乙女神社
丹後国丹波郡
京都府京丹後市峰山町鱒留蛭子堂433
(向かいの「天女の里 交流施設」に駐車可)
■祭神
豊宇賀能賣神
◎「丹後國風土記」殘缺には、「比治山」の「真奈井ヶ原」に舞い降りた八人の天女が水浴みをしていたが、和奈佐老夫婦に羽衣を隠された天女(豊宇賀能売命、豊受大神)が天に戻れなくなり、老夫婦の娘となり過ごしたとあります。
一方で当地に伝わる伝承では、水浴をしていた羽衣を隠したのを三右衛門(さんねも)という漁師とし、嫁となり三人の娘を生んだとされます(→ 京丹後の二つの「羽衣伝説」の記事参照)。
◎当社にはその天女が産んだ三人娘の一人が祀られていると社頭案内にはあります。ところが掲げらているご祭神は豊宇賀能賣命。
これに対し「丹哥府志」は乙女大明神とし、天女八人の一人であると。つまり豊宇賀能売命。また母と娘を祀るとも。他多くの古書は豊宇賀能賣命または保食神(豊受大神と同神)としています。さらに豊宇賀能売命の分霊を3ヵ所に祀ったというものも(残り2ヶ所は多久神社と奈具神社へ)。詳細は判然としていません。
◎道路向かいは大きな町の施設。道の駅の代わりでもあるようです。天女伝説に関する展示コーナーも併設。当社もその一環として美しく整備されています。
*写真は2016年晩秋頃、2018年11月、2022年11月撮影のものとが混在しています。