春日神社 (橿原市別所町)


大和国高市郡
奈良県橿原市別所町
(詳細住所不明、橿原市「別所町37」の北隣、「飛騨町」交差点より東に300mほど)
(境内北側にある一の鳥居前に停め置き可)

■祭神
天児屋根命


「藤原京 朱雀大路」跡の東側に隣接する社。50軒足らずの古い集落の南西端に鎮座します。
◎創建は不明ながら、古老伝によると鷺栖神社から江戸中期に勧請されたものと。そちらは現社地と異なり、かつては当社と同じく上飛騨町に鎮座、おそらくは現在の八幡神社の位置にあったかと考えています。当社からは南西200mほどの距離。
◎一方で「奈良県誌」は「広吉家文書」という古文書を引き、「文禄四年(1595年)の検地当時から四分村の鷺栖神社と一緒とあったが、慶安元年(1648年)法花寺村が同村から分村、元文四年(1739年)さらに別所村が高殿村から分村したという。当時既に今と同じく三村の鎮守として祀られていた当社は社はなく松林ばかりであったという」と。
要を得ない文章であるように思いますが、おそらくは「文禄四年(1595年)の検地当時」というのは、鷺栖神社の境内社であったということでしょうか。式内社でもあり200mの距離なら、そういう考えもできるかと。鷺栖神社が洪水で社殿が流され現社地に遷座した時期は不明ながら、文禄四年以降、慶安元年以前、つまりその54年の間に起こったということでしょうか。
◎境内中央には小丘陵があります。一の鳥居からはそのぐるりを3/4周ほどした先に拝殿・ご本殿。この不自然な配置、丘陵の形状、場所柄からして古墳ではないかと考えています。20m足らずの円墳のように見受けられます。


「上飛騨町」交差点から東へ延びる道沿いに鎮座。この樹叢がご神域。

こちらから境内へ入ることもできます。境内の南側。

こちらが一の鳥居、境内北東隅にあります。

参道は古墳らしき丘陵をぐるりと周ります。



鷺栖神社の宮司さんに伺うと、参道が長い故の遥拝所であるとのこと。