【韓国文学】ディディの傘 | K-POPちょっといい話

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ファンジョンウン『ディディの傘』(2019年)

 

「d」と「何も言う必要がない」の中編2編から構成される。1996年延世大学事件、2008年明博山城、2009年龍山事件、2014年セウォル号沈没事件、2016年キャンドル革命という社会の激変を背景に、疎外された人々の日常を描くとともに、個人の日常で「革命」の意味を見出そうとする連作小説である。「d」は清渓川の商店街で音響機器の修理をする友人との出会いをきっかけに、恋人ddの死による喪失感から立ち直ろうとする青年dの姿を、「何も言う必要がない」では何も言う必要がない世の中で女性として受ける差別と涙を描いた。

 

本作品は教保文庫が選んだ2019年「小説家50人が選んだ今年の小説」1位に選ばれた。

 

 

<終わり>