わくわく海賊団 -5ページ目

わくわく海賊団

Compass of Your WakuWaku

熱帯の緑と青空、構造物

 

 A.I.の進化によって、

 いま、ほとんどのコンテンツが

「民主化」の波にさらされています。

 

 一部の人にしか開かれていなかった

「表現の世界」が、いまは"だれでも"

 参加できる場所になりつつあります。

 

 文章を書いたり、絵を描いたり、

 動画をつくったり、音楽をつくったり、

 ゲームをつくることもできます。

 

 A.I.のおかげで、

 専門的なスキルがなくても、

 じぶんだけのコンテンツがつくれる時代。

 これは人類史上いちばんハードルの低い

「創作の入口」なのかもしれません。

 

 テクノロジーの進化は、

 いつも人間の創造性を刺激してきました。

 これからもっともっとA.I.ツールは、

 爆速で進化していくと思います。

 

 そんななかで、ぼくらの創作意欲は、

 どんなふうに変化していくんでしょうか。

 

 きっと大切になるのは、

「上手につくること」よりも、

「だれと、どうたのしむか」という視点です。

 

 作品をつくることだけが目的ではなく、

 そのあとだれと"共有"して、

「一緒にわくわくするのか」までが、

 創作の一部になっていくと思います。

 

 だれもがなにかをつくれる時代だからこそ、

 創作はますます「手紙」みたいになる。

 

 作品そのものよりも、

「これをあなたに見せたい」という気持ちが、

 いちばんの原動力になっていく。

 

 今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。

 

 テクノロジーの進化はいつも、

 複雑さをほどき、本質を露呈し、

 ぼくらの本能の火をつける。

けもなれポスター:新垣結衣、松田龍平

 

『獣になれない私たち』のなかで、

(2018年 日本テレビ 脚本:野木亜紀子)

 新垣結衣さん演じる深海晶が言います。

 

「私たち、

 だれの人生を生きてきたんだろうね…」

 

 彼女は、会社でも恋人の前でも、

 ずっと人の期待に応え続けてきた人です。

 

 頼られ、感謝され、役に立つことに

 よろこびを感じていたはずなのに、

 ふと振り返ったらからっぽで、

 途方に暮れてしまいます。

 

 だれかのために動くことは、

 少しも悪いことじゃないと思います。

 

 むしろそれができる人には、

 役割ができて居場所ができます。

 

 でも、だれかのためだけに動き続けると、

 どんなに感謝されても、そこは

「じぶんの居場所」にはなりません。

 

 与えれば与えるほど、

 じぶんが減っていく気がしてしまう。

 

 ドラマのなかで、

 晶が京谷(彼氏)の母親の気持ちをくんで、

 家族に想いを伝えたシーンがありました。

 

 それはだれかの期待に応えたわけじゃなく、

 晶自身がしたいからした行動でした。

 

 その結果、みんながよろこんで、

 晶自身も救われました。

 

 あの瞬間、彼女は、

 じぶんの人生を生きていたんだと思います。

 

 人間が退屈に悩まされないためには、

 獣になる(なにかに夢中になる)とよいと、

 國分功一郎さんが言っています。

 

 このドラマは、

 他人や社会の目ばかり気にして、

 じぶんの欲に素直になれない人たちの…

 獣になれない私たちの背中を押す

 物語(ドラマ)なんだと思います。

 

 今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。

 

 野木作品は、略称が多いですね。

『獣になれない私たち』は『けもなれ』です。

南国に実る、赤と緑の果実

 

 良薬は口に苦し、ということばがあります。

 

 このことばは、孔子が、

「ためになる忠告は聞き入れにくい」

 ということを、

「よく効く薬は口に苦いものだ」

 と喩えたものらしいです。

 

 たしかに、耳に痛い忠告ってあります。

 言われた瞬間はつらいけれど、あとになって

「あのとき言ってもらってよかった」と

 感謝できることはよくあります。

 

 そういう忠告が、

 じぶんを成長させてくれることはある。

 

 でも「苦い=いい」と盲信するのは、

 とても危ないような気がするんですよね。

 

 苦しいだけで意味のない経験もあるし、

 ただの我慢大会になってしまうこともある。

 

 なかには、

「苦労することに意味がある」と言って、

 他人をこき使うだけの大人や、

 成長させる気のないマネージャーも

 悲しいけれどいますからね。

 

 そんな苦労は、毒になるだけです。

 

 もちろん、成長のために

 あえて苦しい道を選ぶこともあります。

 

 上のレベルに行きたいなら、あえて挑戦して

 つらさと向き合う瞬間も必要だと思います。

 

 そういう苦しさは、

 意外とたのしいものです。

 

 じぶんがこころから成長を望み、

 うまくなりたいと本気で願ったときの苦悩は

 なんだか熱を帯びたような感じで、

 わくわくするんですよね。

 

 ほんとうに効く薬は、

 飲みやすいこともあるし、苦くても、

「よし、飲んでやる」と思えます。

 

 苦しいものが正しいと盲信せず、

 その苦しみがじぶんのなりたい未来へ

 ちゃんとつながるかどうかということを

 見きわめることが大事だと思います。

 

 今日も「わくわく海賊団」に来てくださってありがとうございます。

 

 あきらめないとは、

 最後まで苦しみに耐えることじゃなく、

 最後まで考えることをやめないこと。