姫皇子命神社
(ひめみこのみことじんじゃ)


大和国十市郡
奈良県磯城郡田原本町大字多字里ノ東459
(P無、多神社に停めて付近散策がオススメ)

■延喜式神名帳
姫皇子命神社の比定社

■旧社格
村社

■祭神
姫皇子命


多坐弥志理都比古神社(以下「多神社」)から東へおよそ200mほど、田の畦道を進んだ先に鎮座する社。多神社の境内(かつての)摂社。
多神社の南にある皇子神命神社とは、社名を鑑みて対になっているとされています。若宮社とも呼ばれ、多神社に対しての若宮であると考えられています。
◎「多神社注進状」には「姫皇子神社 天媛日火靈神(アマツヒメヒメ神)」とあり、別に「天媛日火靈神は天疎向津少女命(アマツサカルムカツヒメ)」、そして「天照大日靈尊の分身 故姫皇子 天照日靈大神 故天疎と云ふ」と書かれたものがあるようです。これは天照大神の和魂(にぎみたま)と解釈していいものかと。
多神社のご祭神を母子神(天照大神と天忍穂耳神)と考え、こちらの2社が対になっていて同様に母子神であると考えるなら、皇子神命神社の祭神はニニギ神、姫皇子命は栲幡千千比賣神となります。逆に天照大神の和魂とするなら、皇子神命神社は天穂日神が妥当でしょうか。明らかにおかしなバランスになっています。
◎或いは多神社のご祭神を「日神」として、皇子神命神社は「日の御子神」、姫皇子神社は「日女神(巫女)」とだけにとどめておくべきなのでしょうか。どうにか神名を充てたくなるのですが。

*写真は過去数年に渡る参拝時のものが混在しています。


多神社より東側。右に見える木のあるところが姫皇子神社。






5月末撮影の写真。