河童山 | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

昨日、6月18日は久しぶりに登山に出かけました。

7時半頃出発。担当自転車は、今年車齢30年を迎えた“響”。
私を、連れて行きたいところがあるみたい。10年前のあの場所へもう一度。

 

まずは自宅から日向(ひなた)峠へ向かいます。
県道49号線を西へ。写真の山のあいだを越えていきます。

 

峠道に差し掛かりました。自転車を押していると、反対車線に青い自由の女神像が。
以前に地元の情報番組で紹介されているのを見た記憶があります。
この場所には以前廃屋があり、その後更地になった場所に持ち主が置いたとかなんとか。ケア中に利用者さん宅のテレビで見たのでちょっと記憶が曖昧です。

 

峠のピークに着きました。あとは下り。

 

以前にこの峠を越えて王丸山に登った帰りに立ち寄った、椚(くぬぎ)のそば屋が見当たらない。帰宅して調べたところどうもこのウイルス禍で閉店したみたい。この日も帰りに立ち寄ろうと思っていたのですが。
坂を下って糸島市(旧前原(まえばる)市)に来ました。彼方に、以前登った糸島富士の異名を持つ可也山(かやさん、左手、標高365m)と、火山(ひやま、244m)。

 

脊振山地の井原山(いわらやま)へ続く井原交叉点を過ぎ、雷山(いかづちやま)へ続く三坂交叉点も過ぎて、更に西へ。

これはトリミングした写真。長い長い棒状のアンテナが立っているのが、これから向かう脊振山地の羽金山です。

 

八反田(はったんだ)交叉点で左折。あとは上り坂。
自転車はあの日と同じ。10年前に来たときは序盤はそこそこ漕いで登れたけどもう無理だな。ほとんど押して登りました。

 

出発して3時間半と思った以上に時間を費やしましたが、11時にようやく白糸の滝に着きました。
自転車の“響”は駐車場でおるすばん。

白糸ノ瀧。落差24m。
一帯は観光スポットとして整備されており、この日も多くの家族連れや観光客で賑わっていました。
ちょっと休憩。この前日、仕事帰りに買っておいたかしわむすびとアジのフライを食べました。残りはあとで。

2018年の豪雨でこの一帯は被災しましたが、今は復旧しています。

 

地図を見ていると、バイクのおやじさんが話しかけてきて少し談笑しました。
賑わう駐車場の奥に、羽金山登山口はあります。11時半過ぎに登山開始です。

 

15分くらい歩くと、写真のゲートに着きました。
この先は許可車輛以外は徒歩でしか進めないようになっていますが、10年前は自転車でこのゲートをまたぎ、途中まで少し漕いで登りましたね。

 

ゲートから数分歩くと、デッカ橋。そしてその少し先に、10年前は急いでいて行けなかった分岐。あの日は自転車で直進しましたが、今回はこの分岐から登っていきます。

 

…10年前。2012年の話になります。
あの2012.3.31を境に、自分の人生は一変しました。
そんななか、登ってみようと思ったこの羽金山。更に、当時は地元の一部の人にしか存在を知られていなかった河童山も登ってみようと計画を立てたのですが、途中予報に無い大雨が降り、雨宿りで実に90分以上も足止め。
羽金山の山頂は、はがね山標準電波送信所という施設のなかにあり、16時半を過ぎると入ることができず、自転車で無理やり坂を上って急ぎましたが、僅かに15分ほど遅く間に合いませんでした。そして、その後河童山を探すもこちらも登頂できずに下山。
10年前、2012年の話。

 

分岐から20分ほど登っていくと、また分岐。左手の道へ進みます。

 

まだツヅジ、咲いてました。今年はGW恒例のツツジ写真撮りに行けませんでしたからね。

 

さすがに疲れ、途中休み休みでしか登れませんでした。
それでも30分ほど登っていくと、立派な、10年前は見落としてしまった河童山への分岐標識がありました。

 

13時を少し過ぎた頃、10年前発見できなかった脊振山地のピークの一、河童山山頂にあっさりと辿り着きました。標高は874m。
当時買った本に乗っていた写真では一面の藪だったようですが、今ではきれいに整備された一面の原っぱ。白糸の滝のところでもらえる地図にも名前が載っています。
 

標識の裏手に長大なアンテナが見えます。これが、例の羽金山山頂にあるアンテナです。

 

平たい大きな石があります。
思うのですが、この石を河童の皿に見立てたのではないでしょうか。山名の由来は不明で、私の仮説です。

 

♪心のなかを抜けた風が 静かに街を泳いでいる
何故か今日も空は青い 孤独の色はセルリアン・ブルー


夕べ寝る前に聴いた、チューリップの「セルリアンブルー」が頭のなかでリフレインします。
あの日もこんな青だったな。
此処で食事する予定でしたが、なんか食欲が無く、食べずに羽金山へ向かいました。
おむすびは帰宅して夕食で食べました。

 

10年前のことを思い出して、静かな山頂、暫し立ち尽くしました。


※羽金山登山記に続きます。また書きます。