西浦福島神社


丹後国竹野郡
京都府京丹後市網野町浅茂川
(住所詳細は不明、アクセスは下部写真参照)

■祭神
乙姫


網野町市街地の西端、日本海に面した先の小島「福島」。陸側からも海側からも確認したものの、社殿は見当たりません(死角となっているところにあるのかも)鳥居や注連縄も見当たらず。祭事も特になされていないもよう。島そのものが神として祀られており社名のみが存在。これも「神社」という形態の一つかと。
◎当地は「浦島太郎伝説」、つまり浦嶋子の神話が色濃く残る地。すぐ近くには嶋児神社生誕地、同じ網野町内に網野神社六神社など。そして当社には乙姫が祀られています。具体的な神名は無し、あくまでも民俗として伝承主体の社かと。なお「丹後国風土記」逸文においては「亀比売」と記されます。
◎網野町の伝説では、子供に恵まれなかった日下部曽却善次夫妻が祈願したところ、「福島」に来るようにとの神託を授かり、翌朝赤子が置かれていたとあります(網野神社公式HPより)。
大抵こういう陸近くの小島は、弁天など海の神として漁の守護神が宿ると考えられていたようです。当社においては浦嶋子伝承に因み乙姫となったものかと。できれば鳥居を設けたり、注連縄を廻すなど聖地として、貴重な遺産をこれからの世代にも伝えて頂きたいものです。

◎浦嶋児伝説の詳細については、宇良神社(浦嶋神社)の記事にて。「浦嶋児」に関わる当ブログ内のすべての記事をリンクさせています。 




こちらは陸側、地層がくっきりと。

アクロバティックに防波堤から飛び降り島へ向かいました。こちらは陸と反対側。着地に失敗して転んだのは良き思い出としておきましょう(ケガ無し)。地層がはっきりと確認できます。

削れて…えぐれて…の歴史による産物。
防波堤は続くので、裏側全景を撮ってみました。やはり祠等は無さそうです。