現代人は歴史上最も多く、日々、
ことばを見て、聞いて、生きています。
でも、その
「見えているもの」だけを
そのまま受け取っていると、
ほんとうに大事な部分を
見落としてしまう気がしています。
文章というのは
ただの情報ではなく、
書き手とのあいだに生まれる
ひとつの"関係"だと思っています。
書かれなかったもの、
選ばれなかった表現、
あえて触れなかった部分までもが、
文章のなかに存在しています。
つまり文章は、
「なにが書いてあるか」だけでなく、
「なにが書かれなかったか」まで含めて
ひとつのメッセージなのだと思うのです。
意識して読めば読むほど、
書き手がなにを大切にしているのか、
どこに触れないようにしているのか、
その心の動きが少しずつ見えてきます。
書いてあることを読む。
書かれなかったことを読む。
書かれなかった理由を考える。
行間を読むのではなく、
ページの裏側を読むように。
今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。
語られたことばより、
そっとしまわれたことばに、
その人の輪郭がにじむ。


