五条山天神社


大和国添下郡
奈良市赤膚町1052
(境内に駐車可)

■祭神
埴山毘賣命
須佐之男命
天満天神
宇迦御魂神



「赤膚山」(五条山)の麓に鎮座する社。赤膚焼の大塩正人窯元が隣にあります。
◎赤膚焼は天正年間に豊臣秀長が開窯させたのが始まりであるようです。古来より上質な赤土が採取できることから、また郡山城に近いことから当地で始まったようです。
◎それはもちろん古代からも、「赤膚」色の土が露出する山として採取が行われています。野見宿禰を祖とする土師氏が当地周辺に拠点を置き、神器や埴輪などの製作に携わりました。垂仁天皇皇后日葉酢媛が崩御した際に、それまでの殉死の風習を止め、代わりに埴輪を造ることを提案したのは野見宿禰日葉酢媛陵は当社から北東7~8kmのところに、また垂仁天皇陵は東1km余りのところに。垂仁天皇陵だけが纏向に葬られた前後の天皇とは異なり、この地に葬られているのは、このことと関連するのでしょうか。
◎創建由緒等に関する資料は見当たりませんが、少なくとも当時より埴山神がここで祀られていたのではないかと。山を探索してはみましたが、現在は「わんぱくの森」などとされてしまっており、磐座等の古代祭祀跡は見当たりません。もちろん相当量の赤土が削られたことかと思われますが。





御神体山へはこちらから。

境内から続く隣の赤膚焼 大塩正人氏の窯。