生根神社 (上の天神)


摂津国西成郡
大阪市西成区玉出西2-1-10
(P無し、近隣コインP利用、最安は100円/30分)

■祭神
少彦名命
蛭児命
菅原道真公


大阪市西成区玉出西の市街地内に鎮座する社。南500mほどにも同名の生根神社が鎮座、当社は「上の天神」、もう一社は「奥の天神」とも称されています。さらに南100mほどには住吉大社が鎮座しています。
◎創建年代は不明。生根神社(奥の天神)から少彦名命を分祀されたと伝わります。その時期は不明。ただしそちらの本来のご祭神は活津彦根命ではないかとされています。
◎これとは別に古くから有喜恵比寿神社として
蛭児命を祀っていたとも。これは西宮恵比寿神社(未参拝)が「茅海(ちぬのうみ、大阪湾)」に起こった大津波で流され、当地に流された御神体を祀っていたというもの。「勝間(こつま)の浦」(当地のこと、下部に詳細記載)に流れ着いたので、村民は漁船に迎えてこの地に祀ったと伝わります。後に西宮恵比寿神社に返還し、分霊が祀られていたようです。
◎菅公が祀られるようになったのは、明治初年に筑前屋敷で祀られていた筑前天満宮を遷したようです。豪商淀屋が築いた中之島にあった屋敷かと思われます。「上の天神」と称されるのはこれ以降のこと。
◎境内には「こつま南瓜(なんきん)石」が据えられています。これは当地名物を記念した塚。「こつま(勝間)南瓜」は小ぶりながらねっとりした舌触り、濃い味が特徴。
「勝間」についてWikiでは、
━━勝間とは本居宣長の著作の名前で知られる玉勝間(たまかつま)と同じ意味(籠、かごめかごめ、船、網など)と考えられ、古代海浜であった当地の歴史的な名前。近隣にある阿倍王子神社(未参拝)の縁起にも同神社の位置を示す文言として「玉勝間の艮」という表現で登場する。阿倍王子神社と勝間村の位置関係は、セーマンドーマン模様で、セーマンが五芒星(および安倍晴明)、ドーマンが籠(および蘆屋道満)を表現しているという説と関連付け、比較しても興味深い。海人族の呪術に由来する、との説がある━━としています。
◎当社には雨乞い神事に用いられた「だいがく」が保存され、府の有形文化財に指定されています。高さ20mほどの柱組みに70個ほどの提灯を付けた櫓。かつては6基あったものが、現存するのは当社の1基のみ。




境内社 有喜戎分社。こちらが勧請し直されたもの。

以下その他境内社。




こちらが「こつま南瓜石」。




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