明日香について | 若宮桂のブログ・空と海がぶつかる場所
今日は、1982年にデビューした音楽家の明日香さんについて語ろうと思います。
彼女は、この日記で度々紹介し、何度もライブを観に出かけている30年来のファンの音楽家、相曽晴日(あいそはるひ)さんの友人でもあります。

自分が明日香さんのことを知ったのは、彼女がデビューされた1982年頃。
過去ブログ「相曽晴日について」にも書きましたけど、当時中二で熱心なラジオ少年だった自分は、コッキーポップというラジオ番組ををよく聴いていました。
「コッキーポップ」は、当時若手シンガーソングライターのメジャーデビューへの登龍門だったポピュラーソングコンテストと連動していた番組で、自分好みの曲がよく流れていました。

おそらくそのラジオ番組で彼女のデビュー曲「花ぬすびと」を聴いてカセットテープに録音したのが、彼女の音楽との出会い。

この曲を初めて聴いた時のことは、よく憶えています。
当時オフコースが好きで、私はバンドサウンドに傾倒していました。
そこへピアノの弾き語りでセカイを表現したこの曲です。中学生には衝撃でした。
今は吉崎硝子さんをはじめ、鍵盤弾き語りを好んで聴いていますけど、それは明日香さんのこのピアノを聴いたのが強く影響しているからかもしれません。
また、すずきゆみ子さんの手になる、古語を多用した詞も魅力的でした。とはいえ、歌詞の魅力に気がついたのはずっと後、大人になってからですが。

例えば「白河夜舟の波枕」は、京都見物してきたとうそぶく者が、白河について訊かれて川のことだと思い、夜に舟で通ったから知らないと答えたことに由来し、眠っていて何も知らない様のこと。
野の草分けて吹く風「野分き」は、颱風の古い呼び方です。

しかし当時遂に彼女のライブ演奏や話し声を一度も聴く機会に恵まれず、月日は流れました。

2001年以降になって、相曽晴日さんのブログか掲示板で「明日香」の名前を見かけ(その時おふたりが友人関係だと知りました)、懐かしくなって明日香さんのホームページへ。
しかしCDを買ったりすることは無く、時々ブログを読みに行くだけでした。
月日は流れ、ある日彼女が癌で闘病中だと知ることに。

mixiの方の日記では何度も紹介していますけど、音楽家の岡崎律子さんを癌で亡くした経験があり、明日香さんの熱心なファンではなかったのですがやはりショックでした。まだお子さんもちいさいのに。

律子さんは、我々ファンに闘病していることを一切伝えること無く、透明な場所へ旅立ちました。
でも明日香さんは、ファンにしっかり伝えてくれてる。
ふたりのどちらの選択が正しいのか、それはわかりませんが、明日香さんは強い人だと思いました。

闘病中の彼女の様子を、時おりブログで見ていきました。
そして昨年か一昨年、YouTubeで検索していて偶然明日香さんの糸島でのライブ動画を見かけ、その後時おり福岡へ来られているということと、癌が再発したということも知りました。

会ってみたいなと、思いました。
そんな思いを抱いていた昨年11月。相曽晴日さんの福岡公演が実現し、それを観に出かけました。
その終演後、偶然はるひさんと話しておられた、明日香さんの友人で現在マイミクになってくださっている方と出会い、話しが弾みました。
彼女は明日香さんの音大時代の同期の友人で、ご結婚され今は福岡県糸島市在住。そして私がYouYubeで見た糸島ライブの企画者さんでもありました。

明日香さんは一時、自力で歩けないほど、自分で着替えもできないほどだったそうですが、現在は想像を絶する恢復ぶりらしく、本日その方の企画で復活ライブをこの福岡の地にて行います。

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思えば自分は、写真の彼女の初期作品しか知らない。
初めて曲を聴かせてもらったあの日から30年。
明日香さんに本日初めてお目に掛かります。
どんな方なのでしょうか?今の彼女のうた声は自分にどう響くでしょうか?
楽しみです。