◎ 葛木御歳神社 「高照丸宝剣プロジェクト」
玉鋼作り/たたら製鉄/向う槌体験
(令和六年 11/7)
ついに!
「高照丸宝剣プロジェクト」のメインイベントが行われました。
これは失われた御神剣を復活させようという
早くて2年、長ければ4年ほどに渡る
壮大なスケールのプロジェクト。
おそらく神社境内で「たたら製鉄」再現がなされるのは、日本で2例目。
学術研究のためではなく、
純粋に大神への奉納のためにというのは
おそらく史上初の試み。
参列者にとってはありがたくも
テレビ局や新聞社等の各メディアには知られることなく、
純粋に葛木御歳神社を愛する者たちのみで行われました。

先ずは修祓の後、
刀匠 横井彰光氏や発起人等からのお話。
横井彰光氏は現在の刀鍛冶の最高峰。
先日も三種神器の「草薙剣」を御神体とする熱田神宮に刀を奉納されたばかり。
いずれ人間国宝とかそんな類いになられるのであろうお方。
なのに…写真撮りのためにこんなことまでなさって下さいました。
「鞴」(ふいご、送風装置)は子供たちが。
原初は足で踏んで行われていたもの。
もっと大がかりなものだったのでしょうが。
それで片足がやられてしまい
片足になり…そうなると職人は神へと昇華…
それで「穴師」は「足痛(あなし)」とも書く…
(谷川健一氏による)
続いて「向う鎚体験」。
(冒頭写真も東川宮司によるもの)
これは「相槌」の語源となったもの。
まさか横井彰光氏と「相槌」させて頂けるとは。
麓の炉へ移動し「砂鉄入れ」を。
過去2回に渡り葛木御歳神社の御神体山で皆で採取した砂鉄。
こちらも東川宮司の後は希望者全員で。
このお社はどこまでも全員参加型。
このお社を愛し崇敬する者なら誰でも。
炉での焼成には時間がかかるので
餅つきをやったり…
搗き立て餅に
豚汁に…鴨汁に…
すべて有志の方によるふるまい。
私は前日に歯科で仮歯を入れたばかりで
小さなお餅1ヶと汁のみ豚汁を。
穀霊神の総本社に奉納され、神前で搗いたお餅。これはぜひとも頂かねば!
それでも仮歯の一つ抜けた(笑)
焼成は順調なようで
火砕流のように流れ出してきます。
これぞ天湯河板挙命(アメノユカワタナノミコト)か!

炉を囲んでの奉納舞。
発起人えま氏のバンドと、全国から集まった舞手さんたち。
この手のものはあまり好まないものが多いのですが…
感動させられた…
涙が溢れた…
歳のせいで涙腺が弱ってるな。

いよいよ炉を解体し
「鉧(けら)」の取り出しにかかります。

だんだんと緊張が走ります。

出てきた!

水の中へ。

結果は東川宮司の笑顔の通り。
想像を上回る9kgの「鉧(けら)」。
大成功~!!!
「村下(むらげ)」(たたら製鉄の総責任者)を始めとした職人たちのおかげ。
そして参加者全員のおかげ。

最後に神前に奉納を。
大成功となりましたし
感動の一日でした。
今後は1~3年かけて
横井彰光氏の刀鍛冶が始まります。