平尾水分神社
(ひらおみくまりじんじゃ)


大和国宇陀郡
奈良県宇陀市大宇陀東平尾595
(境内に駐車可、ただし参道がやや狭く降りる坂で底を擦る可能性有り)

■旧社格
村社

■祭神
伊弉冉命
誉田別命


「宇陀川」東岸沿い、小高い丘陵地の西麓に鎮座。宇太水分神社の上社(惣社水分神社)中社下社はいずれも「芳野川」沿いに鎮座しています。知り得る限り「芳野川」が合流するまでの「宇陀川」沿いに鎮座する水分社は当社のみ。
◎創建については口碑として、文武天皇二年(698年)「上芳野」の水分神社(惣社水分神社と思われる)から勧請したとされています。
「大和志料」が引用する「玉岡水分縁起」(1560年書写)には、阿紀神社の社領となっていたり、玉岡水分神社(下社のことと思われる)の末社となっていた時期もあると記されます。
◎毎年1月18日に行われる「オンダ祭」(御田植祭)が無形民俗文化財に指定。黒い翁面と全身にコヨリをびっしりと巻き付けた「若宮」と称される御神体が持ち出されて舞台に上がるとか。これは「童子」を祀ったとも言われる上社(惣社水分神社)の起源の参考になるとともに、かつて人身御供の慣わしがあったのだろうという推測も可能かと。


右手の小高い丘陵手前麓に鎮座。



社殿は桧皮葺。かなり傷みは激しいようです。