林神社 (漢國神社 境内社)
(りんじんじゃ)


大和国添上郡
奈良市漢国町2 (漢國神社 境内)
(P有)

■祭神
林浄因(リンジョウイン)



奈良きっての商業地に鎮座する漢國神社の境内社。日本唯一の「饅頭の神社」として謳われ、全国饅頭製造業者から厚く信仰されています。
◎創建は昭和二十四年と新しいものの、この社にまつわる歴史は南北朝時代からのもの。
━━林浄因命は中国浙江省の人、林和靖の末裔で、貞和五年(1349年)に来朝され、漢國神社社頭に住まいされるや、我国で最初に饅頭を御作りになり好評を博しました。その後、足利将軍家を経て、遂には宮中に献上するに至り、今日全国の菓業界の信仰を集めています━━(当社サイトより)
━━肉などを詰めて作るマントウをヒントに自ら考案した「饅頭」という菓子を作り始めた。それは、戒律で肉食できない日本の禅僧のため、小豆餡に甘葛煎(あまずらせん)と塩を加えた漉し餡を…(中略) 甘味といえばせいぜい柿や栗の干したものしかない当時の日本においてこれは革新的な菓子であり、寺院や上流貴族の間で大評判となった━━(Wikiより)
「奈良まんじゅう」として評判になり後村上天皇に献上、好評を博したとか。当社はこの由緒を記念して製菓業界等の協力を得て創建されたようです。
◎昭和五十三年には紀伊国の橘本神社(未参拝)より菓祖とされる田道間守を勧請、合祀しています。以降「饅頭の神社」として名が知られ、「饅頭まつり」も開催されています。

*林浄因の歴史を継ぐ「塩瀬総本家」(東京都中央区明石町) 
→ こちらのサイトにて(林浄因の詳細も)



漢國神社と当社の石標が並び立ちます。



饅頭が乗った灯籠に目を奪われ、その背後の「饅頭塚」(注連縄で囲われた一角)を見落としていました。

Wikiより拝借した画像。昔はこのように木で囲われていました。