姫大神社


大和国添上郡
奈良県天理市森本町205
(周辺に路駐しても問題ないと思います)

■祭神
瀬織津姫命


国道から一本裏道に入っただけで、聖地さながら、瀬織津姫が祀られる社。すぐ側を川が流れており、禊の場として祀られているようです。
◎地元民から伺ったところによると、当社すぐ南に式内大社 太祝詞神社に比定されている森神社の祓戸社とする見方があるようですが、往古は川で分断されて異なる村の氏子がそれぞれに奉斎していた社であるとのこと。さらに森神社春日大社の荘園、当社は東大寺の荘園であったとのこと。つまり無関係な社。
◎瀬織津姫は川が大きく湾曲するところに祀られていることが多いように思いますが、少なくとも当社にはそれが当てはまらないようです。昭和の頃までは真っ直ぐな川だったとのこと。
◎当社は倭姫命が天照大神の御杖代を伊勢の神宮に遷す際に、禊を行った場所として創祀されたという伝承が残っています。これについては詳細不明。もしこれを史実であるとするなら倭笠縫邑から伊勢までのルートとは大きく外れており、丹後に鎮まってから大和に戻ってくる際のものと考えるしかないのでしょうか。
◎入口付近(どこからが参道か不明瞭)に磐座らしき巨石がありますが、これはすぐ近くの石屋が運びきれずに放置してある用材。磐座でもなく、当社との関連はまったくないとのこと。
◎元々の磐座(風)の信仰対象は川中にあり、そのほとんどが既に流れてしまったそうです。現在はその残骸が多少残っています(下部写真参照)。

*写真は過去数年に渡る参拝時のものが混在しています。


入口はこちら。案内等は何も無し。


こちらがその磐座(風)のもの。ネット上では当社磐座だとされているのを散見しますが、石屋の放置した用材であることが判明。




川中の黒い石が信仰の元。

上の写真を拡大。4~5体の黒い石が当社の本当の磐座(信仰対象)。