七つの会議 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

久々に映画を観た。部屋で一人、Amazonプライムからではあるが。今年の行動目標の一つにも掲げているので、今後も淡々とこなしたい。しかしながら難病を患い、様々なことに諦めてしまってから、これがなかなか難しい。映画にも本にも、食指が伸びないのだ。何でだろうか。

 

映画鑑賞や読書を通して、物語の主人公に成り代わり疑似体験をすることに僕自身、意義を見出していた。恐らくは下らない感情だろうが、主人公に感情移入ができなくなっている。そんな折、ようやく面白そうなタイトルに出会った。ドラマ「半沢直樹」を彷彿とさせる俳優陣。

 

七つの会議

(あらすじ)
都内の中堅メーカー、東京建電の営業一課で係長を務めている八角民夫(野村萬斎)。最低限のノルマしかこなさず、会議も出席するだけという姿勢をトップセールスマンの課長・坂戸宣彦(片岡愛之助)から責められるが、意に介することなく気ままに過ごしていた。営業部長・北川誠(香川照之)による厳格な結果主義のもとで部員たちが疲弊する中、突如として八角がパワハラで坂戸を訴え、彼に異動処分が下される。そして常に2番手だった原島万二(及川光博)が新課長に着任する。
 
僕が在籍した会社規模は、新卒時代の大手を除けば殆どが中小やベンチャー企業。だから、半沢直樹の舞台である大都市銀行や、同映画の中堅メーカーにおける社内の覇権争いや隠蔽体質が興味深い。今の僕の職場にも、こんな人間関係が欲しい。いや、いらないか――。