,弾性ストッキングをはく。深部静脈血栓症予防の医療用ストッキングを使用してくださいね。


個人的な趣味があっても,女性用のストッキングを履かないように!


3.ベッドを30度上げて5分から10分保ってから,頭を上げる。頭をあらかじめあげておくことで,血圧の変動を少なくします。また,多少ですが,頭を上げて血圧調節機構を機能させておきます。



4.起き上がるときに勢いをつけて頭を上げない。勢いをつけることで,血圧が頭部から下方へ流れやすくなってしまいますし,血圧調節機構が機能しにくいです。



5.車いす上では頭部とと心臓を同じ高さにするために,うつぶせになる。



6.昇圧剤を服薬してもらう。当院では,低血圧に適応するのは時間がかかることを知っているので,リハビリ前に服薬することがよくあります。


7..足を拳上位にする。車いす上では前に椅子をおいて,そこに足を載せちゃいます。


8.車いすのブレーキをして,介助者が後方に回って椅子に座り,車いすを後方へ倒す。これは外出先で使う方法です。



対応が思いついた対応は以上です。


運動を継続していると,循環血液量が多くなって血圧が下がりにくくなりますよ。



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