スンガリー@新宿三丁目店 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

ここ一週間ほど、瞼の下のヒクヒクが止まらなかった。こいつを知っている。眼瞼ミオキミア。過労や睡眠不足ではないはず。となれば、ストレスか。思い当たる節はある。久しぶりの友人との再会。月日は流れて12年ぶり。その間、一切の連絡を取っていない。近況を知らない。

 

だから、どう思われるのか怖かった。リアルに充実した友人たち。病気の世界とは縁が遠い。同年代の彼ら。女性が3名と、僕を含めて男性が2名。かつて、大学の授業で一緒だった。1学年下が中心の中、僕が陣頭指揮を執った食事会。グルメツアーは、僕らの合言葉になった。

 

 

筆不精の彼らである。SNSを活用する唯一の友人女性とメッセージ交換する。また集まりたいね、と。言い出しっぺは僕だ。全員と連絡を取り合う。さて当日。仲間の一人が事前に店を押さえてくれた。コンセプトは海外グルメ。今回はロシア料理「スンガリー」は新宿三丁目店。

 

 

ロシアやウクライナの伝統料理なんて初めて。メニューを見ても、チンプンカンプン。でも、ネットの評判はピカイチ。何を頼んでも間違いはないはず。さてドリンクが運ばれてきた。皆がグラスを掲げて、乾杯の合図を促す。声が出ないとか言ってられない。はい、かんぱーい。

 

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話題はそれぞれの近況報告。女性陣は最近、再婚を果たしたメデタイ報告を含め、全員が幸せそう。問題は僕ら男性陣。仕事が特殊な彼。そう。フリーの凄腕カメラマン。仕事が恋人よろしくだったのに、去年についに身を固めたんだって。おめでとう。え?オレ?俺はいいよ。