【追憶】北海道旅行 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

時は社会人一年目の冬。パニック障害を患って新卒入社の大手企業を早々に退職して以降、2週間ほど続いた寝たきり(二―ト期間)を経て、友人と共に働き出す。社会復帰である。雇用形態はアルバイトだが。関係ないね。社会でインパクトを残している。自信を回復できた。

 

 

何故か僕は北海道にいた。旅行である。行き先を決めた経緯も、一緒に行く仲間を選んだ経緯も覚えていない。何故、この組み合わせだったのだろうか。当時、大学生だった年下の友人女性と、親友繋がりで仲良くなったバングラディッシュ人の男の子。でも、大正解だったね。

 

 

写真が残っていないのが残念ではあるが、記憶を辿ると、確かスキー場が目当ての一つだった。インターネットがまだ普及していない時代である。雑誌を隈なく読み漁り、キロロスキー場の評判に行きつく。流石の前評判。パウダースノー。覚えたてのスノボがストレスフリーだった。

 

 

旅館は航空券とセットで付いてきた安価なホテル。オーナーがフロントで対応してくれる。雑誌を片手におススメの寿司屋を尋ねる。返ってきた言葉は意外な一言。「誌面を飾る店なんて三流ですよ。通は地元に根付いたお店に行きます。例えば、そうですね」。必死にメモを取る。

 

 

全て時価のネタが躍る寿司屋。ここで食したツブ貝が本当に美味かった。アワビ以上の歯応え。旨味も十分。注文を連呼する。怖いのは会計。3人で18,000円だった。でも美味かった。明日も行きたいねと盛り上がる。でも貧乏旅行には、高すぎる食費。どうしよう。何かアイデアは。

 

 

翌日も訪れた。対策は直前にラーメンを食べたこと。二軒目だから、昨日のように値が張ることもないだろう。甘かった。日本酒やカニ、あとはツブ貝、ツブ貝、ツブ貝。三人で会計は21,000円也。昨日より高かった。けど大満足。友人男子からも「母国のタイでも食べられないよ」とな。