☆ 賀夫良城塚 (附 金神社境内社)



美濃国厚見郡

岐阜市金町5-3 (金神社境内)

(金神社P利用)




岐阜市街地の中心地に鎮座する金神社。その境内北東隅に小さな円墳と境内社があります。「賀夫良城塚」「賀夫良城神社」。


金神社の由緒書に記されるのは以下の通り。

━━成務天皇の御代(135年)、物部臣賀夫良命が国造としてこの地に赴任され、国府をこの高台に定められ、篤く金大神を尊崇されたと伝えられている。境内の東北の隅に命を祀る古墳「賀夫良城」があり、近くに「蕪城町」という町名が存するのも之に由来するものと思われる━━


これは「先代旧事本紀」の巻十「国造本紀」の記述からの引用とされます。そちらは以下の通り。

━━三野後国造 志賀高穴穂朝ノ御代ニ物部ノ連ノ祖出雲大臣ノ命ノ孫臣賀夫良ノ命ヲ国造ニ定賜フ━━


*「三野後国造」とは美濃国東部のこと。当地は美濃国全体で見るとやや西部、平野部のみで見るとほぼ中央。
*「志賀高穴穂朝」とは第13代成務天皇のこと。
*「物部ノ連ノ祖出雲大臣ノ命」とは物部十千根命のこと(石上神宮の武器庫管理者)。

金神社の由緒書が言う「国府をこの高台に定められ」とは一体どこのことなのでしょうか。現在は付近に高台らしきところは見られません。或いは「金華山」のことなのでしょうか。


■境内社
*賀夫良城神社(物部臣賀夫良命)
*物部神社(物部大神) … 式内社 物部神社の参考社
*金祥稲荷神社/玉姫神社/猿田彦神社/神明神社/秋葉神社/黒岩神社
*金高椅神社(磐鹿六雁命)


金祥稲荷神社の脇から奥へ向かう鳥居と参道があります。


境内社群(奥から2殿目が物部神社)

金高椅神社