谷山浩子ライブツアー2018 | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所

毎年行われている谷山浩子さんのライブツアー。11月25日の福岡公演最終日を観に出かけました。

今回も、会場は中央区大名にあるホール、ROOMS。16時半開場です。


毎回、最終日はオールリクエスト。
公演中ひろこさんがチケットの半券が入っている籠から1枚づゝ取り出し、そのチケットの整理番号の観客が好きな曲をリクエストできるというもの。
作詞のみ、作曲のみの作品も含め、過去に発表されたほとんどの自作曲の歌詞とコードが書かれた紙が用意されており、それを見るだけでどんなマニアックな曲も演奏できる手腕に毎年おどろかされます。
自分の今年の整理番号はちょうど100番。今回で4度目の観覧ですが、今年はリクエストできるでしょうか。

17時。開演となりました。
昨年はひろこさんの45周年を記念し福岡公演は3日続けてでしたけど、好評だったらしく今年も3日続けての公演になったと、ひろこさんから最初に謝意が伝えられました。

オールリクエストについても語られ、初めての観客に説明と、普段と変わらないライブだけど、練習してない曲を演奏するので、などとお詫び?の言葉も。

最初のリクエストは「七角錐の少女」。
私の持ち歌で一番長い曲ですと紹介。
アルバム「漂流楽団」収録で、実はCD持っていたのですが、自分のは中古で買ったボロボロの物(帯もナシ)で、以前処分してしまいました。
処分したひろこさんのCDのうち、大半はすぐに紙ジャケット版で買いなおしたものの、これは未購入。
ひろこさんの不思議ワールドが展開されている曲です。

次の「Cafe Memories」は石野真子さんへの提供曲。
リクエスト者さんは、以前同じ曲をリクエストしたけど、低いキーのバージョンで演奏をお願いしますと。

次は「仇(かたき)」。これも初めて聴きます。
私の父の仇、恋人といった歌詞で、ひろこさんが見た夢を元に制作されたそうです。
曲毎に会場の照明が切り替わるようになっており、3曲目あたりからどんな内容の曲かといった話や収録されているアルバムのことが伝えられますが、作品数が多いひろこさん、どのアルバムだったかな?こんなメロディだっだかな?と周囲の観客に訊いたりして場を沸かせます。

「真夜中の太陽」は歌詞が好きで、学生時代にカセットテープに収めてよく聴いていたな。
アルバム「時の少女」のほか、アコースティックアレンジのアルバム「眠れない夜のために」にも収録されていますが、後者はうたうのが難しいアレンジになっていると話します。カラオケに入っているのはその、難しい方のアレンジだそうです。

前半ラストのリクエストは「Lady Daisy」。これも学生時代にカセットテープで聴いてた。
90年代になって確か最初に買ったひろこさんの音源が、この曲が収録されている中古の「たんぽぽサラダ」のLP盤(アナログレコード)?否、その前にLP盤のみの「谷山浩子」というシングル集が最初だったかな。
今は紙ジャケットCDも持っていますが、懐かしい当時の盤も保存しています。

※前半セットリスト
七角錐の少女
Cafe Memories

きみの時計がここにあるよ
かくれんぼするエコー
真夜中の太陽
パジャマの木
風のあたる場所

Lady Daisy



休憩を挾んで後半がはじまりました。
なんでも、30年間通って1度もリクエスト読まれていない方もいるそうで、リクエストに当たるというのは貴重な体験かもしれません。

後半最初の曲は「雨傘ワルツ」。
漫画家水沢めぐみさんの作品のイメージソングを集めた「空色のメロディ」に提供された曲です。
これを書いていて思い出したのですが、この雨傘ワルツという漫画、確か妹が持っていて読んだ記憶があります。妹はなかよし派でしたが、タマにリボンも買っており、これはリボン収録作。
イメージソングがあったとは。

次はこれも個人的に懐かしい「ガラスの巨人」。新宿のガラス張りのビル群のイメージだそうです。
還暦を越えてなお見事な歌唱ですが、この日は3日目ということもあるのでしょうか、時おり咳込んだり声が嗄れる場面もみられました。

自分と1番違いの101番の方のリクエストが呼ばれ、自分のリクエストは無いだろうなと思ってメモを書いていると、次は100番!はいっと立ちあがってしまった。
毎回、事前にリクエストする曲を決めていくのですが、この日は決めてなかった。
鈴木康博さんへ詞を提供した「うちへお帰り」や、ひろこさんの曲としては初めて聴いた「サーカス」、「人形の家」「キャロットスープの唄」「すずかけ通り三丁目」「ニャコとニャンピ」一瞬いろいろな曲が思い浮かび、自分のリクエストは「冷たい水の中をきみと歩いていく」。
10年以上前。2007年に野河内溪谷を、川に膝まで浸かって歩き乍ら、思い浮かべた曲。写真はその時持っていた携帯電話のカメラで撮ったもの。
今年、あの日以来訪れた溪谷は、あの日と変わらない光景なのに、自分の方はすっかり変わっていまった、衰えたなと実感したものです。



今回はこのほかにも、「草の仮面」「わたしを殺さないで」など、知っている曲が多かったです。

前半最後のリクエストは「お早うございますの帽子屋さん」。1975年に発売された、ひろこさんのセカンドシングル曲。
この前年の74年に同曲で参加して入選。
この際に松任谷正隆氏にアレンジを担当してもらったそうですが、このアレンジが正隆さんの初仕事と、貴重な裏話もありました。
これも学生時代によく聴いたな。当時のラジオでもよく流れていた。

終演後、すぐにアンコール。
毎回2度アンコールあるのですが、今回時間が押しているそうで(1曲目が長い曲だったから?笑)、マネージャーさんと相談し、アンコールは1度にして2曲続けて演奏ということになったそうです。

アンコール曲もリクエスト。
まずは斉藤由貴さんへの提供曲「LUCKY DRAGON」。
信じれば夢がかなうと、らしくないベタな歌詞にしてしまったと。後に斉藤さんがインタビューかなにかで信じれば夢はかないます、などと語っていたのを見て絶対そうは思ってないと話し、沸かせます。

最後は、これは初めて聴く「僕たちの秘密」。
天才少女と呼ばれた中学生の頃レコード会社に持ち込んで、フィンガー5の前身にあたるベイビーブラザーズの曲として提供された曲だそうです。

※後半セットリスト
雨傘ワルツ
ガラスの巨人
冷たい水の中をきみと歩いていく
草の仮面
冬の果実~グレアム~
わたしを殺さないで
お早うございますの帽子屋さん

※アンコール
LUCKY DRAGON
僕たちの秘密


ライブ終わりました。また来年ですね。
ひろこさん、お元気で。