現実世界という名の悪夢 | Poco a poco -難病と生きる-

Poco a poco -難病と生きる-

スペイン語の「poco a poco」は、日本語では「少しずつ」「ゆっくりゆっくり」という意味です。遺伝性による難病、脊髄小脳変性症を患っていると診断された2015年7月(当時34歳)以降、少しずつ身体が動かなくなる恐怖と闘いながら、今日を生きる僕の日記です。恐縮です。

幼少期を思い出す。寝床で悪夢にうなされては、母親の元に泣きついていた当時。走っても走っても立ち位置が変わらず、お化けに追い付かれる恐怖。そんな稚拙な夢を当時はとても怖がっていたっけ。今は夢に恐れ慄くことは殆ど無い。と言うより、夢を見なくなって久しい。

 

高熱を出して自宅謹慎を送った水曜日からの4日間。決まった時間に飯を食い、薬を服用して、寝床に就く。その繰り返しだった。おかげで体調不安は問題なし。未だ痰が絡むが、これは以前からの症状だ。明日から復職。その前に、体力の回復に努めよう。外歩きに励もうか。

 

 

これがまた、絶望的に歩けない。幼少期の悪夢のように、自分だけが周囲のスピードについていけない。思い出した。僕にとって、現実世界の方が恐怖なのだ。稀に夢の中に出てくる以前の交際相手との落ち着いた時間。目が覚めて、現実を呪う。泣いてないよ。汗だよ汗。