wasambon <遊佐未森+吉野友加> 福岡公演@Gate’s7 | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

百道(もゝち)で映画を見終え、珈琲とか飲んでゆっくりしてから自転車で中洲へ移動。
次は1年ちょっとぶりに遊佐未森さん。
未森さん、ハープ奏者の吉野友加さんとユニット、wasambonを結成。ツアーで福岡県にやってきました。
福岡公演は27日と翌28日の2デイズ。
本当は28日の糸島市公演を観たかったのですが、その日は仕事。
それで、27日の福岡市公演の方を観に出かけました。

今回の会場も未森さんのライブではおなじみの、博多区中洲にあるGate’s7。
到着するとショックな出来事。
ゲイツと同じフロア―にあるライブバー、S.O.Ra. Fukuokaに閉店の張り紙がしてありました。
ドアが開いており、奥の、おなじみのステージが見えました。


昨年十月に鈴木康博さんのライブ観て、あの日ヤスさんあと5年で80歳、あと5回此処へくればと、またこの場所でライブ演る気でした。
かえる王国のステージ観て、それから、れーなさんに初めて会った場所。
たくさんの名場面を魅せてもらいました。ありがとう。そして残念です。



18時半開演。
ステージ左手に遊佐未森さん、右手に吉野友加(ゆか)さん。
未森さんのライブを初めて観に出かけたのは2016年で、会場もこの場所でした。
その、初めて観た未森さんのステージでも共演されてたのが吉野友加さんで、吉野さんはあの日以来です。
友加さんはギターの影山敏彦さんとユニットtico moonとして普段活動されており、2016年の時もおふたりで来られてました。

未森さんはスタンディング、友加さんはハープで、最初の曲は「つゆくさ」。
続いて未森さんピアノに着席し、これはユニット名にもなっている「和三盆」というタイトルの曲のようでした。
友加さんはハープのほか、コーラスで合わせます。
素敵な曲。マグネシウムの小径と云ったかな、詞の一節が印象に残ってます。

和三盆は、四国で生産されている砂糖の一種。
上品な甘さの稀少な砂糖だとして、むかしテレビの情報番組で見たことがあります。
この和三盆糖がユニット名になっていることから、友加さんお菓子をモチーフに曲作っていこうと思ったそうで、次の曲も同名のクッキー菓子が曲名になっている「スノーボール」。
おふたりはすでにツアーで何ヶ所も廻られており、ふたりで出先でよくお茶するそうです。

次は未森さんピアノから離れてシェイカー。こちらもユニットオリジナルのインスト曲で、歌詞から「ショコラ」というタイトルのようです。観客席から手拍子が巻き起こりました。
そしてリコーダー(縦笛)を取り出す未森さん。曲は懐かしい、ハルモニオデオン収録の「街角」。
学校の音楽の授業で使ったおなじみのあれ。未森さんが吹くとこんなにもみずみずしい音。

子どもの頃から歌が好きで合唱隊に入っていた未森さん。次はシューベルトの「野ばら」。このユニットによく合う選曲ですね。
1番を日本語、2番はスキャット、そして3番はドイツ語でした。さすがのボーカル。
続けて「花の二重唱」こちらはオペラの曲のようです。今度はフランス語。
ピアノを離れているので演奏はハープのみで全曲アカペラに近く、ボーカルの際立ちがすごい。
友加さんの演奏力を見越し、転調する難しい曲もセットリストに入っているそうです。
こうして演奏していると、ふたりで音大生ごっこやってるみたいと話し、笑います。

次は「僕の森」。
音楽活動35周年を迎えた未森さん。地元仙台市で記念のライブを行い盛り上がったそう。
ライブで演奏されることの多いこの曲ですが、どこでうたってもその故郷の情景が思い浮かぶそうです。

ピアノに坐る未森さん。
ユカちゃんも何か~とMCを振るも、大丈夫ですと返されてしまいます(笑)。
そんな未森さん、友加さんのユニットtico moonのライブを観にいく夢を見たそうです。
3人とも立ってて、友加さんもハープ立って演奏。そしてなぜか猫耳着けてた。
よく見ると客席は全員猫さん。ニャー。
曲はwasambonオリジナルのインスト曲「June」。
雨をイメージしたそうで、ピアノの音がそういえばポツポツと雨音のよう。
そして続けて「葛桜」。お菓子の曲が続き食べたくなり、終演後スーパーでブラウニーとか買って帰りました。

今度はおふたりでステージ前に並びます。
今度はハープの演奏も無く完全なアカペラ。曲はこれもオリジナルの「赤い実」。
うたい乍ら、皆さんも揺れてみませんかと呼びかける未森さん。ユラユラと揺れて聴きました。
wasambonの、ユニットオリジナル曲は多いものの、未だどれも音源化されていません。CD出してほしい。

アカペラに続いて今度はジャズ。「Waltz for Debby」という曲。
この曲、展開が謎々みたいだと話し確かちょっと説明してくれたのですが、自分にはこの説明もナゾナゾ。

90年代のガールポップブームについて、思い出話をしてくださいと取材を受けたと話してたかな?私もギリギリ仲間に入れてもらえたと話します。
デビュー当時、エピックソニー時代は忙しかったことしか思い出せない。
でも当時は作品制作に携わるスタッフも多く、それにエピックは皆若かった。私は恵まれてたとも。
曲は最新アルバムより表題曲の「潮騒」そして、「夢みる季節 タルトタタン」。
これまで何度も未森さんのステージ観てきましたが、今回はボーカルが際立ちます。
観客席から思わず拍手が。

最後は「オレンジ」。
今回は歌唱力に圧倒される。


※セットリスト
つゆくさ(小夜曲)
和三盆
スノーボール
ショコラ
街角
野ばら(シューベルト)
花の二重唱
僕の森
June
葛桜
赤い実
Waltz for Debby
潮騒
夢みる季節 タルトタタン
オレンジ

※アンコール
コンペイトウ


盛大な手拍子。アンコールです。
おふたりさん再登壇。
35年目にして新しいことがやってくるなと、未森さん話します。

今回はいつもの物販ブラザースがおられませんので、ご自身で「ロカ」のレコードなど、作品を紹介されました。
ラスト曲はwasambonオリジナル曲「コンペイトウ」。

また来ますと話し、ライブは終わりました。