冨田勲さんの幻の曲が流れた番組では、冨田勲さんがパビリオンの形を音にする、という試みをしていました。
以前ご紹介したように、フェアライトCMIの機能を使い、ライトペンを使ってパビリオンの絵の外形をなぞり、音の波形にする、というものです。
実際にやってみるとどうなるか?という実験をしてみました。
この動画で紹介したように、ライトペンがないので、パビリオンの絵から音の波形を作成する手順を考えました。
この集英社館の絵を使います。
このままでは文字などが邪魔になるので、ChatGPTに指示して消してみました。
次に、音の波形を作りやすくするために、256x256 のBMPファイル、モノクロにします。
この画像を読み取って、音の波形wavファイルにするのですが、これはそのためのプログラムが必要です。Pythonのコードで出力するようにChatGPTに指示しました。
たとえ指示した人間がプログラムが書けなくても、できるのが驚きです。
これを動かして・・・と思ったのですが、なんとこのコードを動かすまでもなく、ChatGPTが率先して「変換しましょうか?」との提案。
すべてChatGPT上でできてしまいました。
これが出力された音の波形です。
この波形だけではわかりにくいと思うので、縮尺を合わせて重ねてみると・・・
ちゃんとパビリオンの形になっているのがわかります。
実際にどんな音がするのかは、動画をご覧ください。
動画では、ほかのパビリオンの絵でも実験しています。
結果的には、いろいろなパビリオンを試しても、同じような音色になってしまいました。
特徴的な音色にするには、波形を加工してやる必要があります。
冨田勲さんはおそらく、パビリオンから作った波形はあくまで「素材」と考えて、それを加工して音を作ったのではないか?と思っています。
アナログシンセでは音の加工は当たり前の作業ですが、冨田勲さんは言うまでもなくその道の第一人者です。
曲の表現に合う音色を考えて、素敵な加工をされたのではないかと思っています。
原曲が見つかったときは、ぜひ冨田勲さんの加工の様子も見てみたいです。