子部神社 (飯高町372)
(こべじんじゃ)
大和国十市郡
奈良県橿原市飯高町372
(隣が公園となっており駐車可、ただし公園は東側からしか車は進入できません)
■延喜式神名帳
子部神社 二座 並名神大 月次新嘗 の比定社
■旧社格
村社
■祭神
[合祀] 武甕槌命 経津主神 天児屋根命 姫大神 素盞嗚命 斎主神
橿原市の北端、令制国では十市郡の北端に鎮座する社。すぐ近くに同名の子部神社(飯高町376)が鎮座し、関連社であるとされています。
◎式内名神大社の比定に関しては、同名社を含めて二座とするのか、あるいは当社のみであるのかで意見が分かれています。
◎創建由緒については、紀に関連することが表されています。雄略天皇の御代、天皇は蜾嬴(スガル)という者に命じて諸国から「蚕(こ)」を集めさせます。ところが蜾嬴は間違えて「嬰児(こ)」を集めて来ました。天皇は大いに笑って、蜾嬴に養わせることとし「小子部連」の姓を与えたとあります。多朝臣と同祖であり、神八井耳命の後とされています。
◎当社は現在、多神社の境外摂社に。ご祭神の二座は「多神宮注進状」によると、天火子日命(天穂日命)と天火子根命(天津彦根命)とあります。この二柱が祀られる所以は不明。やはり小子部命、つまり少子部連蜾嬴とするべきでしょうか。そうするともう一座はどうするのかの問題が残りますが。
*写真は2018年12月と2020年6月、2022年3月撮影のものとが混在しています。