☆ 束明神古墳


大和国高市郡
奈良県高市郡高取町大字佐田742 (春日神社境内)
(「佐田ふる里館」に停めて10分余り歩きました)


■形状
八角形墳
■全長
30m
■築造時期
7世紀後半
■埋葬施設
横口式石槨、漆塗木棺
■出土品
須恵器、土師器、歯牙
■被葬者
草壁皇子説が有力



高取町大字佐田の春日神社境内に築かれている古墳。もちろん古墳が先で神社は後であろうと思います。

当古墳は草壁皇子の御陵とみるのが有力視されています。

治定墓は南300mほどの「岡宮天皇 真弓丘陵」。地元伝承によるとそちらは、明治時代の治定の際に盛土を行ったとか。岡宮天皇とは、草壁皇子が皇太子だったにも関わらず若くして薨去したために追号されたもの。

また当古墳は玉垣で囲われていたようです。ところが草壁皇子の御陵に治定されると、村ごと強制移住させられるとの懸念から、玉垣を取り払い墓も崩した伝わっています。

・八角形墳という陵墓と思われる墳形
・歯牙から壮年男子のもの
・複数の古書に「佐田丘陵」との記述有り
・地元伝承
などから事実上、草壁皇子の御陵であるとされています。


春日神社境内にあります。