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ZEL's:写真とジオラマとプラネタリウム

趣味は写真、プラネタリウム巡り、科学施設巡り、ジオラマ初心者、フィギュアスケート観戦、かつてはゲーム音楽の作曲も。
2021/8月にこのブログを開設。

龍ヶ崎市歴史民俗資料館(茨城県龍ヶ崎市)。

2025年に、ここでつくば科学万博40周年を記念して、当時の記念品を展示するイベントが開かれました。

 

龍ヶ崎市歴史民俗資料館:つくば科学万博40周年記念展

 

つくば科学万博40周年記念品展ポスター

 

展示スペースは御覧のように1室ですが、その密度が凄い。

 

つくば科学万博40周年記念展示、貴重な資料

 

科学万博40周年記念展示品 龍ヶ崎市歴史民俗資料館

 

科学万博40周年記念展示品

 

とても全部は紹介しきれませんが、一部をご覧ください。

こちらはパビリオンのパンフレットや立体メガネ。ここにある鉄鋼館や住友館のように、偏光グラスを用いた立体映像がいくつもありました。この万博の特徴とも言えると思います。

 

つくば科学万博'85記念品展示:グッズ・資料・パンフレット

 

富士通パビリオンは偏光ではなくて、昔ながらの赤青立体映像でした。巨大なドームに投影されたCGを覚えている方も多いのでは?

 

つくば科学万博記念品展示:パンフ、立体メガネ、CDなど

 

うる星やつらのスタンプ帳!

サンダルとかもあったんですね。

 

つくば科学万博'85記念グッズ

 

コンパニオンのコスチュームだけでなく、浴衣などもあるのがこの資料館の凄いところ。

これらはすべてが収蔵品というわけではなく、個人で所有されている方からの貸し出し物もあるようです。

 

つくば科学万博'85 コンパニオン衣装

 

つくば科学万博'85コンパニオン衣装展示

 

当時の資料として貴重なのはこれ。

コンパニオンに応募された方への手続きや連絡などの資料。

これは当時コンパニオンをされていた方でないと持っていないもの。ほかで見たことがありません。

 

つくば科学万博85記念品:パンフ、書類、バッジ

 

つくば科学万博'85 記念品展示資料(コンパニオン体操)

 

ポスターなど。岡田有希子さん・・・

 

科学万博40周年、当時のポスター展示

 

個人的に欲しいと思ってしまったのがこちら。

会場全体図を壁掛け時計にしたもの。カッコいいし、非常に状態がいいですね。

 

つくば科学万博'85会場地図時計

 

とても全部は紹介しきれませんが、これ以外にも相当大量のグッズや資料がありました。

科学万博グッズの展示量としては間違いなく世界一を誇ると思います。

以前、30周年のときも展示が行われたので、次回は45周年か50周年でしょうか。

ぜひ今後も続けていただきたいと思います。

 

<訪問日:2025年6月>

(前回の記事)

 

3.GS音源:Roland SC-55mkII

 

LA音源 MT-32というオール・イン・ワン音源が発売されたことによってDTM界が一変した、という話を前回書きました。

その後発売されたSC-55によって、さらにそれが加速しました。

 

 

SC-55とはどういう音源方式なのか、をLA音源と比較したのがこちらです。

 

(ChatGPTで生成)

 

LA音源では音の出だしのみPCMサンプリングを用いていましたが、SC-55ではそれが拡大しました。ROMの価格が下がって大容量のROM領域がPCMに使えるようになったためです。

これによって、よりリアルな現実の音を再現できるようになりました。

この動画の 4:16からです。

 

 

この曲のように、LA音源ではまだ難しかったオーケストラ風の演奏も可能になりました。

もちろんポップスなど一般の楽曲もです。

かなり手軽にこれ一台で演奏できるようになってしまったため、カラオケや、今でもスーパーのBGMなどでよく聞く音にもなりました。

特にカラオケでは、昔はレーザーディスクを採用したり、音声配信のために大容量の通信を必要としていましたが、MIDIデータは非常に小さいサイズで済むために、一気にこの方式に変わりました。

 

※GS音源というのは音源方式(音色の仕組み)ではなく、「1番目の音色はピアノ」などを定めたRolandの共通規格の名称です。ですが、SC-55系の音源のことを一般的にGS音源と呼んでいることが多いです。

 

■演奏データの上手い、下手の差

かなり手軽にいろいろなジャンルを演奏できるようになったといっても、今どきの生成AIとは違い、簡単に誰でも高レベルな演奏データが作れるわけではありません。特にスーパーのBGMでは、明らかに下手くそな棒調子のサックスがずっとメロディを鳴らしている、というようなものが多いですよね。

音色はあくまでも本物の音の一面だけを切り取って録音したものが搭載されているだけ。それを人間が演奏しているかのように、感情豊かに、抑揚をつけて演奏させるにはそれなりの打ち込みテクニックが必要です。

初音ミクのようなヴォーカロイドも、上手な人が打ち込むと、かなりリアルな歌声になります(調教と呼ばれます)。それと同じです。

 

■パソコン通信時代の切磋琢磨

パソコン通信「NIFTY-Serve」では、MIDIデータを登録したり、それをダウンロードして感想を述べたりする「FMIDI」というフォーラムがありました。

そこで主流だったのが、SC-55系のGS音源。ほかの音源用のデータもありましたが、時代的にドンピシャだったSC-55系がほとんどを占める状態でした。

既成の楽曲は著作権上の問題がありましたが、JASRACとの協議で実験的利用を認められて、既成曲でも投稿OKでした。これが功を奏し、かなり多くの楽曲が投稿されていました。

 

(FMIDIDATの投稿データ例)

 

「今のYouTubeやニコニコ動画でも作品は投稿されているし、感想もコメントでやりとりされているじゃないか」と思われるかもしれませんが、大きな違いがあります。

「MIDIデータそのものを見ることができる」ということです。

最終的な出来上がりだけを見られるのと、その制作方法(データ)を見られるのでは大きな違いがあります。

「この人間っぽい演奏はどうやってるんだろう?」と思ってMIDIデータを見ると、実際にそのデータ作成者がどうやって実現しているかを見ることができる。同じGS音源を持っていれば、自宅で再現することができます。それを参考にして、自分のデータでも同じように演奏を改善したり、またさらに発展させてもっと上手い演奏にしたり。

そして、FMIDIDATでは毎月人気投票が行われていました。

 

<1996年5月の人気投票結果>

 

人気投票で上位になるのが目的というわけではありませんが、こうして評価されることで、よりよいデータに仕上げよう、という意欲が湧いてきます。

みんなが同じGS音源を持っていて、MIDIデータをお互いに閲覧できて切磋琢磨できる、という非常に貴重な環境があったことは、ぜひDTMの歴史に残すべき事実だと思っています。

 

■パソコン通信時代の盗作問題

MIDIデータそのものが入手できるということで、盗作やパクリの懸念はないのか?と思われるかもしれません。実際に私も自分のデータを盗作されたことがあります。その方は私のデータを加工したものを、「自分が作りました」と別のBBSで投稿していました。

こういうことはゼロではありませんが、当時はパソコン通信を導入するにも機材やお金が必要で、わりと良心的な人が多かったように思います。私の盗作問題も「盗作されてるよ」と知らせてくれた方がいたくらいで、誰かが明らかな盗作やパクリをすれば知れ渡ってしまうような世界でした。

ただ、当時すでにMIDIデータを販売するという商品もあったので、そこで盗作されていないか、という懸念はありました。

私は自分の作品に盗作防止用のデータを仕込ませたこともあります。簡単に言えば、MIDIデータの中に自分の名前(ニフティのID)を入れておく、というものです。それだけではすぐに見つかって削除されますが、GS音源の画面に文字を表示するエスクルーシブデータにIDを入れておき、わざと1バイトをエラーにして表示させないようにしておきます。これで画面には何も表示されませんが、MIDIデータ自体には私のIDが入っています。もしこれが市販されていた場合、1バイトを修正するだけで私のIDがGS音源の画面に表示されるため、盗作物であると訴えることができると思っていました。

 

■自主制作映画「The Stone Sorcery」

上の動画で紹介した自作曲は、自主制作映画「The Stone Sorcery」の予告編音楽として制作したものです。人形(マペット)を使った光と闇の魔法ファンタジー作品。

 

 

 

  

 

しかし、人形やセットを作るのは思ったよりも大変で、何年もかかってやっと予告編を作るだけになっているのが現状です。アニメを作るよりは簡単だろう、と始めたのですが、甘くなかった・・・。

生成AIが発達した今なら、AIだけで作品を作れないものか?と思ったりしています。

 

さて、PSG→PD→LA→GS音源と、私が実際に使ってきた各音源を、当時の録音でご紹介するシリーズは一旦終わりです。

この動画を投稿してから、当時を懐かしむコメントや、初めて聴く方からの声なども聴くことができました。

今はソフトウェア音源が主流。ハードウェア音源を一度も触ったことのない方も増えています。今、中古市場ではアナログ時代のヴィンテージシンセだけでなく、このようなわりと新しめの音源でさえも価格が上昇しつつあります。これは中古オーディオでも同じようなことが起こっていて、一体なぜなんでしょうか・・・?会社を定年退職した、わりとお金に余裕のある世代が昔を懐かしんで買い求めているのかと推測しています。

 

パソコン通信時代のお仲間とコメント欄でまたお会いしたりもしており、この時代の話はぜひまた書きたいと思っています。

(前回の記事)

 

前回ご紹介した自作曲「#3」は、私が大学生のときに作成したCG作品のBGMです(1990年)。

そのときの映像は残っていませんが、このような単純なポリゴンCGでした。

 

(CharGPTで生成)

 

高校生のときの初作品がワイヤフレーム(クラス映画のオープニング)、2作目はレイトレーシングでした。

ちなみにレイトレーシングはとても綺麗なCGが作成できるものの、鬼のように時間が掛かる計算法です。1枚の描画に30分~1時間かかるのはザラでした。それを確か15秒くらいの作品だったと思いますが、それでも 15x9 = 153枚が必要でした。(1枚=2コマ撮影で計算)

 

この「#3」がポリコン。

当時一般の学生がポリコンCGを作るためのソフトは出回っておらず(六角大王やCGツクールなども発売される前)、私が利用したのはこちらの本。

アスキー出版「応用グラフィックス」。ここにC言語を使ったモデリングやレンダリングの手法について解説されていました。計算式や行列式などなど・・・。数学の教科書みたいな感じです。

さらに掲載プログラムがフロッピーディスクとして発売されていたので、それを購入しました。

 

(脱線)Project DoGAとしてCG制作用のソフトがあったりコンテストが開かれた頃でしたが、X68000用ということで羨ましく見ていました。

 

 

購入したものはあくまでサンプルプログラムなので、簡単に素人がCG作品を作れるようにはなっていません。本を読みながらなんとかプログラムに手を入れたりデータを作ったりして、ようやくポリコンCGや、それを時系列で動かせるものができました。

 

もちろんリアルタイムに動画で動かせるものではないので、また1枚1枚表示しては1コマ撮影です。今回1分ほどの作品なので、1000コマほどになりました。

それを手動で撮影するのは、さすがに無理です。

このような感じで自動化することに成功しました。

 

(CharGPTで生成)

 

PC-98からON/OFF信号を出して、8mmカメラの電磁レリーズと接続。

ここでは「I/O出力」という装置が描かれていますが、そんなものは発売されていないので自作です。

1コマの描画が終わったら撮影、また1コマの描画が終わったら撮影・・・を繰り返すようにしました。

このシステムのおかげで楽になりました。

 

これは大学の学園祭や、8mm自主制作映画の上映会(8mm短編映画を集めて上映する催しが当時よくありました)で上映されたりしました。

CG作品を投稿する人は他に誰もいなかったので、「なんだこれ?」という感じで白い目で見られました・・・

 

ビデオか何かに映像を残していなかったのは残念です。

大学の映研サークルの部室の棚に、もしかしたらまだフィルムが残っているかもしれませんが。

(つづく)