大宮神社 (与謝野町石川)


丹後国與謝郡
京都府與謝郡与謝野町字石川4990
(P無し、鳥居前に寄せて停めました)

■旧社格
村社

■祭神
大宮比売命


「野田川」流域に広がる丹後の幕開けの地の一つ、「加悦谷」の北部「石川郷」内に鎮座する社。「石川郷」は物部氏が拠点とした地。郷内には物部神社や矢田部神社(後ほど記事UPします)といった、物部氏ゆかりの社が鎮座します。ただし「石川」という地名から蘇我氏との関連も考えられます。
◎当社の出色は背後の丘陵上に築かれた方形貼石墓(旧 寺岡遺跡)。現在は既に消滅しほぼ跡形も無し。出土した土器から弥生中期頃のものとされ、長辺33mほどもあったとされます。この時代のものとしては吉野ヶ里北古墳に次ぐ屈指の規模。また丘陵の反対側には日吉ヶ丘遺跡(現地未確認)があり、こちらもほぼ同等の規模。
この二基の巨大貼石墓は、いわゆる「丹後王国」の前段階の王墓(正確には「首長墓」か)であったかと思われます。「丹後王国」は「加悦谷」から始まったとされる重要な裏付けかと。
◎創建由緒等は伝わっていないようです。ですがおそらくは旧 寺岡遺跡と何らかの関係があろうかと思われます。また大宮比売命を祀っているということも重要ではないかと。弥生時代の祭祀場であった丹波郡の大宮売神社もあることですし。







この上にかつて寺岡遺跡があったようです。現地調査が行われ(1987年)、史跡として確定されていたのに、なぜ消失させてしまったのか…。